2020年に最も成功したスタートアップ
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2020年に最も成功したスタートアップは何ですか?
この質問を最近よく見かけるようになりましたが、スタートアップの聖地であるアメリカで2020年に最も成功したスタートアップについて調べてみました。
「最も成功した」は主観的ですので、バリュエーション、IPOエグジット、ユーザー成長率の3つの観点から2020年に大成果を挙げたスタートアップを以下の通り纏めました。(注記:この記事は12/15時点で書いていますので、以下のリストは2020年末まで変わる可能性があります。)
調査条件:
<対象>
✓ 10年以内に設立されたスタートアップ企業
✓ 直近5年以内に上場したスタートアップ企業
<対象外>
✓ 買収されたスタートアップ企業
✓ バイオテック関連のスタートアップ企業
<調査方法>
✓ ニュース記事やデータベースなどの公開情報を利用。
バリュエーション - Zoom 🔥🔥🔥 7x
Web会議サービスを提供するスタートアップZoomの企業価値は161億ドル(2020年1月)→ 1,133億ドル(2020年12月)に増加(7x)。
IPO - Doordash 🔥🔥🔥 4.5x
オンデマンド配達サービスを提供するスタートアップDoordashは2020年12月9日に上場。IPO前→IPO後(上場初日)のバリュエーションは160億→720億ドルに増加(4.5x)。
(注記:民泊仲介スタートアップAirbnbは10年以上前に設立されたため、このリストから外していますが、2020年12月10日に上場したのを機に、IPO前→IPO後のバリュエーション増加は5.6xでした。)
ユーザー成長率 - Zoom 🔥🔥🔥 30x
Zoomの会議参加者(Daily Activer Userとは異なる)は10百万人 (19年12月) → 3億人(20年4月)に増加(30x)。
その他に超成功したスタートアップ 🔥🔥
・Notion(メモツール)のバリュエーションは約1年で8億ドル→20億ドルに増加(1.5x)
・Robinhood(投資アプリ)のバリュエーションは1ヶ月で86億ドル→112億ドルに増加(30%+)
・Airtable(データベースツール)のバリュエーションは約2年で11億ドル→25億ドルに増加(2.2x)
最後に
上記情報を踏まえると、バリュエーションとユーザー成長率の観点からZoomが「最も成功した」スタートアップのように見えます。個人的にも、コロナ禍による社会変化において、家族とのつながりを保つことやリモートワーク環境の構築支援などの様々なニーズに最も対応できたサービスはZoomのWeb会議サービスだったと思います。
また全体的に、今年中に最も成功したスタートアップ分野はオンライン会議、ローコード関連ツール、オンデマンド配達サービス、パーソナルファイナンスアプリの分野と見られます。コロナ中にリモートワーク、健康、市場ボラティリティなどの要素が重要視されたため、これらの分野が急速な成長を遂げたのは驚くことでもないかもしれません。
今回はアメリカで最も成功したスタートアップを記載しましたが、オンライン化が進む中で、日本からでも世界のユーザーにアピールするプロダクトやサービスを開発し、Zoomと同じような成功実績を出せるスタートアップを作ることは可能だと思います。最近話題となっているユニコーンスタートアップのNotionも実は日本で開発されました。
近い将来に日本発の世界で「最も成功」するスタートアップが生まれることを期待しています。
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