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令和6年10月地方公演(神奈川) 「絵本太功記」

桜木町の地方公演に行ってまいりました。

【昼の部】
二人三番叟
絵本太功記 夕顔棚の段 尼崎の段

ほぼ満席で大盛況でした!


解説は聖太夫さん。地方公演は普段あまり見られない床の皆さんの文楽解説が見られます。若手のホープ聖太夫さんの解説、とてもわかりやすかったです!これから出番が増えそうですね。

二人三番叟。亘太夫さんの出だしの一節を聴いて、一気に世界に引き込まれました。亘太夫さんは公演ごとにじわじわと腕を上げているのがわかるので、毎回楽しみです。師匠の若太夫さんが著書の中で褒めていたお弟子さん。将来が楽しみです。

そして、三味線弾きの清介さんが「100年に一人の逸材」と太鼓判を押している硯太夫さんとのユニゾンも聞き応えあり。フレッシュさ満載の二人三番叟でした!

人形遣いの方は、玉勢さんと文哉さん。玉勢さんの三番叟、去年の九月の国立劇場の最終公演の配役と同じなので、いろんな思いが去来しました…(あっという間に一年経ちましたね…)

そして「絵本太功記」。四月に大阪に遠征して見てきた演目ですが、これは何回見ても良いお芝居。文楽の時代物の見どころを全部盛り込んだよくできた筋書きと演出。毎回同じところで泣いてしまうやつです。

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主役の光秀は桐竹勘十郎さん。大きいお侍さんの立役は久しぶりのような気がしますが、光秀は2022年の大阪公演以来のようですね。

「絵本太功記」は、三代目桐竹勘十郎を襲名された際のお披露目の演目だったそうです。名跡が立役を得意とするということで、それまで女形が多かった勘十郎さんが立役を演じる転換点になったとのこと。

ご本人も思い入れのある演目とのことなので、見られてよかったです!

さらに、個人的に大好きな呂勢太夫さんの浄瑠璃が聞けて満足。細かいところまで行き届いた端正な語りでありながら、ミュージカルのようなドラマチックな盛り上がりもある呂勢太夫さんの時代物の語りは大好きです。

先日、いとうせいこうさんと呂勢太夫さんの対談が掲載されてましたが、ご本人も細部へのこだわりがあるようで、これを読んで合点がいきました。

終盤は若太夫さん清介さんのゴールデンコンビで幕。清介さんの三味線がキレッキレでした。時代物の爽快感バッチリでした!

関東では狛江市でも公演がありますので、そちらも楽しみにしています。

恒例のお人形さんとのツーショットも撮影できてご満悦でした!

玉路さんいつもありがとうございます

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