こうして私はバツイチに…⑨「何かがおかしい…!」
はじめに
どうもふくすけ(@namiuchigiwade)です。
今回は「こうして私はバツイチに…」シリーズのパート9になる。
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この話しは妻の『不倫』をきっかけに離婚した私の実体験である。
妻はこの頃になると私に対してかなり冷たい態度を取るようになっていた。
これは大丈夫なのか?
夫婦としてこれからもやっていけるのか?
といつも不安だった。
2015年末に一度腹を割って話そう。
不満があったら言ってくれと、
話しを持ち掛けたこともあったが、
その時も、
「別に…」
と反応が薄くのれんに腕押しであった。
「もうシホ(仮名)はおれのこと好きちゃうんやったんやろなぁ」
離婚して数年経ち、
冷静になった今ならそう思える。
では続きをどうぞ。
異変…
2016年1月から運送業務の関係で全国を行き来し始めた。
千葉で荷物を受け取り九州へ。
帰りに大阪に寄ってまた荷物を受け取り今度は関東、東北へ。
そんな慌ただしい生活が始まり家に帰ったり帰らなかったりする日が増えてきた。
「シホ(仮名)には悪いけど、
3月までのガマンやなぁ」
なんて思っていた。
すると妻が次第に私の帰り時間や不在時間を気にするのが目立つようになってきた。
その都度メールや電話で伝えてはいるものの、
予定が変わって急に家に帰ると、
「急に帰って来られてもねぇ。
ご飯もどうしたらいいかわからんし、
もっと前もって決まらへんの?」
とちょっと不機嫌になる始末。
「ごめんな。
逐一連絡してるつもりやねんけど、
もっと気をつけるな」
妻に申し訳ないなと思っていると、
1月末から仕事が西日本中心になり、
私だけ大阪の実家で過ごした。
再び千葉の家に帰れたのは2月27日と、
なんだかんだと1ヶ月経っていた。
妻には大阪から千葉へ帰る際に、
「21時頃に家に着きます」
とメールで送ったが、
高速道路の渋滞もなく仕事もスムーズに終わったことにより、
予想に反して15時過ぎには家に着いてしまった。
「またシホ(仮名)に怒られるかなぁ。
まぁしゃあないか。
ケーキでも買って帰ろう」
と妻に悪気を感じつつ、
妻の好きなケーキを買って玄関の扉を開ける。
…。
…妻は仕事でいない。
…しかし。
「ん?
なんやこの匂い…?」
…ある異変に気付く。
当時住んでいたアパートは玄関を開けるとそのままキッチンになっていた。
そのキッチン一面に私が住んでいた時とは違う匂いがした。
これは…、
「タ、タバコ…?」
そう。
キッチン一面にわずかだがタバコの匂いがした。
「え?
なんでやろ?
シホ(仮名)タバコ吸わへんのになぁ。
なんでや?
…なんかおかしいぞ」
と思いキッチンの排水口に恐る恐る目をやると、
なんとタバコの灰が排水口のゴムパッキンにわずかにこびりついていた。
「誰がかここでタバコ吸っとったんや…」
そう確信すると、
急に私の心臓がバクバクでかい音を立て出した。
ドッドッドッドッドッ…。
「えっ…。
えっ…?」
何かがおかしい…!
心臓がより早く脈打つ。
続いてゴミ箱を調べるとゴミ箱の下の奥の方に大量のタバコの吸殻がビニール袋に包まれて捨ててあった。
これは1日、2日のタバコの量ではなかった。
「吸殻めっちゃあるやん。
まじで…?」
これはもしや妻の他に誰かいた?
しかも何日も…!
…っていうか一緒に住んでた?
えっ…。
「うちの妻に限って…」
きっと世のほとんどの夫がそう信じているように、
私も妻が不倫をするとは少しも疑ったことがなかった。
この現状を目の当たりにしても、
「いや、女友達かな…」
なんて思いつつも、
「やっぱり、不倫?」
と半信半疑のまま妻が不倫をしていない証拠を、
男ではなく女友達がいた形跡がないか祈りながらゴミ箱を調べ続けた。
しかし、
「さすがにそんな簡単に証拠になるような物出ないやろ…」
と思い始め諦めようとしたその時。
ソフトボール程の大きさで、
固く結ばれたビニール袋を発見する。
「な、なんやこれ?」
と固い結びを恐る恐る解いていくと…。
あっ…。
そこで頭の中にフラッシュがたかれたような感覚と同時に、
冷や汗が背筋をスッと通るような感覚に襲われた。
そのビニール袋の中にあったのは精液、体液がついたティッシュの固まり。
つまり、
ど直球で言うと、
「精液を出してそれを拭きましたよ」
と言わんばかりのティッシュがその匂いとともに丸めてビニールに包まれていたのだ。
「や、やられた!」
…信じていた妻のまさかの背信行為にハンマーで頭を打たれたような衝撃を受けた。
「あぁっ…」
よろよろとリビングへ向かうとさらなる衝撃を受ける。
「写真がない…」
リビングで飾っていた夫婦2人の写真がないのだ。
妻は不倫の証拠を消さず、
まさかの私達が夫婦であった証拠を消していた…。
「うわ。
もう2人の家じゃなくなってる」
そんなことを思いながら放心状態にムチ打ってこたつに足を入れる。
悲しみと同時に疑問が湧いてくる。
「なんで?
いつから不倫してんの?」
おれ何かしたの?」
…。
わからなかった…。
けど、
シホ(仮名)…。
おまえは本当に不倫してんのか?
タバコやティッシュ、なくなった写真を前にしてもやはり妻を信じたい私がいた。
「よし!
今度おれがおらん日に盗聴器仕掛けてみよう!
それで何もなかったらこれはただの友達…
ってことにしよう」
妻は不倫しているかもしれない。
しかし、
100%ではない…。
不倫ではない証拠を集めよう…。
そう誓った。
この時2016年2月。
離婚まであと4ヶ月…。
盗聴器っていくらすんの?
皆様は盗聴器の購入を検討したことがありますか?
恐らくほとんどの方は「NO」と答えるだろう。
私もつい昨日まではその1人だったが、
妻の不倫ではない証拠を集めるため、
急遽盗聴器の購入を考えた。
「それにしても盗聴器…。
いくらするんやろう…」
相場がまったくわからない。
携帯で調べてみると、
どのサイトを見ても最低6、7万円程掛かることがわかった。
「た、高っ!
これでシロやったら勿体ないなぁ」
とやや諦めムードに。
しかし!
「ICレコーダーならもう少し安くいけるんちゃうか?」
とひらめき通信販売サイトで調べてみる。
すると5,000円程で売っていた。
「や、安っ!これや!」
と思い即座に購入ボタンを押した。
押してしばらくすると、
妻が帰宅した。
時計はもう19時を過ぎていた。
私もゴミ箱内探索や、
ICレコーダー探しでもう家に帰っていることを連絡するのをすっかり忘れていた。
先に帰っていることを知るととても驚いた様子だった。
妻は一瞬おどおどした様子だったがすぐに立て直し、
「な、なんや。
帰ってるんやったら言ってや。
泥棒でもいるのかと思ったわ」
なんてことを言われた。
「泥棒が家の電気点けるか!」
と脳内ツッコミをしつつも不倫しているのか尋問したいのを必死にこらえ、
「いやぁ、仕事がはよ終わってな。
それにしても1ヶ月ぶりやなぁ。
元気やった?」
と必死に笑顔を作りながら答えた。
二言、三言して妻はそのまま風呂に入ってしまった。
今思えば私と一緒に住んでいた頃の妻はいつも22時から23時に帰宅していた。
なのに今日は19時である。
私が21時に戻ると言っていたので、
証拠を隠そうとしていたのか…。
妻を信じよう信じようとしてもそういう悪い方向ばかり考えてしまっていた。
「…っていうか、
そもそもデイサービスで仕事してるのに、
いつも帰りが22時から23時って遅過ぎないか?!」
私も気付くのが遅過ぎた…。
次の日、通販サイトからICレコーダーの発送メールが来た。
発送先はもちろん我が家である。
なので妻だけが家にいる時に配達されないよう祈りつつ、
その次の日に無事受けとった。
初めて見たICレコーダー…。
思ったよりもコンパクトで100円ライターよりも小さい。
説明書には24時間録音が可能と書いてあった。
この時2016年3月。
離婚まであと3ヶ月…。
半信半疑の中、出てきたのは…?!
「よし!
ほな早速使ってみよか!」
と思い立つ。
しかし、
妻に隠れてICレコーダーを仕掛ける罪悪感や、
「やっぱ不倫ちゃうかったらどうしよう」
という雑念が入ってぐずぐずしてしまいそうになる。
妻と結婚して7年。
今までのさまざまな思い出が頭の中で入り乱れる。
「妻は大丈夫。
不倫してない。
だから不倫してない証拠を見つけるために、
ICレコーダーを仕掛けよう」
2016年3月3日17時、
リビングのテレビ台の奥にICレコーダーを仕掛けた。
吸殻やティッシュを見つけてから5日が経っていた。
妻には朝、
「宮城県に仕事で1泊する」
と嘘をつき、
この日は近くのビジネスホテルで1泊した。
その夜、
「今頃不倫してんのかなぁ」
「いや、きっと大丈夫!」
なんて同じ事をぐるぐる考えているうちに結局あまり眠れず朝を迎える。
眠気と戦いつつもなんとかその日の仕事を終え、
夕方帰宅。
妻は私が帰ってくると寝室に行ってしまったため怪しまれることなく無事ICレコーダーを回収する。
「よし。聞くぞ」
隣の部屋に妻がいる。
バレないようにと思うと自然と心臓が高鳴ってきた…。
「大丈夫。
妻は不倫してない。
不倫してない」
何度も自分に言い聞かせ、
ヘッドフォンをして聞いてみる。
昨日の17時以降ー。
…しばしの静寂…。
妻はいつ帰ってくるのだろう…。
ICレコーダーを仕掛けて約6時間後、
3月3日23時頃、
ガチャッと玄関の扉が開く。
「あっ、シホ(仮名)帰ってきた」
…と思ったのも束の間、
「あぁ疲れた〜」
と低い声がした。
…男?
「風呂先に入る?」
と妻の声もする。
なんと妻と一緒に男が家に上がって来た。
…あかん…。
妻はクロ??
こんな時間に男を家にあげ、
尚且つ風呂に入れるなんて…。
再び冷や汗が背筋を通る感覚に襲われる。
手はプルプルと震えていた…。
ショックと苛立ちを抑えつつもICレコーダーを聞き続ける。
「なんか飲み物飲む?」
「明日何時に家出んの?」
妻と男がずっとこの家に一緒にいたかのような会話を自然にしている。
2人が風呂から出た後はテレビを見ながらずっとおしゃべり。
時刻は夜中の1時を過ぎていた。
すると、
「もうそろそろ寝よか」
「そうね」
と2人で隣の寝室へ行く様子が聞かれた。
…。
「一緒に寝室行っちゃった…」
その後リビングにはしばしの静寂が流れる。
「…2人とも寝たんか…」
と思い始めた矢先だった。
遠くからわずかな、
かすかな、
「あん。あっ…」
という声が聞こえてくる。
…あぁ…。
「こいつら…。
セッ○スしてる」
とすぐに察知し微かな声に耳を澄ましつつも、
「妻が不倫をしている」
「妻が他の男と寝ている」
という言葉が頭をぐるぐると回り出す。
「どうしよう…」
妻の不倫と言う現実を突きつけられ、
私はどうすれば良いのか考え始めた。
離婚か、再構築かだ。
そして、
いずれにせよこれを黙って見過ごすわけにはいかない。
妻には問い詰めなくてはいけない。
しかし、
「これが不倫の完璧な証拠になり得んのか?」
と問えばなんせ声が小さいため確証は持てない。
そこで、
「よし。
今度は寝室に仕掛けよか」
と悲しみや怒りよりも、
もっとちゃんとした証拠を掴まなくてはならない。
という義務感を抱くようになった。
だが、
ここから厳しい戦いが待っていた…。
ー次回ー
???「申し訳ございません。
正直に申し上げますと…」
この時2016年3月。
離婚まであと3ヶ月…。
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こうして私はバツイチに…
私、ふくすけが実際に体験した、 妻の不倫による離婚までの流れや、 浮気調査の費用、 弁護士の費用をノンフィクションでお届けします! 不倫、…
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