国立文楽劇場「若手会」2023年6月25日
若手会という公演に行ってきました。毎年、大阪・東京両方でやるのが恒例のようですが、今年は、初代国立劇場のサヨナラ公演の影響か、東京の若手会は無し(残念)。ということで、大阪まで日帰り遠征をしてまいりました!
若手の技芸員の方々にとっては、特別な意味があるようで、ソーシャルメディアの投稿を眺めていても、1か月近く前からちらほら記述があり、普段できない大きなお役にかける意気込みを感じることができました。
私は今回はじめてでしたが、とっても素敵な時間だったので、また行きたいな!と思って帰ってきました。
ということで、よかったと思うポイントをまとめてみます。
演目が良い
義経千本桜「すしやの段」傾城恋飛脚「新口村の段」「釣女」という演目。大きいお役に挑戦するという趣旨もあることから、有名どころの演目ラインナップなのですね。演目自体が面白い、地味に重要なところです。
雰囲気が温かい
ファンイベント的な要素もあるので、普段よりも出演者が登場したときの拍手が多め。温かい盛り上がりのある雰囲気がとても良いです。週末2日間と期間が短いこともあり客席もみっちりで、万雷の拍手でした。
中堅技芸員さんの芸がじっくり見られる
30年レベルのキャリアの中堅どころの技芸員さんが締めるところを締めていたので、「若手会」というフレッシュなイメージを良い意味で裏切られました。
特に、今回の「すしやの段」「新口村の段」ともに、老け役の見せ場が多く、簑紫郎さん、玉勢さんの場面も多くて見ごたえありました。
チケットがお値打ち
4時間みっちりで定価3000円とお安い。「あぜくら会」に入っているので、割引が効いて2400円でした。中堅技芸員さんの芸がじっくり見られて、若手の皆さんの頑張りも見られて、とってもお値打ちで大満足でした。
普段は若手の皆さんは、出番が短かったり、左遣いや足遣いで出演されているので、どういうお役で魅力が輝くのか垣間見る機会はほとんどないわけですが、配役はそういうことも考えているはずだよなぁ、なんて思いながら見てました。
個人的には、玉翔さんのいがみの権太、コミカルな演技が合うなぁとか、勘次郎さんの色男役もっと見たいなぁ・・とか、将来が楽しみになる瞬間が結構たくさんありました。
一方で、30代後半から40代中盤までの方々が「若手」というのも、すごい世界だなぁと・・・。大きいお役の主遣いまでの道のりって本当に長いのですね。一方で、本公演では、足遣い・左遣いとして大きいお役を遣っているから、若手会でも主遣いができるんだろうなぁ、と思うと、人形遣いさんの技能の特異性を感じたりしました。
あと、今回は、溜まったマイレージで飛行機で日帰り。何となく昔よりもマイレージの特典航空券が取りやすくなったような気がします。手数料1400円くらい、そして空港と劇場までの交通費のみで遠征できたのは、かなりお得。そして、羽田空港の(一般向け)サクララウンジも一服☕️するのに善し。JMBクリスタル会員だと、国内線ラウンジはマイレージを消費するのですが、期間限定で無償で入れました。
ビジネスクラスと違い、ソフトドリンクのドリンクバーがメインのラウンジですが、生ビールがあるのは良いですね。
国立文楽劇場のロケーションも便利。伊丹空港からエアポートリムジンがなんば駅に着くので、お散歩気分で歩いても良いし、タクシーも拾いやすい。これは、ほんとに助かります。
朝は五時起き、夜は終電近く、と体力的には厳しいですが、お財布に優しいのは何者にも代えがたいです・・!「普段のクレジット決裁をマイレージに全振りしよう!」と決意を新たにしました。
とはいえ、国立劇場建て替えの間に、東京の公演期間が短くなるので、「若手会」ぜひ東京でも復活してほしいな!と思ってます。
◆配役表
https://www.ntj.jac.go.jp/assets/files/02_koen/bunraku/2023/R05wakatekaihaiyaku.pdf