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夫が怖かった私
私の中で男の人=怖いという気持ちがある。子供の頃、父親は時々どなる人だった。普段は優しいが、気に食わない事があると母に怒鳴っていた。母はまあまあ、この人はしょうがないね、みたいな態度をとってたしなめていた。
独身の時、男の人が怖いと思った記憶はない。しかし夫が怖い。結婚当初は怖くなかった。子供が産まれてから、子育てをするようになってから、子供に怒る姿を見て、怖いと思った。私には怒鳴ったりしなかったが、子育てを批判した。夫に批判されるのが嫌で何も言わなくなった。むしろ隠した。子育ても相談しなくなった。自分のやり方でやろうと思った。
そのうち、夫が帰ってくるのが怖くなった。動悸がした。何か指摘されるのかと不安だった。そこに愛があったのかはもう分からない。なかったと思う。でも未練はあった。だからちゃんとしようと思った。でもできなかった。夫の基準を満たす家事ができなかった。自分に自信がなくなった。
別居して7年、あの期間は異常だったと思った。しかし怖いと思っていたのは私で夫は怖がらせようと思っていたわけではなかったのだろう。モラハラをするにはモラハラをされる人が必要だ。あの頃、モラハラをしてくる夫にモラハラで返せたらよかったのだろうか。
今はもう少し冷静に対処できる気がする。