岩井俊二は良いよな

映画監督岩井俊二を最近知った。歯の臭い友人が「岩井俊二は良いよな」と言っていたので知った。
年甲斐もなくハマってしまったので、視聴した範囲のものをランキングにして留めておきたいと思う。ネタバレはあんまりないです。たぶん。

8位.Love Letter
中山美穂主演。公開当時韓国でバカみたいに流行って、作中のセリフが流行語になったり舞台になった小樽に新婚旅行に行く人が激増したらしい。純愛ストーリーって感じですんごい期待して見たんだけど自分には全く刺さらなかった。身を焦がすような恋愛を経験しないとダメなのかもしんない。景色が綺麗だから小樽のPVとしては良いと思った。

7位.打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
12歳ぐらいの奥菜恵がヒロイン。主人公の男の子の同級生なんだけど、奥菜恵がめちゃくちゃデカい。小学校のころの同級生の女の子ってたしかにこんぐらい大人だったよなって思った。夏の風景、小学生の男子のちょっとイキりがちな感じ。懐かしい。でもちょっと作品が古くてノスタルジーは控えめだった。40〜50歳の人にぶっ刺さる映画だと思う。

6位.リリイ・シュシュのすべて
2000年代前半の閉塞感みたいなものを詰め込んだ映画。忍成修吾にキツいイジメされる市原隼人。強盗万引きレイプ援交何でもござれって若者の話。映像とか俳優の演技にビックリさせられるいい映画だけど、登場人物がみんな結構突拍子のない行動をしよるから入り込めない部分があった。見ててすんごい心苦しい。全然嫌いじゃない、もう一回見たら良さに気付けるかもしれない、けどもう二度と見たくない、そんな映画。でも岩井俊二が自身の遺作を選べるならこれにするって言ってるぐらいの作品。10年ぐらい経ったら見返そうと思う。

5位.花とアリス殺人事件
花とアリスの前日譚アニメ。花とアリスが好きなら好き、嫌いなら嫌いだと思う。タイトルに殺人事件ってあるけど全然ミステリー的な話じゃないし、割と何にも起こらない。でもそれでいい。主役の鈴木杏と蒼井優が大人になっちゃったけど、アニメなら声だけだから良いよねってノリで作ったんだと思う。大成功。未来へ。

4位.リップヴァンウィンクルの花嫁

黒木華主演。たぶんこの監督は俳優の特質の理解が凄いんだと思う。黒木華は幸の薄い女性。Coccoは一見明るいけど影がある感じ。綾野剛は何やら胡散臭い便利屋。俳優の印象とキャラクターが完璧に一致するから見やすくて仕方ない。綾野剛だけインタビューで「俺、岩井俊二さんにどう思われてる?」って言ってたけど。3時間あって最初の1時間の展開がくるしーくるしーって感じだけど、後半の展開と黒木華の変化具合が面白い。何でも簡単に手に入っちゃう時代やからこそむしろほんとに大事なものって何だろうね、みたいな話だと思う。知らんけど。個人的にCoccoの独白シーンで、「コンビニとか行ったらさ、私のためにわざわざ袋に詰めてくれたりするの。みんな良くしてくれるの。凄く心苦しくて。お金ってさ、たぶんそのためだけにあるんだよ。」みたいなセリフがめっちゃ好きだった。

3位.スワロウテイル

他と毛色変わってこれは架空の日本を舞台にした映画。円を求めて移民が住み着いて、一攫千金を狙おうって話。日本語と中国語と英語の混じった変な言葉を使うので、邦画なのに洋画見てるみたいな、もしくは別世界を覗いてるみたいな、何か変な気持ちになった。作品自体も洋画チックなピストルのドンパチとか、若干オーバーリアクション気味な俳優の感じとか、あんまり見たことない種類の邦画だと思う。元々見てる本数が少ないからわかんないけど。結局お金よりも人間だよね、みたいな綺麗事、大好きです。移民問題をミクロで見たらこうなるんねって感じで面白かった。
作内でCHARAがバンド組んで売れていくんだけど、歌が良いから説得力が凄い。でも天真爛漫な中にスレた感じも残ってて、個人的にCHARAが胸のアゲハ蝶の刺青をおっぱいパフパフさせてパタパタパターってするとこが好き。なんやそれ。
今年の3月に音楽番組でYEN TOWN BANDとしてCHARAがテレビで出てたのを思い出した。曲だけ知ってたけど映画知らなんだ。Swallowtail Butterfly ~あいのうた、良い曲。


2位.四月物語

松たか子の初主演作らしい。北海道の田舎から東京の大学に進学して一人暮らしを始める話。一番最初家族に見送られるシーンがあるんだけど、それが松たか子のマジ家族でビックリした。
60分の短い話だけど、最初の30分ぐらい何にも起こらない。でも最初の30分がめちゃくちゃ良い。
新生活が始まる時の何かふわふわと地に足ついてない若者の演技がすごくリアル。大学の最初の方って話しかける人を間違っちゃったりするよね。一回だけ話しただけの人のLINE知ってるみたいな。あの感じ。一人で映画館行ってみたり、公園で本読んじゃったりとかしちゃうあの感じ。全然普通の場面の切り取りなのに、涙ぐみながら見ちゃったりした。この頃の「何にもやることないけど何かやらなきゃ」みたいな気持ちを思い出させてくれるそんな映画。短くて見やすいからめちゃくちゃオススメ。桜の季節の映像も、見たことない景色なのに見たことあるような、不思議な気持ちになる。綺麗。


1位.花とアリス


鈴木杏と蒼井優のW主演。花(鈴木杏)が、帰り道に頭ぶつけて倒れた部活の先輩に「きみ記憶喪失やで。ウチら付き合ってんで。」って嘘ついて付き合い始めて、それがバレそうになってアリス(蒼井優)も巻き込んでいくって話。もしかしたら当時流行ってた記憶喪失系の作品イジってるんかもしれんね。
これはなんといっても二人の演技がとにかく最高。鈴木杏は会話のニュアンス、蒼井優は表情が圧倒的だと思う。
鈴木杏の童貞感ってなんなんやろーか。可愛いのにちょっとキモい感じが面白い。早口で捲し立てたり、急に距離詰めたりする感じがすんごい童貞っぽい。でも可愛い。不思議。蒼井優はヘラヘラふざけてる時の顔とか、めんどくさそうにしてる顔、びっくりして目をまん丸にしてる顔が可愛くて面白い。これ見てから蒼井優と山里の結婚記者会見を見たらなんかすげー腹たった。モノローグとか全く入れずに会話だけで話が進んで行くのもシャレオツだと思う。
女子高生の、ガサツだけどどこか繊細な感じ、愚直で力強いけどどこか脆い感じ、そういうのを切り取った映画かなと思った。普通にロリコンになった。
あと本編に一切関係ないけど、医者役でちょっとだけ映るテリー伊藤があまりにも斜視すぎてめちゃくちゃ笑った。テリー伊藤の使い方No. 1映画だと思う。



以上です。正直花とアリス、四月物語が良すぎたのでここを書き留めておきたかっただけです。この2作品に関してはアマゾンプライムの日本映画ネットっていうオプションに入ったら観れるので是非。2週間無料です。

岩井俊二、是非。


ふむふむ…






ん?






めちゃくちゃ左翼だなおい‼️‼️‼️💢💢💢💢💢💢💢💢

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