米国視察レポ 低コストファンドのVanguard社 <研修編>
ファイナンシャルプランナーの吉岡奈美です。
さっそく↑こちらのnoteの続き
バンガード本社 研修編をスタート!
会議室に入ると 研修資料とおしゃれなレポート用紙が準備されていました。分厚い資料に、ちょっとドキドキしながら開いてみると、
こちらのアジェンダから始まっています
内容は Vanguard社の歴史、Financial Adviser サービスの内容、Marketing概要、そして、パーソナルアドバイザーサービスの概要など。朝の9時から夕方5時まで、休憩は1時間のランチタイムと15分のブレイクのみ。ボリューム満点です。
この一日がかりのプログラムを専門部署の方々から直接聴けたことが何より貴重な体験でした。
バンガード研修 PicUp
それでは、特に私が気になった内容をいくつかご紹介しましょう。
利益相反を起こさない会社の仕組み
この図の通り、バンガード社は自社の株式を自社内で構成しているファンドで保有するという形を取っています。そのため、外部の株主のために必死に収益を追い求める必要がなく、ファンド保有者の為にしっかりと経営をしていくことが、結果として自社の価値向上にもつながり、それがまたファンド保有者の為になるという、自社ファンドの投資家と会社が利益相反を起こさない仕組みづくりがされているそうです。
素晴らしいですね!
AI化についての検証
こちらは、いわゆるAI化についての検証です。
最適なポートフォリオを組んだり、リバランス、資産分散などは『ロボット化する価値や親和性が高いサービス』で、個人事業戦略や不動産運用、相場環境に惑わされないためのコーチングなどは、『パーソナライゼーション:顧客属性による最適化の必要性が高いサービス』と分類されています。
パーソナルアドバイザーサービス
よりパーソナライズが求められる顧客ニーズに応えるために、新たに 開発・運用を開始したのがパーソナルアドバイザーサービスです。
このサービスでは顧客がアドバイザーによるWEB面談を受けることができます。PCでもスマホでも、運用状況やポートフォリオなどを確認できるのはもちろんですが、事前に投資目的などのヒアリングがされる仕組みまで整っていることに感心しました。
アンケートに応えてもらう形で進めるそうなのですが、そのためのトレーニングを積んだ専任オペレーターがいるとのこと。それならアドバイザーとのWeb面談でもスムーズに具体的な話が出来そうですよね。
顧客中心主義へ進化する
米国リテール証券業
パーソナルアドバイザーサービスをバンガード社が始めた背景には、米国リテール証券業の主力営業チャネルがここ数年で大きく変わってきていることが挙げられます。
長くなるのでまた別のnoteにまとめます。
おまけのこぼれ話
この日の研修にはバンガード日本支社の人もいて通訳してくださる予定でしたが、参加メンバーの半数以上の英語力が高く 結果的に全編ネイティブスピードの英語のみで進んでいきました。
私のつたない語学力だとかなりの集中力が必要でとても疲れましたが、同じ言語で講師とやり取りしたからこそ生まれる深い質疑に触れられたことはとても有難いことでした。
バンガード社訪問
まとめ
バンガードの特別研修を受けられたことは本当に幸運でした。所属するFP技能士会という 独立FPの育成をサポートする団体が主催する視察の一環だからこそ実現したのです。
たくさんの学びを得られて有難いのはもちろんのこと、何よりも私と同じように、日本でも顧客と利益相反のないFPサービスを提供する!と高い志を持つ人たちと過ごす時間はとても刺激的で、もつともっと頑張ろうと思うのです。
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