第2回臨時総会 ~2~ 監事I氏
まず最初に、I氏の人となりと、2017年9月30日の臨時総会に至るまでの変節ぶりを整理しておきましょう。
監事のI氏とは
I氏は銀髪の美しい、小ぎれいな老人です。
わたしと同じフロアの住人で、私が住まうよりずっと以前からこのマンションに住んでいました。
現在はもういません。2020年の春、区分を売却して転居していきましたが、その話はまたということにします。
誰からともなく聞いたところによると、I氏は公務員だったそうです。公務員と言っても、私の父のように地方の公立校の先生から、霞が関の超高級官僚まですべて公務員です。なのでI氏が、どんな職場でどういうことをしていたのかは知りません。この当時はご夫婦でこのマンションに住んでいました。会えば感じよく挨拶もしてくれる人でした。
2016年にマンション理事会の理事長に就かれ、わたしは大規模修繕委員長として、いろいろなことを相談してきました。2016年のI氏は、大規模修繕委員会にもとても協力的で、K氏の専横にはむしろ反対のスタンスでいるように見えました。
2017年、混乱が見え隠れする中で監事に就きましたが、そのころから挙動がおかしくなりました。
そして6月4日の初回理事会以降は、大規模修繕委員会とは一線を置き、修繕委員がいる前で理事会を開くことを一切拒否しました。
「線引きをちゃんとしなさい」
と、理由ははっきり述べないまま、カワベ理事長宅を直接訪ね、理事会でも何でもないところで彼を私的に叱りつけたとのことです。
*
I氏の言い分(モノローグ)
6月4日に(2017年度の)第1回理事会が開催されました。そのときは修繕委員会も参加しました。その理事会で修繕委員会二人(SさんとOさん)を(正式に)委員として承認しました。
6月4日の理事会の1週間後かなあ、修繕委員会の方から「コンサルタント募集要項」を配布する、といった書類がポストに入っておりまして、驚いた次第です。
募集要項はプロでないと書けないもので、ここには理事会の意思がないなと危惧しました。慌てて理事長のところに行って、コンサルタントの募集要項を見せてもらったら送付日は6月1日。もう候補の会社に送付済みでした。
でもこのことは(6月4日の)理事会で報告がなかった。
私は理事会の意思がないことに危惧を抱き、(コンサルタント選定の進行を)止めたほうがいいということを伝えました。
7月に第2回理事会がありました。
修繕委員会の方が熱心に活動されているのは結構ですが、管理組合の意思がどこまであるのかと思ったので、私は再度理事長のところに行って、「(こんなことをしていたら)抜き差しならないことになるよ」と言いました。
カワベ理事長は、NPOのサトウ氏から「コンサルタント募集要項を送っておいて、選定を中止すると、管理組合の信頼にかかわりますよ、と言われた」と仰いました。
私はそんなことをNPOに言われる筋合いはないと思ったことです。
NPOのストーリーどおりに踊らされているんじゃないかといぶかしく思いました。
やはり私は管理組合の意思を大切にしていただきたいな、と。
面倒くさいけれど臨時総会を開いて承認を得て、一つ一つ積み重ねていただきたいと思うことです。
そういうことに悶々として、今日までやってきました。
わたし、真行りあの反論
2017年度の通常総会は4月に開催されました。しかしI氏の発言どおり、第1回の理事会は6月です。およそ1か月半ほど、空白の時間があります。
そしてこのことをいまさらI氏に言ったところで知らぬ存ぜぬでしょうけれど、この人は、4月の通常総会の後、私が「大規模修繕の件はこのまま進めていてよいでしょうか」と聞いたところ「うん」と言っています。
間違いなく。だからわたしも進めてきました。
I氏は6月の理事会まで自分がハミ子にされたことに憤りを感じたのでしょう。この6月の理事会を境に、理事会の席に大規模修繕委員会が同席するのはおかしいと言い立てるようになりました。
第2回目の理事会以降、私たち大規模修繕委員のメンバーが理事会に同席することはなくなりました。つまり、理事長や副理事長らに状況や聞きたいことを報告しようと思うと、カワベ理事長やコヤマ副理事長姉妹には、記録に残らない、いわばオフィシャルでない席を別個に設けて報告し、彼らにはそれを持って理事会に出席してもらう、という段取りを踏まなくてはならなくなりました。
カワベ理事長もコヤマ姉妹もわたしも、I氏やK氏のように悠々自適のリタイア組ではありませんから、働きながら、それだけでも時間を捻出するのが大変でした。
ことしから理事会に参画したカワベ理事長やコヤマ副理事長姉妹は、私と同様、居住年数が5年以下。このマンションのことは知らないに等しいし、さらに彼らは前年の大規模修繕委員会の活動もおかれた立場も、殆どわかってはいません。
そんな人たちに大規模修繕委員会の進捗報告? など、できるわけがないんです。それができるのはわたしです。でもI氏は、わたしが理事会で報告することを拒絶し、妨げ続けていました。
お陰で理事会はどんどんおかしな方向へとねじれていきます。
この頃カワベ理事長は、朝夕を問わずI氏がやってきて、言いたいことを言い立てて帰ることに疲弊している、と漏らしたことがあります。
I氏は、ご自身が心配と感じることがあるなら、理事会にきちんと出席し、必要な人全員を集めて、自身の心配を関係者全員に共有すべきでした。
K氏と謀議をめぐらせるのではなくて。
コトを深刻に、大きく見せようとするのではなくて。
理事会の席で状況を整理し、K氏がどのように感じているかをわたしたちに伝えて(警告して?)くれればそれでよかったと思いませんか?
監事の立場で、しかもI氏ほどの人なら、私たちを一喝して物ごとを整理することだって、できたはずです。そして誰もがそんなI氏に理解を示したことでしょう。
わたしたちはばかではありません。K氏と違い、謀議をめぐらせているわけでもありません。
それなのにI氏は取るべき態度を間違えました。
K氏と謀議をめぐらし、物ごとを必要以上に深刻で重大なもののように膨らませ、挙句、警告はカワベさんただ一人に、私的な立場で記録が残らないように訴える。
これこそ、もっともすべきではなかった態度です。
くだらないマンション訴訟の記事を今も新聞で時折、見かけます。
しかしこれらも、結局はこうした面子を潰したの潰されただのということばかりを気にした結果、起こっていると思います。
わたしのマンションで、数年前におこった訴訟だって、権威を振りかざし張り合うばかりで中身は空っぽという、ダメな方の昭和型ジジイどもの下らない争いでした。
ばかばかしい会議は、まだまだ続きますー。