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秋ですね、ナナカマドの実が赤くなりました


9月18日の朝 真中にある低い木がナナカマドです
濃い霧でかすんでいたのでプライバシー保護のための修正が少しですみました

毎朝窓から庭を眺めるのが私の習慣になっていますが その庭に植えてあるシュウメイギクとナナカマドが 本格的に秋が来たことを告げてくれました
秋バラが咲いていますが 宿根草の刈り込みがほとんど終わり 庭は寂しくなっています
そこに今年最後に咲くのがシュウメイギクです 

シュウメイギク「秋明菊」はキンポウゲ科の宿根草で花びらに見える部分はガクです そのガクは5〜20枚以上と品種によって枚数は異なります
花色は白 ピンク 濃いピンクなど

我が家のシュウメイギクは
ピンクのふっくらとした花姿が印象的な花びら5枚の一重咲きです

まだ暑さの残る夏の終わり頃から咲き始め 朝晩涼しくなる頃に1mほどに伸びた華奢な花茎の上に直径5㎝~7㎝ピンクの花を次々と咲かせます

可憐で はかなく楚々とした上品な花が風にゆれる様子は
「薄れゆく愛」「淡い思い」「多感な時」などの淡く儚い恋心を表現する
花言葉がぴったりです

白いバラ・アルバメイディランドとたわむれるように咲くシュウメイギク
丸く見えるのはつぼみです

木漏れ日の中 ピンクの花が風に揺れている姿は 妖精が透明な羽をふるわせてどこかにいるのではないか といった空想を抱かせてくれます
私が空想する妖精は「ピーターパン」に出てくるティンカー・ベルではなく1997年アメリカ合衆国のファンタジー映画の「フェアリーテイル」に出てくる妖精ですけれど

日当たりの良い場所で咲き乱れる姿もどこか儚げに見えます


そしてナナカマドです

たくさんの実をつけたナナカマド

ナナカマドは真っ赤な実のほうが有名ですが 夏に5ミリほどの小さな花が集ったふんわりとして綿のような白い花を咲かせます
秋には赤く染まる紅葉や果実が美しく 葉が落ちた後も実だけが残り
冬に真っ赤な実に白い雪がのっている風景はクリスマスそのものです

2019年11月18日
北海道旭川市生まれの作家 井上靖はこの冬の光景を
「雪をかぶったナナカマドの、あの赤い実の洋燈(ランプ)」と詠っています             (旭川市内の井上靖文学碑に記された詩かより)
同じく旭川生まれの作家 三浦綾子もエッセイの中で 「純白の雪がその赤い実の一房一房を
まるで教会のベルに似た形にする」と書いています   
(三浦綾子『心のある家』「ナナカマドの街を夢見て」より)

でもここ何年かは雪が降り始めるとすぐ野鳥がやって来て数日で実を全部
ついばんでしまいます 小鳥たちがついばむ姿も可愛らしいのですけれど
赤い実をすこし残してくれないかしら

2018年1月6日
ナナカマドの実をついばむ小鳥たち
小鳥がどこにいるかわかるでしょうか
雪景色の写真は2019年と2018年に撮影したものです
寒い時期は家の中から窓ガラス越しに写すので鮮明ではないですね
今はまだ真っ赤になっていません 
葉も青々と茂っています

大自然はもちろんですが 我が家の小さな庭も 時の流れ 季節の移り変わりを敏感に伝えてくれます
私も日々 空の色 風の匂いなどから季節の流れを感じて生活したいと
思っています 
二度と戻ってこない瞬間を写真に残しながら