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真摯に品質に向き合うためにQA組織を立ち上げた話

はじめまして、アルプでQAエンジニアをやっていますnametakeです!

今までのキャリアはソフトウェア開発エンジニアでしたが、2022年1月からQAエンジニアをしています。

アルプでは、継続収益ビジネス向け販売・請求管理SaaS「Scalebase」を開発しています。扱っているドメイン自体の複雑さ、プロダクトの機能自体が多くなったのも相まって品質保証が重要な課題になっています。

QA専任のメンバーが居なかったこともあり、自分が手をあげて手探りながら課題に取り組んでいる状況です。手探りな状況の中ですが、立ち上げで行っている取り組みについてまとめてみました。

QAの知見を深めるためにJaSSTに参加

QA組織立ち上げのタイミングで、ちょうど国内最大級のQAに関するカンファレンスであるJaSST 2022 Tokyoに開催されることになっていたため、PdM、CTO室長、自分の3人で参加をしてきました。

個人的には、アジャイルテスティングがアルプのスタイルには合っていると思っていたので、アジャイルテスティングに関するセッションに多く参加しました。その中でQMファンネルという概念を知りました。

QMファンネルを使って自社の状況を整理

前提、現状のアルプでは機能開発をするにあたって、PdM1人とエンジニアとデザイナー数人で構成されたプロダクトチームで行っており、その機能に対するテストの分析・設計・実装・実施はプロダクトチーム内で完結しています。

プロダクトチームの体制

QAの取り組みの中で、社内におけるQAという概念の抽象度が高く、どうやって会社で共通認識としていくか悩み始めていたところだったのもあり、ウイングアーク1stさんの資料を参考にしつつ、自社の現状をQMファンネルを使って整理しました。

機能テストはプロダクトチーム内で積極的に行われています。実際にプロダクトチームのエンジニアが行っているQA業務を簡単にリストアップしてみました。

  • PRDやユースケースからのテスト要件作成

  • テスト要件を基準にテストコード記述(ユニットテストからE2Eまで)

  • リリース前のシナリオテストの実施

  • 負荷の観点でのアーキテクチャ考慮

こうしてみると、QAとして独立した業務というより、プロダクトを開発するに当たって必要な事が自然と実施されているという印象です。

また、PdMが行っているQA業務についても

  • 顧客や受入要件から、機能の受入テスト要件の定義・実施

  • 実際に開発した機能が動くか、システムテスト要件の定義・実施

というような、機能を顧客に届けるという観点で、必要なことを文書化してプロダクトチーム内で相談できるような形を取っています。

一方、QAチームはTEコーチとして、プロダクトチームの壁打ちやテストドキュメントのフォーマット整理、テスト観点のインプットをしています。TEだけ見ても手は足りていないですし、QAコーチの部分には手が届いていない状況です。(ココをQA知識を持って改善していただけるQAメンバーの方をすごく求めています🙏)

QA組織立ち上げで、まず取り組んだこと

現状を整理して、アルプの品質保証では以下のようなことが課題になっていると感じました。

  • QAの知識不足

  • 現状カバーできていないテスト範囲のカバー

  • QAチームとプロダクトチームのコミュニーケーションの円滑化

まずは、課題に対して以下のような取り組みをしています。

  • QAの知識不足
    => JSTQBのシラバスを読みつつ、品質保証に関する理解と社内展開
    => チームのテスト観点の壁打ち、テスト技法のinput

  • 現状カバーできていないテスト範囲のカバー
    => GatlingPlaywriteなど自動テストの手段の追加

  • QAチームとプロダクトチームのコミュニーケーションの円滑化
    => 「テスト」や「QA」の単語の社内定義
    =>  バーチャルオフィスで気軽に相談しやすいようにしています

バーチャルオフィスのQA島

“プロダクト志向” な組織でのQA

QMファンネルを使って整理すると、アルプのプロダクトチームはかなり “プロダクト志向” な組織として動けていると感じます。

プロダクトチームだけでなく、ビジネスチームの面々もQAに対して深く理解があります。例えば、カスタマーサクセスのメンバーに「シフトレフトの考え方で、普段さわる環境を本番環境の1つ前のステージング環境にしてほしい。その中で怪しい挙動があったら気軽に報告してほしい」というお願いをしたら、すぐに承諾してくれました。

それだけではなく、自発的に自分が担当しているお客さんのユースケースや確認が漏れがちな部分を確認して報告していただいたりと、新任QAエンジニアとしてはかなり助けられています。

こういった動きは、製品の性質上、品質が重要になるということを経営層も理解しているため、会社全体として品質を気にする文化が醸成されているためだと思っています。

私自身はQAエンジニアとして新米ですが、このあたりの文化が根づいているため非常にQA業務がしやすいと感じています。

プロダクトチームと並走してテストプロセスの改善・立案ができる方を募集しています!

全社的に品質を気にしながら働いているという話をしてきましたが、気にしながら働けているだけで、会社としてはまだまだ品質向上の取り組みが足りている状況ではありません。

プロダクトチームで意識できているとはいえ、プロダクトチームの責務として開発が主体なのは間違いないため、テスト設計や実施に手が回り切っていません。

QA専任が立てられたことでプロダクトチーム間のQA観点の横展開を進めてはいますが、それらも充実しているとは言い難い状況です。

そのため現在アルプでは、プロダクトの顧客に向き合い、プロダクトチームと並走してテストプロセスの改善・立案ができる方を募集しています。

全社的に品質に向き合う体制は整っているため、プロダクト型開発の中でQAを実践してみたいという方はぜひお気軽にお声をかけてください。


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