【連載8】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし
いつも自信満々に話す彼がどもるのを聞くのは初めてだった。どんな些細な約束も一度も破ったことのない彼のこの言葉がどんなに重いのかは、よく知っていた。重いからこそずっと、軽々しくは言ってくれなかったんだ。また私がこの言葉をどんなに待ち望んでいたかも、自分で知っていた。
でもだからこそ。だからこそ。「なんで今更言うの。」という言葉しか、でてこなかった。
なんで、大好きな時に言ってくれなかったの。なんで、他の人に心が移ってから言うの。どんだけ私がその言葉を待ち望んでいたか…。
ボロボロ泣きながら怒って、彼も泣いて、断った。
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