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とある英語教室 毎日がライブそして実験

 私が運営する英語教室では、5月に新年度が始まり6月と7月には暗唱チャレンジがある。7月の夏休み前に会場を借りて暗唱発表会をするのだけれど、その際には参加者と家族100名以上の前で発表をする機会を作る。
 
 この「暗唱チャレンジ」は本当に不思議で。最初暗唱課題(英語の絵本から抜粋。幾つかある中から選んでもらう)を見た時は子どもたちは「ぜーったいこんなの無理やけん!」と言う。
でも、「まぁまぁ」なんてなだめながら、1週目は1行。2週目は3行目まで?3週目は5行目まで?なんて増やしながら毎週おうちで練習してきてもらって、教室で発表。みんなでその発表を聞いて拍手。そして良かったところを互いに言ってもらう。

 ある子は家庭の協力もあって、毎日練習をしてものすごく流暢に英語を話す様になる。なんなら暗唱文を見ながら練習するから、教えてない英語まで読める様になってる。ある子は家での練習はそこそこだけど、教室にきてみんなの暗唱を聞いて刺激をもらう「来週は絶対やってくる!」そう意気込んで帰っていく。
ある子は人の発表に的確に良いところを見つけては前向き言葉を投げかける。

 それぞれの普段は見えない部分がたくさん見えてくる。そこを救って彼らの目の前に出し、一緒に愛でる。「たくさん練習したんだね」「いいところ見つけるのが上手だね」
「自分なんてどうせ無理」と思っていた子が「え?こんなに自分って英語言えるの?」って驚き、自信たっぷりに発表する様になる。一ヶ月前と変わらない自分の体が、口が英語を奏で出す。その不思議を是非体験して欲しい。英語はすればする程伸びるのだ。私に出来るのはそのチャンスを作ることだけ。自分さえその気になれば、いくらでも伸びる。それを味わって欲しい。

 私は教室で子どもたちに自由な発言を促すので、不適切な表現だって出てくる。でもそれを予防してたんじゃ、子どもたちはどこででも良い子でいないといけなくなる。たくさん話して、時にはぶつかって。みんなで話し合う場を設けたりして、学びに活かす。そんな寄り道をたくさんしながら、私たちは英語はもちろん、言葉の使い方や人との関わり方を学んでいく。

 英語だけ上手になっても、もう意味ない世の中。でも日本の英語教育はどんどん逆行していく。テストに出ますか?って近道しようとする子と、しっかり学びを味わう子との差がどんどん広がる。大人が良かれと思って先回ってすることは、時に子どもたちの成長を妨げる。自由な対話から生まれる学びは大きい。

 私の教室には、学校で嫌な思いをしている子もいる。学校でヘトヘトになって教室に来て、たくさん遊んで話をして笑顔になって帰っていく。英語なんてね。健康なメンタルとちょっとの興味でいくらでも上手になるから。今は根っこを大切に大切に育てていく。

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なみお
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