遺伝子はだれのもの?
千島博士の遺伝学、進化論を学んでいると
「人間とは何か?」
「いのちとはなにか?」
という広い視野が見えてくる。
分子遺伝学があまりに幅を利かせた結果、
分子生物学になってしまった。
生物を分子レベルで把握しようとする動きだ。
大きなものを細かく分けていけば真実を把握できるという
傲慢な西洋的哲学がもとになっている。
だから、
人間=DNAとなってしまった。
いまでは
遺伝子情報を売り物にし
病気を防ごうとしたり、
いい子どもを残すのには、
いい遺伝子の人と結婚する・・・
そういう発想となるのだ。
2003年4月、全ヒトゲノム解読が完了して、
人類の30億塩基対のDNA配列が
全部解明されたと報道された。
人間のDNAは人から人へ99.9%同一で、
0.1%しか違わないそうだ。
他のデータでも違いは、
せいぜい0.4%とも0.5%とも言われているに過ぎない。
でも不思議に思いませんか?
この0.1-0.5%しか違わないのに
人はすべて顔が違いますし、
性格、考え方、すべてが違います。
十人十色どころか
七十億人七十億色です。
でも、こう考えることもできます。
このわずか0.1-0.5%の違いが
ほぼすべて違うという100%の違いを生んでいる・・・
ここに神秘があるのです。
千島博士が言う
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