クールスモーキングのススメ
本記事はクールスモーキングについて説明、推奨するものではない。
「愛煙家」、すべての煙草を愛する者達への”クール”(ここでは「渋い」の意。)な煙草の嗜み方を伸べるものである。
まず煙草の銘柄だが、自分の好きなものでよい。
しかし、ここであえて私には読者の方々に勧めたい、「クール」な煙草がある。
まずはピース(ロングピース。通常金ピース)だ。
金ピースは60年の歴史を持つ銘柄である。
金ピースはタール値が高く(21mg)敬遠されがちだが、吸ってみると表示のタール値ほどの重さはなく、芳醇で官能的な煙を楽しめる。
素晴らしい銘柄だ。
ピースの良さを説明したが、私がより勧めたいのはハイライトである。
ハイライトは今までの私の長い喫煙の時間の中でほぼその全てを占める銘柄である。
私はハイライトを愛している。
ハイライトは、1965年に発売された前述の金ピースよりも長い歴史を持っており、その年月は64年に及ぶ。
ハイライトの優秀な点は、まずどんな飲み物にでも合うところである。前述の金ピースはジュースやカクテルなどには合わないが、ハイライトはジュースからコーヒー、カクテル、果てはウイスキーなどにも合うヴァーサタイルな煙草だ。
そして2つ目、それはラム酒着香がされており、濃厚かつさわやかな香りが楽しめる点だ。
そして最後に3つ目。それは高タール(17mg)でありながら、その高タールさを感じさせない軽やかな喫味である。煙草の葉本来の味わいと、ラム酒のさりげない着香が織りなすハーモニー。
表示のタール値よりも重くなく感ぜられ、かつ充分に満足感を得ることが出来る。
この3つの点において、ハイライトはJT(旧・日本専売公社)の最高傑作だと、私は思っている。
次に着火の道具について述べる。
100円ライターで火をつけた煙草も乙なものだが、やはり喫煙具にこだわるとより豊かに煙草を楽しむことが出来る。クールな喫煙はクールな喫煙具があってこそだ。
一つ目に勧めるのは、Zippoだ。
↓著者の愛用している1937年モデル。
(他のオイルライターでも構わないが、防風ガードがついている点や、簡単にフリントをや芯を交換出来るメンテナンス性から、私はZippoをお勧めする。)
Zippoの歴史は長く、その歴史は90年を越える。
煙草の着火だけでなく、キャンプなどのアウトドアでも活躍するので、喫煙者でなくとも持っておくとQOLが向上する。
ここまで来てやっと「クール」な火の付け方について説明する。読者諸君を労いたい。
Zippoの蓋を開ける時、両手で開けてはいけない。
利き手でZippoを持ち、親指の利き手がを蓋にあてがい、勢いよく上に向かって弾こう。
こうすることで、よりクールでスタイリッシュに蓋を開けることが出来、Zippo特有の「カキン!」という音を聴くことが出来る。
蓋を開けたら、そのまま片手で持ったまま親指でホイールを弾き、着火したら煙草に火をつけ、また親指で蓋を閉めよう。
Zippoのクールな使い方の説明は以上だ。
ここで或ることが胸に浮かんだ読者がいるだろう。「Zippoって高い!」「オイルの補充やメンテナンスが面倒くさい!」
(とてもわかる。だが、そんなところが私がZippoを愛する所以なのだ。)
そんな読者諸君にもってこいな着火具がある。
マッチである。
私が最もおすすめするのが、この日東社製のマッチである。
コンビニなどにも大抵置いてあり、かつ安価(60〜70円。二箱入り。)で手に入る。
それでいてマッチ特有の風情を味わうことが出来る。それぞれの絵柄にはただのイラストではなくちゃんとした意味がある。
しかしそこは実際に手に取って確かめてみて欲しい。
まず、リンの香りが煙草に移るところだ。
リンの香りを含んだ煙草の煙の味は、筆舌に尽くし難い良さがある。
その次に、安価であるにもかかわらずZippoなどのオイルライターより渋いところである。
マッチの点火方法について説明する。
箱を利き手で持ち、お椀のような形にした反対の手の手のひらに叩きつけよう。
するとマッチの中箱が飛び出してくる。
(マッチが飛び出してくることがあるが、そこは慣れだ。慣れるまでは床に落ちたマッチを拾おう。)
次にマッチを取り出し、利き手でマッチを持ち、反対の手で箱を持つ。ここで箱を斜めがかった感じにに縦にするのが重要だ。
箱のリンのついた面に対して上から鋭角に、リンを掠め取る様に叩き下そう。
すると勢いよく火がつく。煙草に火をつけよう。
マッチは風で消えやすいという短所があるが、手で防風してやるのがいい。それでも消えてしまう場合について説明しよう。
マッチは通常の火の形態になる前にリンがシューッっと炸裂するフェイズがある。
このフェイズは通常の火の形態より風に強い。
この時点で炸裂している火種に煙草を先をあてがうことで、風が吹く中でも着火が可能だ。
これで私の述べたいことはすべてだ。
読者諸君もピースやハイライト、Zippoやマッチを試してみて、より豊かな愛煙生活を送ってみてはいかがだろうか。
(この記事は、記事の中で述べている以外の銘柄や、喫煙具を否定するものではない。)