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夢限航界ファルファニア ① ストーリーと登場人物ーー架空アニソン祭2023参加作品ーー

⛴:STORY

望んだ場所に行く夢の船、ファルファニア。
ふとしたことから乗船券を手に入れた「僕」は、
船長のユノ、少し変わった乗組員と共に、
「いなくなった人」を取り戻す旅に出る。

各地を巡り、様々な文化や雄大な自然、多様な人々に触れる「僕」。
時には問題を解決したり、逆にトラブルに巻き込まれたりしつつ、
「いなくなった人」を探す旅は続く。
しかし彼らの前に 謎の生命体「シオサイ」が現れて…?

これはただひとつ。 「君に会いに来た」物語。

登場人物達

ファルファニア


ファルファニアのコックピット。

乗客を「望んだ場所に連れて行く」 役目をもった、「世海」を旅する客船。
世海界運が所有する船の中では最新型で、最高速度を誇る。
何があっても傷つかない純白の船体をもち、 短時間なら空中も移動できる。

名前の由来は、
「fanfare(ファンファーレ)」+
「Titanic(タイタニック)」+
「Arkadia」(アルカディア=理想郷)」=FALFANIA。

「船そのものの意志」を持っているらしく、
船長と船が許可していない者は中に入ることが許さない。
ユノ曰く「ファルファニアは女の子」らしいが、
それが本当かどうかは誰も知らない。

音楽に応じて様々な反応を示し、
シオサイの襲来時は彼らの発する音を探知。
自動的に警報を鳴らして危険を知らせ、戦闘体制に移行する。

通常の武装も十分強力だが、
ユノの歌が流れた時は最大の力を発揮。
船体前方の主砲から発射される破壊光線は、海をも切り裂く超火力。
絶大な戦闘能力を誇る一方、船体にかかる負荷やユノの体力的な問題から、その起動時間は「歌が終わるまで」の数分に限定されている。

その絶大な力は「世海」に多大な影響を与えかねない為、
船の使用は「世海界運」によって厳正に管理されている。

ユノ

ファルファニアの船長を務める少女。年齢は不詳。一人称は「私」。
身長は160cm程度。服装は状況に応じて変わるものの、
人前で帽子を脱ぐことは決して無い。

幼げな外見だが、ファルファニアの操縦、乗客の案内、本部との連絡等、
ほぼ全ての業務を一人で担当している。
つまりファルファニアは彼女の存在がなければ、
殆ど機能停止してしまうという弱点でもある。

明るく活発な性格で、普段は船長としての威厳のかけらも見られない。
一応乗客に対しては敬語で接するものの、
どんな状況でも軽い態度を取り続ける。
それは同時に「誰に対しても平等」ということでもあり、
相手が権力者、悪人であろうと平然。余裕の態度を崩さない。

ファルファニアの船長であることには誇りと責任を感じており、
船に乗せた人間は「自分が死んでも守る」という覚悟を持っている。
その為乗客の危険には身を挺して対応してしまう傾向があり、
船員からはそれを危険視されている。

ファルファニアの機能を最大限解放させることが出来る唯一の存在。
彼女の声はファルファニアのお気に入りらしく、
戦闘時は「歌」でファルファニアの装備を解放する。
特に船体前方の主砲に装填された破壊光線は、
彼女の歌声と音楽が最高潮に達した時にのみ発射できる。

ただし長時間歌い続けると、代償として彼女の体に多大な負担が掛かる。
その為最大限のパワーを発揮できるのは89秒が限度。
力を節約しながらでも4分半でエネルギーは半減し、
5分を超えて歌い続けることは出来ない。

「僕」

ファルファニアに乗った乗客。男。
年齢は不詳だが恐らく20代。一人称は「僕」。
「いなくなった人」を取り戻す為、ファルファニアに乗船する。

長く黒いコートを身に纏い、頭は獣の骨のような形状をしている。
明らかに異様な外見から恐れられることも多いが、
実際は外見に似合わない高い声と優しい心の持ち主。

その異質な外見とは裏腹に、
彼自身は特別な能力を何一つ身に付けていない。
「世海」についてもあまり詳しくなく、
寄港する場所で見る様々なものに興味を示す。

良くも悪くも達観している船員達と比べると、感情の起伏が激しい。
その意思の強さから時にユノや船員と対立することもあるが、
対立と仲直りを繰り返し、次第に絆を深めていく。
彼の豊かな感情は、船員達を徐々に変えていくひとつのきっかけとなる。

戦闘能力は無いが観察眼に優れ、
人々の感情やシオサイの行動パターンなどを読むのが得意。
戦闘時は「客だから」と部屋での待機を命じられることが多いが、
自分から率先してユノのサポートに回っている。

フェリ

ファルファニアの給仕長兼料理人。女。
10代後半の外見。一人称は「わたし」。頭から獣の耳が生えている。
ファルファニア内にある食堂を仕事場とし、
乗客の食事や身の周りの世話を一人で担当している。

船員の中では最も乗客との距離が近く、無邪気かつ丁寧に接する。
しかしおっちょこちょいな面も多く、調理場からは悲鳴と騒音が絶えない。本人も自分の不甲斐なさを理解していて、頻繁に謝罪を口にする。
本人は至って誠実で、出てくる料理は一級品。
客である「僕」にはお姉さんぶって接するものの、
決まってぽんこつで終わる。

食材や料理に関する知識は豊富で、寄港先では市場や商店を中心に回る。その役割から船から降りる機会も多く、「僕」に同行することも少なくない。

普段のぽんこつとは裏腹に、戦闘能力は高い。
シオサイの襲撃時は率先して迎撃に当たり、やや戦闘狂な面もある。
戦闘の度にシオサイを調理できないか考えているものの、倒すと爆散するか、海に沈んでしまうシオサイは捕獲できず、毎回落ち込んでいる。

一方で刹那的な面もあり、自分の身を疎かにする行動も少なくない。
率先して戦線に出るのも、機関士や医師、船長と比較して、
給仕長、料理人である自分は「代わりが効く立場」だと考えているから。

オーガス

ファルファニアの機関士。男。
恐らく40代ほど。一人称は「俺」。
潜水服や宇宙服のような装備を常に身に纏っていて、
服の下の姿を見せることは決してない。
船員の中では最年長で、有事における副船長の役割も果たす。
豪快かつ大胆な性格だが、船員に気を配る繊細さも持ち合わせる。

仕事の都合上、機関室から出てくることは少ない。
食事や睡眠の時間も、他の船員と敢えてずらしている為、
平常時に彼が姿を見せることは珍しい。
他の船員とは内線や伝声管を用いてやりとりをすることが多く、
「僕」と出会ったのも出航してから暫く経ってからだった。

普段はおおらかに振る舞っているが、時間や規律に厳しい性格。
世海界運のルールに従うことを第一とし、基本的に例外は認めない。
その為大雑把なユノとは対立することもあるが、
毎回「船長命令」の一言で黙らされている。

乗客と深く関わることは望んでおらず、機関室に篭っているのもその為。

戦闘能力は低くはないが、船の心臓部である機関室を守る為、
率先して戦闘を行うことはない。
いざという時は持ち前の腕力で小型のシオサイを叩きのめすが、
逆に言えばそれが限度でもある。
船員の中では最もユノのことを気にかけており、
戦闘の度に消耗する彼女を不安に思っている。

しかしその心配も、「船長命令」の一言で無視されている。

エア

ファルファニアの船医。男…?
恐らく20代。一人称は「ボク」。
男性とも女性とも言える、中世的な容姿の持ち主。
「僕」は当初女性だと思っていたが、本人は「どっちでもいい」とのこと。

他者への態度は、船員の中で一番丁寧。
但し常にどこかふわふわとした態度で、
真意を掴みにくい大雑把な話し方をする。
必要以上に踏み込んで来ないが、求められる以上に親切にもしない。
どこまでもさっぱりとした人物である。

但し困っている相手をそれとなくフォローしたり、
物事の真実を見据えた的確なアドバイスを与えたりと、
決して冷たいだけの人物では訳ではない。

戦闘力は皆無のため、シオサイへの対応は他の皆に任せている
ーーというのは建前で、実際はそれなりに戦える。
最も「船医が戦って怪我したら誰が治すのさ」という理屈が一割。
「面倒臭いから」という感情が九割で、率先して前線には出ない。

基本的に自分の部屋で惰眠を貪っており、
特に水に浸かりながら寝るのが好き。
その趣味から水中でも呼吸が出来るのでは…と思われがちだが、
本人曰く「流石に溺れる」とのこと。
自分から部屋の外に出ることは殆どなく、
治療の際も相手がどんな重症だとしても「自分で部屋に来い」と伝える。
「僕」からは態度を不真面目に思われることもあるが、
本人は何を言われようと気にしていない。

逆に彼が自分から部屋の外に出た時は、
相当の緊急事態であるということ。

→②「世界観」に続きます。

https://note.com/naminoutagoe/n/ne0974e8d5b36


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