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旧友をつくることは不可能だ

『人間の土地』より、ぼくの言葉。

サン・テグジュペリと言えば、『星の王子さま』が有名ですよね。

はじめて読んだのは中学生か高校生のときだったと思う。バラがしゃべったり、最後は王子さまが消えちゃうし、正直「よくわからんな?」と思ってた。

ただ、箱根にある「星の王子さまミュージアム」は楽しかった記憶があって、社会人になって行ったら、やっぱり良かった!!

建物も庭もご飯もいい。
でも何よりも良いのは、ミュージアムの中にサン・テグジュペリが生きた時代が再現されていて、彼の生涯や作品が紹介されているところ。

他の作品に興味が出てきて、読んだのが『人間の土地』。

20世紀前半。郵便飛行の仕事は死と隣り合わせ。そんな仕事をしている主人公が、同僚の死を思っての言葉。

『旧友をつくることは不可能だ』

たくさんの思い出や、一緒に乗り越えた困難、ケンカや仲直り。そんなものは簡単には得られない―。

私には、そこまでの友達はいないなと思う。
「人と深い関係になりたい」とあまり思わない。

でも、仕事や遊びでも、一緒に同じ時間を共有した人は"特別"になるし、そういう人たちがいることが"財産"である、というのもなんとなくわかる。
まだぼんやりだけど。

少しでも関わりを持ったら、それはもう特別な関係であって、特別な存在になる。

キツネにとっての王子様がそうであるように。

そうやって、人との関わりを大切にしていけたらいいなと思う。