日向坂×櫻坂ゲストラジオ:一ファンが見る可能性とは?
直近、「ほっとひといき」に「松田好花ANN0」と、日向坂の冠ラジオに櫻坂のメンバーがゲスト出演する恒例行事が続いてますね。
日向坂の一ファンとしてはこの機会を、短期と長期の両方で以下のように捉えています。
短期:放送を純粋に楽しむ
長期:「より大きなチャンスを掴んでもらう」ために、「番組盛り上げ」と「成果指標」への貢献をする
これらについて具体的に述べたのがこの記事です。もしかしたらゲスト出演に関してモヤモヤしている誰かにとって、少しでも参考になれば幸いです。
作り手の目的は「よくできた放送」
オードリーANNも担当する放送作家、藤井青銅さんが著書「一芸を究めない」の中で
我々が作るべきは、「よくできた台本」ではなく「よくできた放送」
と述べています。「よくできた放送」の明確な定義はありませんでしたが、おおむね「作り手も聞き手も大いに楽しみ、盛り上がる放送」といったところでしょうか。事前に用意した台本などはありますが、収録中・放送中に起こる「うねり」をうまく扱って「よくできた放送」に仕上げていくわけですね。
特にゲスト回は一人喋りよりも予測できない面があると思うので、それは「より大きなうねり」を生んで「とてもよくできた放送」へと繋がるポテンシャルも含みます。ここがゲスト回の醍醐味であり、放送が楽しみになる所以です。
よくできた放送は大きな可能性にもつながる
そんな「よくできた放送」はパーソナリティに大きなチャンスをもたらす可能性もあります。
ホスト側の可能性
内容が評価されて時間枠の拡大、放送頻度の増加、時間帯の昇格など
「ゲストとのトークを任せても安心な人」という説明書になり、新たな機会につながる(まったく別角度なゲストの実現、別番組開始、ラジオ以外のメディア露出機会の獲得など)
ゲスト側の可能性
「喋ると面白い人なんだ」という説明書になり新規のラジオ枠獲得
例:三四郎ラジオにゲスト出演したことがきっかけの「四千頭身 都築拓紀のサクラバシ919」など
複数人かつ回し役ではないときのトークが評価されて仕事につながる
例:「やる土」時代の齊藤京子さんからキョコロヒーへ
互いの可能性が相手の可能性も広げる
さらに、もしホスト側の可能性が広がればそれはゲスト側が出演しやすい枠がさらに増えることを意味し、もしゲスト側のチャンスが広がれば今度は逆にホスト側がゲストとして出演するチャンスも増えることになります。
つまり、互いに可能性を広げ合う余地があります。
リスナーにできる「可能性への貢献」
リスナーとして「よくできた放送」を楽しみつつ、ファンとしてはせっかくなら将来の「大きなチャンス」にもつなげてほしいですよね。ではどうすれば「大きなチャンス」の獲得に貢献できるかを考えると、
「番組の盛り上げ」に貢献する(定性目標)
放送メディアとしての「成果指標」に貢献する(定量目標)
という2点が挙げられると思います。
番組の盛り上げに貢献する
「メール投稿」が最も分かりやすいですね。
「よくできた放送」は「作り手も聞き手も大いに楽しみ、盛り上がる放送」と書きました。なので番組が盛り上がることを目標に、頭を捻ってメールを送ればいいわけです。
事前にコーナーメール、テーマメールを送る
リアルタイムのリアクションメールで話題を広げる
あるいは生放送でSNSを拾う番組ならタグ付きポストをしたり、トレンド入りさせてそれを番組内で触れてもらう、などもあり得ます。
成果指標に貢献する
ラジオの成果指標といえば、聴取率や radiko 視聴数、Podcast 再生数などです。さらに昨今はSNSの反応も含むでしょうし、メールが送られてきた数自体も参考指標になるかもしれません。これらの数字にちゃんとつなげることを目標に、公式なツールで放送を聴き、SNSで反応し、もし可能ならメールもたくさん送る、という行動ができます。
ラジオで聴く
radiko・Podcast で聴く、回す
SNSでハッシュタグ付きポストしトレンド入りさせる
番組へメールをできるだけたくさん送る
Buddies のみなさんは特にこの行動がうまいイメージがありますね。
まとめの図
「ホスト・ゲスト双方の可能性」と「ファンができること」を雑に図にしてみるとこんな感じになるかと思います。
「よくできた放送」はホスト・ゲストの可能性を広げる
「よくできた放送」にリスナーはメールで貢献できる
「良い成果」でホスト・ゲストの可能性はさらに高まる
「良い成果」にもリスナーは貢献できる
この流れが「よいチャンスの循環」を生む
短期の非合理より長期の合理性に注目する
もちろん、ホスト側のファンから見て以下のような指摘はあるとは思います。
ゲストがいることでソロトークが減る
自グループの他のメンバーがゲスト出演する機会が減る
これは一放送単位でみればたしかにそういう側面はあります。しかし先述の通り、ゲストとの「よくできた放送」はホスト側に新しい可能性をもたらす余地があります。つまり、一芸能人生全体でみればよい機会になる可能性がありますし、逆に言うとこういう機会が無いと可能性を広げにくいとも思います。
なので、短期の非合理よりも長期の合理性に注目すると、より前向きに考えられるんじゃないかなというのが個人的な思いです。
互いに機会をうまく活用する
とはいえ、「いやそんなに前向きに考えられんわ」という人もいるかと思います。そういう場合は、非常にドライな言い方をするならば「相手をうまく利用する」という気持ちでもいいのかなと思います。「短期で非合理な分、長期で絶対得してやる」みたいな。
ホスト側はゲストを迎える経験値を増やす場として考える。ゲスト側もいずれホスト側に回るためのアピールの場として考える。ホストとゲストの関係とはいえ同じ事務所で同じ坂道なので、失敗しやすい環境です。ホスト・ゲストともにチャレンジしやすい状況で場数を増やせるならちょうどいい機会に思います。
なので、たとえばホスト側のファンは「この内容ならゲストを掘り下げやすくMC力のアピールになるのでは?」と考えてメールを送ってみるとか、ゲスト側のファンは「この内容ならゲストの良さが出てアピールに繋がるのでは?」などと、機会をうまく利用するように考えてメールを送ったりできそうです。
それでも拭えない思いは直接窓口へ届ける
しかし、人によってはそれでも釈然としない思いがあるかもしれません。そんな思いをSNSへポストするのもいいのですが、せっかくなら併せて公式窓口へ投げつけるのがいいと思います。
SNSで思いを綴っても、たとえそれが番組公式アカウントへのリプや引用ポストであっても、然るべき人に真意を届けることはなかなか難しいと思っています。なので伝えたい考えがあるなら公式窓口へ届けてしまいましょう。番組について思うことがあれば番組側、番組の範疇を超えて思うことがあれば運営窓口です。
ラジオ:各番組のメールアドレスやメッセージ募集フォームから
そんな問合せを送る際に気をつけたいこともあります。
意見を一般化せず、主語は自分にする
自分の考えや周囲の様子を「常識やファンの総意」のように一般化して伝えてしまうことがあるのですが、そうではなく、あくまで主語を自分にして意見を伝えるほうがよいと思います。
一般化している例:
他グループのメンバーがゲスト出演することをみんな(多くの人が)嫌がってます
メインパーソナリティの一人喋りの時間を多く取るのが当たり前だろ
主語を自分にする例:
私は自グループのあの子との2人喋りが聴きたい
私はゲストとのトークより一人喋りを聴きたい
なぜこうした方がいいかというと、一般化して伝えてしまうと受け手としては「ホンマかいな」となるからです。
あなたの周りにも「これみんなダサいって言ってる」と言いつつ、よくよく聞いてみると本人とその友達の2人が言ってるだけだった、みたいなことありますよね。それと同じで、一般化された意見をもらっても、たとえばそれと矛盾する良い成果指標が出てたりすると「この人が言ってるだけで、そんなに多くの人は思ってなさそうだけどな?」と判断される可能性もあります。
あるいは、先ほど挙げた例の「一人喋りの時間を多く取るのが当たり前だろ」みたいに一般化が雑すぎて反例を挙げられるようなことを言ってしまうと、「そんなことないしな」で片付けられてしまいます。
しかし主語を自分として送ればその意見は紛れもない事実になるので、「こういう声が確実にある」と受け手も認識できます。もし同様の声が多ければ、受け手も何か考えるかも知れません。
なので、意見を一般化せず、主語を自分にするといいと思います。
思惑を推測せず、主語は自分にする
他にありがちなのが、自分や周囲の推測・願望を「演者やスタッフの思惑」と同一視して伝えてしまうことですが、こちらもあくまで主語を自分にして意見を伝えるほうがよいと思います。
同一視している例:
あの子はゲスト無しで一人喋りをしたいはずです
運営はゲストの宣伝のためにいいように番組を利用している
ゲストは番組の告知をする気がない
主語を自分にする例:
私は長い一人喋りをしてもらいたい
私は宣伝の時期にだけゲストで来るのがあまりよく思えない
私はゲストで出るなら番組の告知をもっとしてほしい
なぜこうした方がいいかというと、自分の推測や願望が外れている可能性があるからです。上記の通り、同一視してる例は主語が他人になっています。他人の気持ちを完全に理解することはたとえ推しでも不可能ですから、主語を他人にした時点で推測を外す可能性が出ます。「あの子は一人しゃべりをしたいはず!」と思っていても、実際はゲストと喋る経験を積みたいかもしれません。「告知をする気がない」んじゃなくて、単にこっちの思う「告知してほしいタイミング」と向こうが思う「告知すべきタイミング」がズレてるだけかもしれません。「いいように番組を利用している」のではなく、実は「ゲストと喋る機会がほしいというホスト側の要望を踏まえて、宣伝と絡めてゲストと喋る機会を自然に作ろうとしている」のかもしれません。結果的に推測が合っている可能性もありますが、当たっていることに何か価値があるわけでもありません。
また、もしズレが生じていると、受け手が「そういうことじゃないんだよな」と「推測と事実とのズレ」のみに注目してしまい、その奥にある伝えたい真意にまで目を向けられずに終わってしまうかもしれません。
一方で主語を自分にしておけば確実に真意・要望を伝えることが出来ます。なので、たとえ推しといえど他人の思惑を推測せず、主語は自分にするのがいいと思います。
他にも「いや、あの時あの子はこう言ってたから確実だ」「あのインタビューでこう言ってたからこう思ってるに決まってる」ということを根拠にするのも実は危ういと思っていて、なぜなら人の気持ちなんて翌日に180度変化することがあっても不思議じゃないからです。とにかく他人というものは自分からすると不確実性の高いものです。ですが自分の意見は確実な事実ですので、やはり主語は自分がいいと思います。
感謝を送ってもいい
もちろん、「ゲストに来てくれてありがとう!」みたいな感謝を送ってもいいわけです。多くの業界がそうだと思いますが、問合せには非難の方が褒め言葉より多くなりがちです。褒めや感謝の言葉をもらえると嬉しいものですので、積極的に窓口へ届けてみるといいと思います。思ってるだけじゃ伝わりません。
市場は「坂道業界」ではなく「エンタメ業界」
観点を広げると、そもそも坂道グループが属しているのは「日本の坂道業界」ではなく「エンタメ業界」です。むしろ「日本の坂道業界」なんて存在しません。
各グループに圧倒的な価値があればどこでも引っ張りだこです。「坂道グループは最大2グループまで」みたいな法令による規制もありません。
「エンタメ業界」は世界も含めればめちゃくちゃ広いです。狭いところで窮屈にドタバタするより、一緒に広いところへ染み渡っていくほうが快適で楽しいと思っています。
まとめ
作り手は「よくできた放送」を目指している
よくできた放送はホスト・ゲストともに将来のチャンスにつながる
そのチャンスを掴めるようにファンとしてどう貢献できるか?を考えると、メールを送ったり数字を回したりなど、できることがある
短期の非合理より長期の合理性に注目して、互いに機会をうまく活用し、「坂道業界」ではなく「エンタメ業界」で注目されるようなことができないかを考えると楽しいかもね
というようなことを書きました。
さっそく明日には松田里奈さんがゲスト出演する「松田好花のオールナイトニッポン0」もあります。きっと「よくできた放送」になると思うので、楽しみですね。
ちなみに、「で、貢献とかなんとかいろいろ御託並べてるけど、結局おまえはこの募集にメール何通送ってん?」というところも正直に述べておくと、
コーナー以外(ふつおた・質問、テーマ):50
コーナー:12
計62通
でした。もっと送ってる人もおそらくいますが、櫻坂について詳しくない自分なりに可能な限り絞り出しました(コーナーが少ないのはシンプルに実力不足です)。
もちろん採用されない可能性は余裕でありますが、コーナー以外で50送るのが目的化してる状態だったので謎の達成感がすでにあります。自分は体調的にリアタイが難しいので、今後もできるだけ事前メールを頑張りたいなと思います。
以上です!
もしご意見・ご感想などあればお気軽にコメント等までお寄せください!お待ちしています!
これ余談なんですけど
櫻坂のゲスト出演はほぼ「ほっとひといき」ですが、ここ1年くらいの範囲で個人的に好きな回をまとめてみました。
特に #47 の大園玲さん x 潮紗理菜さんの回が好きなんですが、大園さんも武元さんも松田里奈さんもゲストとしてのトークがめっちゃ上手いなって聴いてて感じました。ホスト側も一人喋りだけじゃ見えづらい力・出しにくい力が垣間見えていたりするので、いい機会になってるのかなと思ったりします。アイドルってどのメディアでもホストよりゲストとしての振る舞いが多くなるので、一ファンとしてはホストになれる機会を楽しめる貴重な機会になってます。
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