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興味のなかった仕事を終えて
こちら⇩の続編で、最終回になります。
一つ目の「興味のなかった仕事」は
2ヶ月半の契約で、9月末、無事に終えました。
正直、役所広司のように
淡々と 哲学を持って ルーティンのように
いつまでも続ける …という心持ちにはならなかった。
この内、「淡々と 哲学を持って」は できたと思う。ただ、この仕事をずっと何年も続ける気にはならなかった。
たった2ヶ月半で、私には精一杯だった。
とても感謝されていたから
そして 掃除してきれいになるのが嬉しかったから 没頭して来たけど、
う〜ん… 頑張り過ぎたかな?
頑張り過ぎないように気を付けてたつもりだけど
頑張り過ぎたかな?
あとは、まぁやっぱり、掃除や洗濯が特に好き というわけじゃない… ってところかな?
うん、楽しいわけじゃない… のよね。
そう、「やりたい」わけじゃない… のよね、
やりたいわけじゃないことを やり続けるというのは、頑張ることが必要になるんだよね、たぶん。
だから、体力的、作業的には頑張らないようにしてても、その部分で+αになっちゃってたのかな?
まぁそれでも、仲良くなった患者のお婆ちゃんから「働き過ぎ」と何度も窘められたから、作業的にも頑張ってたな、うん。
最終日が近づくにつれて、
ここはやっておきたい という目標と、
できればここまでやりたい という目標がクリアになって来た。
「できれば」の方は、勤務を始めた当初には意気込んで、私が居る間に掃除するぞ!と思っていた箇所で、でもだんだん弱気になって「できれば」に成り下がってしまったのだ。
最終日、
その「できれば」の場所、掃除に手を付けるかどうか まだ迷っていた。
毎日のルーティン的掃除をしながら、迷っていた。
別に私がそこまでやらなくてもいいじゃん…と思った。
私がやらなくて、この先誰かやるだろうか?…と思った。
迷っていたけど、
急に体がフワッとそちらへ動いた。
意外と軽やかに やる気になったらしい。
その箇所は、
家で、「この病棟全体の、淀みを全て(象徴的に)背負っている、ツボになっている場所はどこだ?」とイメージした時に思い浮かんだ場所だった。
だよな、と。
最も汚くて、最も誰も掃除したくない場所だと思った。だからこそ、私も腰が重かったわけだが。
自分の意識より先に体が動いたので、
それに乗っかって 掃除にかかった。
やり始めれば、もうそんなに怖くない。
ただただ、できるだけ綺麗になるように、
看護師さんや看護助手さんが喜んでくれることを希望に、頑張った。
頑固な汚れも、予想以上に綺麗になって、私は満足した。達成感があった。
やった!ここができた!
ここは、患者さんのポータブルトイレ(要はおまる)の排泄物を捨てて流す オープンな便器のような所だった。
さて、達成感を得たものの、
実はもう一箇所、毎日の掃除の中で手を付ける勇気のなかった、気になる箇所があった。
そこは、男子用小便器の水が流れてゆく蓋の中だ。排水口?
小便器を掃除する度、この裏、絶対掃除した方がいいとこだよな…と思いつつ、スルーして来た。
さっきの一つ目の達成感に勢いを借りて、
そう、ホップステップジャンプのように 軽やかに手を付けたいところであったが、
その裏は どんだけ汚いのか? 一体どんな状態になっているのか? 見るのが怖くて怖くて仕方なかった。
一つ目のオープン便器は、汚れがほとんど全て見えていたから、そういう怖さは無かったのだ。
さっきと同じように、
そこまでやらなくても… と
やらないとずっとこのまま…? ていうのと
葛藤した。
うん、私は掃除のおばさんだ。
もーここまで来たらしょうがない、やるか。
小声で コワイコワイコワイコワイと 連呼しながら、私はその蓋を なるべく自分から遠ざけて持ち上げた。
グワッ
私は、どんな顔をしていただろう?
恐らく、ブルドッグも顔負けの眉間のシワと、そのシワに顔中のパーツが集まったような顔だったと思う。
でも、見たらもう、怖くない。
いや、それを触るのが怖かった。
手袋をしてるとはいえ、私の嫌いな類のそのゴミを、取り除くのが怖かった。
だが意を決して取り除いた。
それさえ取れば、あとの汚れは、
私にとってはそんなに恐ろしいものではなかった。
ハァァァァ😮💨
一つ済んだ。
実は小便器は二つある。
もう知ってるから、二つ目はそこまで怖くない。
蓋を持ち上げると…あら✨
私の苦手なゴミはほぼ無く、大丈夫な汚れだけだった…かなりホッとした、そしてゴシゴシ。
やったぁーーーー!!!!
ここ やったぞーーーー!!!
あぁ、これ以上ない達成感だった。
ロッキーの勝利のテーマが頭に流れた🥊✨
♪チャララーラー ラーリラーリラリラーリラリ ラーリラーリラリラーリラリ ラリラー…♪
前から思っていたことであるが、
怖いもの、不安なものは、まず、見るのが良い。
直視すると、それだけでその怖さや不安は かなり解消する。見ないから、ますます怖さが募るのだ…と、改めて実感した。
「ずっと来てよ〜」と言っていた二人の看護助手さんにも、惜しまれながらも、
私がいろんな仕事をしてみたいという気持ちを尊重してくれ、笑顔で見送ってくれた。
「またいつでも帰って来てね」と。
そういえば、朝礼の最後に院長先生が、私を見つめ、話を振ってくれた。
「とても熱心にやってくれて… また良かったら戻って来てください」と言われた。まさかの!院長先生からの温かいお言葉!そして、流れで皆さんに一言挨拶をさせて頂くことができた。その時間がもらえたらな…と思っていたけど、先生から振ってくれてとても嬉しかった。
私は、本当にいい経験をさせてもらったので、感謝の気持ちで目がウルウル🥹してしまった。
空気感からして、私は皆さんに認めてもらったように感じた。
後から聞いた話では、
私は掃除以外でも役に立っていたらしい。
看護助手さんの一人が、私が来て変わったのだと、もう一人の方から聞いた。だいぶ、解れたみたい。
私にはそんな意図は全くない。ただ私でやってただけ。それが役に立ったのなら、そんなに嬉しいことはない。
うん。最高に嬉しかった。
・・・
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・・
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ありがとうございました🌺