未だ、道半ばにて。
先日、「燈の守り人」twitterの公式アカウントおよび
波房のtwitterにてでお伝えさせていただきましたが、
この度、LINEマンガにて連載をしている『燈の守り人 正伝』を
22話で連載休止とさせていただくことになりました。
ここまで応援してくださった皆さまにおかれましては、
突然のご報告となり、誠に申し訳ありません。
皆さまからの感想コメントは、
制作の大きな励みであり、喜びでした。
『燈の守り人 正伝』は、
約3年間のテスト開発期間を経て、
縦スクロールマンガの媒体特性を生かした
【物語】と【作画クオリティ】にこだわり、
全力で制作を進めてまいりました。
特に徹底的にこだわり続けたバトルシーンは、
国内でも屈指の作画クオリティであったと自負しています。
しかし、縦スクロールマンガという媒体特性の中でも
王道かつ人気の「バトルファンタジー」というジャンルの中で、
『燈の守り人 正伝』を制作しておりましたが、
連載が進んでいく中で「燈の守り人」の根源的な世界観ー
【「守り人」たちの静謐さを携えた凜とした姿。
その中に秘した覚悟と悲哀】
【眼前に広がる大海と、異界と現実の狭間の中で、
孤高に佇む「守り人」たちの使命感】
ーそれを、表現できているだろうか。
これ以上、物語を推し進める前に、
原点に立ち返り、仕切り直した方が良いのではないか。
そういった思いが強くなっていきました。
その反面、そのような決断をしては、
公開まで長らくお待たせし、
今の『正伝』を愛し、
読んでくださっている大切な皆さまを、
とても悲しませてしまうのではないか。
信頼を失ってしまうのではないか、
という大きな葛藤もありました。
何度も何度も話し合いを重ね、
その上で、苦渋の決断ながら、
『燈の守り人 正伝』の制作を
立ち止まらせていただくことといたしました。
応援してくださった皆さまには、
改めて、感謝申し上げます。
かつて、ボクは約4年の月日をかけて、
全国約60の灯台を巡る旅をしました。
誰に称賛される訳でもなく、
人知れず数多くの人命を救い、
孤高の姿に悲哀を宿し、
覚悟と使命感をもって屹立し続け、
尊く、儚く、そして美しい存在、灯台。
諸外国からダークシーと呼ばれた
日本の海を文明開化と共に照らし、
日本を世界に導いた灯台の歴史は、
実は、灯台を結界の役割として建設し、
その光は魔を払うためにあったのではないか、
そして灯台のレンズには、
土地神として精霊が宿るのではないか、
そのような創作を沸き立たせる旅であった、
と思い出します。
今後につきましては、オープニングムービーで描いている
(このオープニングムービーが一番、世界観を伝えています)
【「水禍」という災厄から孤高に世界を守り続ける、
灯台に宿る精霊「燈の守り人」】
そういった世界線の物語を、
改めて創り上げていく予定です。
▼オープニングムービー
https://youtube.com/watch?v=307BDBJPlpg
今年の9月に50歳を迎え、
ソーシャルプロジェクトの世界では
さまざまな経験を積ませていただいておりますが、
創作の世界では未だ何の実績も成功もありません。
改めて、創作者として、至高の物語を創る、
そこにこだわり、創作を続けていきたいと思います。
いつか、この道が、この夢が結実するまで、
地道にやり続けるしかない、
いまはそういう想いでおります。
まだまだ道半ばではありますが、
どうぞ引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします。
「燈の守り人」は止まりません。
心の底より、皆さまと感動を分かち合える作品を
創っていきたいと思います。
◎【結び】
改めて、「物語をつくる」
ということの難しさを感じています。
そして、チームで創る、
ということの難しさを実感しています。
そして、あらかじめ仮説を描き、
あらかじめあらゆる状況を想定し、
あらかじめ考え抜き、あらかじめやり抜く。
この「あらかじめ」がいかに大事か、
痛感してます。
プロメテウスとエピメテウスの神話。
先に考える人は、常に機先を制し、
後に考える人は、人の制するところになる。
でも、結局、大事なのは、
その物語がおもしろいか否か、ということ。
本当におもしろいものは、
結局、見つけ出されてしまう。
そういう歴史に見出される
物語をつくることができるか、
そこでしかなく、
いま一度、本当におもしろいか、
この点をじっくり、徹底的に、
つくり直したいと思います。
そういう意味で、
「燈の守り人」も、「BLUE HUNTER」も、
「ラトニアサーガ」も、全部、仕切り直しです。
WONDER WAVEという事業も、
全部、仕切り直しです。
そして、ソーシャルプランナー、
波房克典も仕切り直しです。
いまはじっくり、力を蓄えて、
いつか、この夢を結実させるまで、
一所懸命にやり抜きたいと思います。