入院初手術が尻11 〜入院9日目・見知らぬ、天井〜
※本記事では筆者実体験の痔の手術について出来る限りおもしろおかしくレポをしておりますが、経験者の方やこれから経験する方を貶める目的のものでは決してありません。また、上記のような目的としての記事の流用は決して容認致しません。
引っ越しだーーーーーー!!!!
一人きりのサンクチュアリよさらば…今日から二人部屋に移動である。
朝起きてから謎にこの部屋への愛着が身にしみ、しみじみとしてしまう。居心地よかったな、本当に……。
ルーティン通り、6:30頃にいつも通り風呂に入ったが、もしかしたら少し上の空だったかもしれない。
戻ってきて少し荷物を整理する。
PCは常にベッドの上に出しっぱなしだった(スマホの充電器を兼用しているため)ので、コード類が多い。職場でお見舞いにといただいたシルバニアの赤ちゃんたちも片付けねば……。
忘れてはいけないのがセーフティーボックスだ。引き出しの中に小さな金庫のようなものが入っていて、プレートのような鍵を入れて管理する。サイフくらいしか入れられないけれど、逆にそれくらいしか守るものもない。
鍵のプレートは銭湯のカギみたいなわっかがついてて、いつも腕にかけて管理している。先にサイフを出しておこうかな……と思って、ふと気づいた。
あれ?腕にかかってなくね?
おかしい。
ここんところ四六時中あれと一緒だったので、外す事もそうないはずだ。外す……そう、風呂以外、外す事なんて……
風呂。
「す、すみません、お風呂にセーフティボックスの鍵、落ちてなかったでしょうか…」
風呂場に戻り、清掃の方に聞いてみるが、見なかったという。脱いだパジャマも見てくれるというが、果たして。
あーーーーーもうこうしてやっちゃうんだよなぁ……引っ越し当日に……こういうことを……。
引っ越しの同意書をもらいに来てくれた看護師さんにも再度鍵の事を伝える。これは下手すると弁償とかになっちゃうんかな~
さて、しょんぼり朝ごはんです…。
哲朗ーーーーーーーーー!!!!!
※注釈
納豆を見る時だけ、出川哲朗の幻覚が見えています。
朝食:白米、出川哲朗、はんぺん野菜炒め、味噌汁、ヤクルトもどき、お茶
完食しました。哲朗最高です。
ロッカー鍵の憂鬱も吹っ飛ばす哲朗。
あと鍵はすぐさまやってきた看護師さんが華麗に元の鍵ごと交換してくれました。
そんなこと可能なんだね!?
8:30、哲朗効果か、催し。
水分摂取過多でいい感じの成果にはなってきてますが、痛みはやはりしばらく続く。しんどい。森永ミルクキャラメルで痛みを散らしつつ、タイマーを起動して耐える。
痛みがほぼ散るまで6分21秒。割と好タイムではないでしょうか…。ただ、痛みのレベルが下がっているのかというとそんなことは全くない。ウォッシュレットのボタンを押すてがぶるぶるぶるぶる震えてうまく押せないくらいには激痛なのでよろしくな。
さ、しばらくベッドでぐったりしていたら、容赦なく9:00ジャストに引っ越しを要求されました。
「棚卸サン!!準備イイですか!」
いつもお掃除とか配膳とかしてくれる人の一人だ。割と異国人をたくさん採用してるんだな〜と思いつつ、彼女がもってきてくれた可動テーブルに乗るだけ荷物を乗せる。まじで急だったのでできるだけ荷物纏めて置いて本当によかった。
「いつでもいけまーす」
そしてさっさと引っ越しして風呂に入りたいのよわたし…Siriが痛いのよ…。すぐさま引っ越そうさぁすぐ。
二人部屋、窓際と廊下側でなんと5000円お値段が違う。(窓際が高い)一泊だし廊下側にしました。
が、
せっま……………。
いや多分これが普通の病室であろう。むしろ普通よりちょっと広々としてるくらいかもしれない…。
でもほら前がさ……
これだったから………。
いかに貴族の生活してたか……思いしっちゃう……
あまりにも没落感じちゃう……。
都落ちじゃんこんなの……。
ラッキーだったのは二人部屋なのに相方さんがいなかったこと。聞いてみたら急患さんとかが運び込まれてくる部屋らしい。
でもおSiriの病院よ?そんなこと滅多にないでしょうに、まったく……(丁寧なフラグ建築)
それはそうとSiri痛いんでした。風呂予約しようとしたら診察もうすぐだから…と断られそうになりましたが、すぐ出るんで!!!!と抵抗してご用意いただきました。本当に無理なんでもう。お願いします。
10分でお風呂出たのに、結局診察呼ばれたのは40分後でした。もっとゆっくり入れた…ション…。
この日は待合室にフィリピーナちゃんがおりました。
手術翌日に「ぜんぜんいたくない!」と微笑んでいたフィリピーナちゃんである。アレ?でもフィリピーナちゃんて私と同じ日の手術だったよな?本来の予定ならもう退院しているのでは…?
「わたし、あした、たいいん!!」
「え、そうなの?」
明日らしい。同じじゃん。
「伸びた?えーと、延長したの?」
「ウンしたよ!2日ね!」
あ、まじで?なんで…??私が特別に傷の数が多かったはずでは…???
近くにマダムも座ってらして、彼女も話に入ってきた。
「私最初から10日でしたよ…??」
「えっほんとですか?ちなみにみなさん傷はおいくつ…?」
「わたしいつつ!!」(フィリピーナちゃん)
「四です」(マダム)
「私七つ」(棚卸)
「え…」
「え…」
ドン引きされた。
亀ちゃんの診察。
「こんにちは棚卸さん、じゃあ傷拝見しますね〜いやほんといつも数多いとか言って申し訳ないんだけど」
それ前回も聞いたね?そして本当に他の人よりも傷が多いことがきちんと分かってしまったからもう何も言えなくなってきました。
「うんうん、綺麗ですね!いい感じです!」
あっさり治ってきてるようなこと言われた。あ、そうなんですか…治ってるんですか…結構痛いけどこれでいいのかな…。
そんで座薬。あーーーーーこわいよう!!!!もう本当に痛いから…痛いの怖………、
スルッ
あれっ
「はい終わりです」
10段階中6!!!!!!!
他を経た今ようやく分かったけどまじであなたはすごい先生でしたありがとう!!!!!!!!
新居に戻り、サロメ嬢の日清の動画を観ていたらごはんがきました。
昼食:白米、豚ロース味噌炒め、ポテト、ほうれん草、スパゲッティサラダ、大根のお吸い物、パイナップル
びっくりしてしばらく身動きとれなかった。
手のひら大の肉を食べるなんて、そんな贅沢が許されるものなの…?????
食べました。信じられないほど美味しかったです。これで終わってもいいです。シェフに土下座させてください。
パイナップルも超好物なのですが、あまりに甘くて美味しかった。この日の昼食、嫌いなもの一切なし、最強でした。マイベスト。まじ殿堂入り。なんかあれ?退院祝いとかをすでにされている感じでしたか?????
そのあとごろごろごろごろとしていてふと、貴族の部屋から市民の部屋に移動した状態、あまりにも自分の家の狭さに近いことに気づく。恐ろしく落ち着く。
また催してしまい、ちゃんと出たしちゃんと痛くなりました。痛み消えるまで恒例の時間測定。
痛いは痛いのですが、痛がり方にすごく慣れがきた。痛くないわけじゃない。痛さへの構えが慣れてきた。あと買ってあった森永ミルクキャラメルが最強説あります。すごく歯を食いしばるので、キャラメルを噛むとすごく気が紛れる。あまくておいしいし。
お風呂予約。髪を洗いましたが、何をするにもこれが最後かもな〜って考えてしまうね。少し感慨深くなってきた。
15:00頃、売店へ。
いつもの麦茶3本と、本日のオヤツを購入。
こんなことでもないと向こう10年はサッポロポテト食べなかっただろうな…。
一度部屋に戻ってきてから、パッドが切れかかってることに気付き再度行くはめになりました。あんまり大きな声じゃ言えないけどこのパッド、まじで必要かね…?あんまり大きな声じゃ言えないけど…。
さてあっというまに夕食。
夕食:白米、白身魚、白菜の漬物、ひじき、オクラとなすの煮浸し
これ、今までの傾向からすると棚卸さん食べられなそうな感じしませんか????
それがね、完食…できちゃいまして…へへっ。
なんていうか、この短期間に…成長、ってやつ?できちゃったんですかね?本来豆煮たやつとか苦手なんですけど…なんか…ほら、自然と、ね、食べれちゃうっていうか…私ほどの人間になるとそういう?好き嫌い?みたいのって、10日くらいで克服できちゃうんですよね………ふふ、いやそうなんですよ、まいったな。
ふりかけかけると何でも美味しいですよね。
(あとサッポロポテトおいしかったです)
夜の検温。術後面倒を見て下さった方。この方が結果として一番お世話になったのにあだなつけそこねてしまったな…初回さんと名付けます…今更ですが…。
初回さん、めちゃくちゃおしゃべりさんです。
「棚卸さん、◯◯ないんですね〜もうもらいましたよね?」
「あ、そういやもらってないです」
「エッッッッッ」
初回さん、風のように◯◯をもってきてくれた。(まじでこれ大丈夫なのか分からないので一応伏せます)
「えっ、これ、もらっちゃって大丈夫ですかっ!?」
「いいです!!!だって先生が悪いから!」
「エッwww」
「先生が悪いから!棚卸さんちゃんと言ってくれてるのに!先生が悪い!!!先生が悪い!!先生が悪いです!!私も悪くない!!!先生が!!!悪い!!!!!」
「めちゃくちゃ先生が悪いって言ってる!!!!!!」
すごい爆笑しちゃった。好き。
「今日診察誰でした?」
「亀ちゃん先生でしたよ」
「座薬どうでした〜?」
初回さんは私の座薬情報が大好き。
「亀ちゃん先生!!!!すごく!!!!!座薬うまい!!!!!他の先生を経由して初めて気づいたんですけど!!!!」
「10段階でいくつ!?」
「6!!!!」
「めちゃくちゃうまいじゃないですか!昨日の先生がうまいとは聞いてたんだけどな」
「昨日の先生もすごいんすよ。12ですから」
「でも12かぁ〜!!!!」
「おとといの先生がえぐかった。16です」
「おとといの先生はね、すごく手術がうまいので有名な先生なんですよ。でもね、座薬はやばいらしくて」
「まじで、ほんとうに!!!やばかった!!!!部屋戻ってからも悶絶しましたもん!!!」
「やっぱりそうなんだ〜〜〜」
やっぱりそうなんだ〜〜〜はこっちのせりふ〜〜〜!!!
ついに明日は退院です。