命名
息子の名前は柴丘渚という。このご時世なのでもちろん仮名である。
本当の名前は簡単には読めない漢字を使用している。性別もわかりにくくした。
なぜかというとそれは私の父ヒロスケのエピソードが欠かせない。
私の父の名前は大輔(ダイスケ)と書いてヒロスケと読む。
もちろんこれも仮名だが、本当の名前も間違えしやすい。
20年程前ちょうどオレオレ詐欺が流行り始めていた頃、我が家に一本の電話があった。
その時はまだ柴丘家は離婚していなかったので私の母が電話に出た。電話の主は警察を名乗る男で「シバオカダイスケさんが交通事故を起こした」との内容だった。
名前の読み間違いで事を察した母はすぐに電話を切ったのだが、もし男が読み方を間違えていなければ我が家も多少ざわついたはずである。
そんなことを妊娠中、子どもの名前を考えている最中にフと思い出した。名前で犯罪を予防できるならそれに越したことはない。
ということで息子の名前は読み間違えしやすく、おまけに性別もわかりにくい名前となった。
ヒロスケも私もいずれ息子より先に寿命を迎えてしまう。わたしたちがいなくなってもこの名前が息子を守ってくれますように、そんな思いを込めている。
余談だが、柴丘ミチルという私の名前も仮名である。本名はネットの姓名判断をやってみたところ【大凶。何があっても結婚できない。】という仕上がりだった。大当たりだ。
せめてnote上では運気が上がるようにとの願いを込めて姓名判断大吉の名前を付けた。
名前達よ、頼んだ!!