「平家女護島」初観劇の思い出 平成29年2月公演 国立劇場
Facebookが自動的に過去投稿を表示してくるのですが、6年前の今日、初めて文楽を観劇していたようです。
近松名作集という企画。3演目の中から選んだのは、「平家女護島」。このチラシがドラマチックなので、導かれるようにこの演目を選びました。
この演目を選んだのも第六感というか、ご縁というか。孤独感と郷愁と絶望感しかない演目。こういうのが見たかった・・!という。
「鬼界が島の段」。人形がここまでドラマチックに演じるなんて、想像をはるかに超えていました。さらに、「敷名の浦の段」。人形が海に飛び込むシーンもあり、そういう意味でも人形劇の想像の範囲を超えてました。いきなりファンタジーだし、あっけなくヒロインが死ぬ。そんな、感動ポルノに慣れ切った現代人の自分からすると想定外のストーリーも痺れました。
6年経ち、演者さんの顔と名前もやっと一致した今となって、あの時のあの役はこの方が・・!という答え合わせをしてしみじみします。
圧倒的な郷愁と嘆きの表現でぶち抜いてくれたのは、「俊寛僧都」を遣った吉田和生さん。
チャーミングな魅力が溢れ出るヒロイン「千鳥」は吉田簑助さん。
お二人とも人間国宝です。
この二人の演技で文楽の魅力に堕ちました。今から考えると、全く見る目が肥えていない人間でも、人間国宝は人間国宝たるゆえんがあるなと思いました。
またあの俊寛と千鳥が見たい・・・と思って、帰路についたのを覚えています。
そして、「敷名の浦の段」。これもう一度再演してほしいです。あのドタバタとファンタジー。面白かったです。特に平家物語に関するお話が好きなので・・・。今後に期待しています!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?