「ハケンの品格」は夢だった!? ~派遣社員のリアルな日常~
「あれ?私、いつの間にか『ハケンの品格』の主人公になってる…?」
…と思ったのも束の間、現実は甘くなかった!
派遣社員として働いていると、「ハケンの品格」ってドラマを思い出す。篠原涼子さん演じるスーパー派遣がバリバリ仕事をこなす姿、めっちゃかっこよかったなぁ。だけど、現実の私はそんなかっこいい派遣とは程遠い。むしろ、毎日が「ハケンの限界」に近い。
派遣社員の日常って、時々「派遣あるある」で溢れている。例えば、会社でのランチタイム。
「正社員チーム」が楽しそうにランチに出かける中、私はコンビニで買ったサラダチキンをデスクで静かにかじる。先日なんて、正社員チームが「新しい福利厚生で、旅行の補助が出るらしいよ!」と盛り上がっているのを横目に、私はコンビニのパンをモソモソ食べていました…。たまに声をかけてくれる人もいるけど、正社員同士の会話に出てくる福利厚生の話や次の昇給の話とか、完全に「宇宙語」。派遣社員の私には「へぇ~、そうなんですね!」としか言えない。心の中では「昇給ってなにそれ?おいしいの?」ってツッコミ入れてる。
あと、正社員との「格差」を感じるのは年末年始の挨拶メール。
「今年もお世話になりました!来年もよろしくお願いします!」っていうメールが正社員同士で飛び交う中、派遣の私には来ない。いや、こっちもお世話してるんだけどな?でも、ある年の年末、後輩から「〇〇さん、今年もありがとうございました!来年もよろしくお願いします!」とメールが届いたときには、思わずジーンときてしまいました。派遣社員ってこういう小さな優しさに弱いのよ。
そして、何より派遣の私がつらいのは「更新」とかいうワード。正社員は辞めない限りその席に座れるけど、派遣は契約更新があるから、半年に一回くらいのペースで「私は次もこの会社で必要ですか?」って毎回問われている気分になる。自分の価値を見直されるみたいで、内心ヒヤヒヤする。「更新されたら次も頑張ります!」って笑顔で言うけど、心の中では「更新されなかったら次の家賃払えないんだけど!」って叫んでる。
でも、派遣社員にもいいところはある。たとえば、割り切れること。
「いやいや、私は派遣だから責任取るのは正社員さんですよね?」って心の中で思うことができる場面が多々ある。何かトラブルが起きたときも、「まぁ私は派遣ですから…」とポジションを盾にできる。正社員の人が必死に議論している横で、私は優雅にコーヒーを飲みながら「明日の昼ごはん何にしようかな~」なんて考えてたりする。これはこれで派遣の特権だと思ってる。
とはいえ、正社員が羨ましくないわけじゃない。正社員の友達がボーナスの話をしてるときなんて、心の中で「こっちには時給しかないんだけど!」って小さく抗議している。年末調整の書類をもらうたびに、「年収少なっ!」と現実を直視させられるしね。だけど、それをネタに笑って流せるくらいには強くなった。これも派遣生活で得たスキルのひとつかな。
「ハケンの品格」みたいに誇り高く働ける派遣になりたいと思うけど、正直私はそんな大層なこと言えない。とりあえず、今日も淡々と仕事をこなして、「お疲れさま!」って言われたら「お疲れさまです~」と笑顔で返すくらいが精一杯。
「わかる~!」って共感してくれたあなた、きっと派遣仲間ですね!
正社員の皆さん、派遣社員にも優しくしてあげてくださいね!
明日も「お疲れさまです~」と笑顔で言えるように、頑張ります!