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写真写りが怖い?私が30代になって気づいた“黄金角度”探し


 「あ、写真撮るからこっち見て!」って言われるたび、頭の中で小さなシミュレーションが始まる。「正面は無理…横顔なら右がマシ…いや、上から撮るのが一番無難かも?」
女性にとって、写真はまさに戦場。どの角度なら可愛く写るか、何年経っても「これだ!」という黄金角度は見つからない。

 学生時代から、写真に写る自分が嫌いだった。運動部の集合写真で、なぜか私だけ妙に固まっていたり、仲間が「どうしたん?」とツッコむくらい必死に笑っていたり。大人になれば、もう少し自然に撮れるだろうと思っていたけど、スマホ普及で「撮られる恐怖」はむしろ加速した。

 彼と付き合っていた頃も、「一緒に写真撮ろう」と言われても、私は必死に体の角度を微調整しながら、顔のラインを隠してた。たまに「なんか不自然やで」と言われるけど、「だって、私のベストアングルを探してるんだもん!」と笑って誤魔化していた。

 そして最悪だったのは、職場の飲み会で同期男子がアップした写真。その写真を見た瞬間、「あれ、これ私!?顔死んでるやん!」と慌てて布団にくるまったことがある。だから、職場の飲み会には心の準備が必須。カメラが向けられるたびに、口角を上げて少し左に顔を傾ける—これが私の「なんちゃって黄金角度」。

 SNSの投稿も怖い。友達が「ちょっと加工したから!」と言ってくれても、「これでいいの?」と心の中でつぶやいてしまう。加工後の写真を見て、「正面から撮らんでよ!誰か止めて!」と、布団に潜りたくなる夜もある。

 でも、最近気づいたことがある。どんなに角度を探しても、実はカメラマンの腕や光の加減で結果は変わるし、周りが気にするのは自分が気にしている細かい部分じゃない。むしろ、「楽しそうにしてる姿の方がいいよ!」って言われたこともあった。

 完全に角度探しをやめるつもりはないけれど、次に彼と写真を撮るとき、少しでもナチュラルな笑顔ができたら、私としては大成功。

 結局のところ、黄金角度って、自分が「これでOK!」って思える心の余裕のことなのかもしれない。

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みさき なな
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