それでも海を嫌いになれない。
2011.03.11 14時46分。
中学1年生。
卒業式練習が終わり、
私は黒板に明日の予定を書く担当。チョークと明日の予定メモを片手に業務を全うしていた。
揺れた。
立っているのがやっとなくらい、揺れた。
先生の声と同時に、急いで1番後ろの席に戻り机の下に隠れた。何が起きたか全く分からなかった。揺れなんて収まることはなく、チョークを片手にそのまま校庭へ走った。
雪がちらついていた。
静かな街に、地面が揺れる音と、
サイレンが響き渡った。
怖い。
寒さが分からないくらい恐怖が勝った______。
その何週間後かに、学校でのボランティアが始まった。当時私の学校は、生徒会が主となりボランティア活動が盛んだった。
教室をレイアウトし、衣類や食品、生活雑貨を並べた。女性が衣類を試着しやすい様に目隠しをつけたらどうか。私たちは元気に笑顔で対応することでみんなに元気を届けられるのではないか。中学生なりに、いや、中学生の純粋さがボランティア活動を必死にさせてくれた。なんの見返りも求めず。
「ひとつになる」ってこのことなんだと、12歳ながら理解した。
今でも昨日のことの様に
鮮明に覚えているあの瞬間、あの時_______。
あっという間の10年。やっとの10年。
海が嫌いだと言う人もいる。
けれど私はなぜか海を嫌いになれない。
助かった命、
みんなに支えられた命、
この先もずっと大事にしようと、
3.11を迎えるたびに思います。
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