月組再演グランドホテルのここが好き
わたくし、とてもとても、月組再演グランドホテルが大好きで。
BluRay版のプロローグのアングル良すぎるんだ!
てことで、大好きな月組さんの再演版グランドホテルの好きなところを思いついた順に語るよ!
※ネタバレしかない
まずは、娘役さんたちの電話をとる声。とても好き。そこからテンション上がる。
とてもシンプルなセット。椅子とバーと回転扉。それだけなのに、色んな部屋が私たちには見えてくる。
グランドホテルはたくさんの人生が通り過ぎていく。観客はホテルそのものなのか、登場人物がホテルに来る前と出て行った後のことは分からない。想像するしかない。
この舞台が好きな理由はきっとエリザベッタのことが大好きだからなんだと思う。
男爵に出会って恋をして。一夜の本当の愛が生きる喜びを思い出させ、踊ることをまた決意したのに、男爵はもう来ない。それでもエリザベッタは汽車に乗れたのだろうか。また踊れたのだろうか。その後の彼女について考えずにはいられない。
2人が恋に落ちる場面。朝に話す場面。男爵が部屋を出たあと、39歳の女性が女の子に戻って恋にはしゃいで歌う場面。
それらが幸せであればあるほど、もう泣けてくる。その先を知っているから。もう、2人が会うことは無いことを知っているから。
エリザベッタが39歳と39ヶ月にしか見えない、チャピちゃんの演技が本当に凄い。強い女の人の役が好きなんだ。
ラストでオットーが、お腹に赤ちゃんがいることをフラムシェンに言われてから、赤ちゃんに会うのが楽しみだと言うところで、初めて見たときに涙が出たんだよ。
きっとフラムシェンはそんなオットーに救われたし、見ていた私も、エリザベッタが可哀想でならなくて、この悲劇を見守っていたから、そんな私もオットーの純粋さに救われたのかなあ、と。
グランドホテルは対象的な人達が通り過ぎていくだけ。
赤ちゃんが生まれたエリック。殺された男爵。生きる希望を踊ることを思い出したエリザベッタ。人を殺し捕まり人生が破滅した(会社も?)プライジング社長。不治の病にかかっている死にかけのでも明るいオットー。お腹に命を宿したフラムシェン。死を待つだけのドクター。
私たち観客は彼らがどうなったかは分からない。最後の最後に幕が閉まり初めてグランドホテルの外観を私たちは見る。
そこでこの外の彼らについては何も知る術が無いのだと思い知らされる。
その余韻が本当に好きでずるくて大好き。
伝説の宝塚版初演のグランドホテルも見てみたかったなあ。
そしていつか、また再演されたら見に行きたい。