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【ギター】はじめてのセッション体験記

こんにちは!ナ〆ナナメなめななめです。

いきなりですが「セッション」ってご存知ですか?
音楽界隈で言われる「セッション(ジャム・セッション)」とは、主にミュージシャンがライブハウスやミュージックバーなどに集まって自由な形式で即興演奏を楽しむことを指します。
リスナーよりもミュージシャンに馴染みがある言葉・文化かもしれません。

そんなセッションですが、筆者はこれまで参加した経験がなかったため、先日「初体験」してきました。

というわけで今回は「はじめてのセッション体験記」と題して体験してきたことを残そうと思います。

セッションに興味がある方もない方も是非見て行ってください!


セッションとは?

「セッション」に参加する目的は人それぞれですが、演奏を楽しみたいというのはもちろんのこと、自身の技術を磨けるという面もあり、向上心が高い人・腕試しをしたい人などが参加している印象を受けます。
何より、バンドに加入していなくてもお店に行けば誰かと演奏できるというのが大きな魅力です。
バンドやサークルなどに加入していない人は、誰かと一緒に演奏する機会を作るのが難しいですからね。

筆者は近頃「もっとギター上手くなりたいなー」「バンドで演奏したいなー」という気持ちが強く、思い出したように「そうだセッション行こう!」というモードになりました。
と、あたかも行き慣れてる感じを出してしまいましたが、主に在宅ぼっちギタリストとして活動している筆者はセッションに参加したことがなく「さて、まずどうやって参加するんだろう?」というところからスタートしました。

セッションはライブハウスやミュージックバーなどで定期的に行われていることが多いです。
「ジャズ」「ブルース」「ファンク」などの、楽曲の構成がシンプルでアドリブと親和性が高い音楽ジャンルで楽器主体でおこなわれることが多いですが、もちろんボーカルセッションやポップスのセッションもあります。
店によってひとつかふたつのジャンルに特化していることが多いイメージです。
※特に「ジャズ」「ブルース」はジャンルへのこだわりが強く排他的なイメージ。
筆者は上記ジャンルの中では比較的ポップな「ファンク」に興味がありましたので、まずはファンクのセッションが開催されているという点を目安にしてお店を選びました。


お店選び

「さて、まずどうやって参加するんだろう?」と言いつつ、参加方法なんてのはセッションを開催している店を見つけて申し込めば良いだけなんですが、それよりも「曲は何をやるんだろう?」とか「自由といっても、どうしたらいいんだろう?」「自由とは・・・?(謎の哲学モードへ突入)」といった、ルールやマナーの面での不安がありました。
セッションは大体見学のみでも参加できるので、見学に行くことで会場や参加者の雰囲気を知れたり、参加者との交流を経て検討することもできます。
しかし筆者はとにかく早く演奏がしたかったので、初参加のハードルが低そうなお店を選ぶことにしました。「初心者歓迎」的なワードを期待して。

そんなこんなでお店をいくつか探している中で、"セッションに参加する前の体験セッション"というレッスン的なものを開催しているお店がありましたので、ちょうど良いと思ってそのレッスンに参加することにしました。
レッスンは受講者のレベルによってランクが4段階設定されていて、最高位のレッスンで実力が認められると、「仮免」という形でその店の定例セッションへの参加資格をもらえるというシステム。
何も知らずにいきなりレベルが高いセッションに参加して悲しい思いをするのも嫌だったので、この「免許制度」は凄くいいなと思ってすぐに予約を入れました。店の様子もわかりますしね。


セッション当日

<基本情報>

まずは筆者が参加した「体験セッション」の基本情報を簡単にご案内します。

  • 会場:東京都内某セッションバー

  • 参加費用:3,000円

  • 時間:90分

  • 講師:プロのギタリストの方

  • 対象:セッション初心者 ※ここ重要

  • 参加者:この日は4名(ギター2名・ベース2名)

  • 課題曲:「Cissy Strut」(セッションの定番曲)


<入店〜いきなり演奏>

入店して受付を済ませると、いきなり先生から「じゃあもうセッティングしちゃってください」と言われ、言われるがままにステージへ。
ア、アノ、ハジメテナンデスケド、、オテヤワラカニ。。(緊張して声が出ない筆者)

ステージにはバンド演奏に必要な機材一式(各種アンプ・キーボード・ドラム)が置かれていて、特にギターアンプはたくさんありました。ギターでの参加者が多いからでしょうね。

使ったことがないアンプがほとんどだったのでどれを使って良いか迷ってしまいましたが、「みんなソレよく使ってますよ」とお店のスタッフ(ドラマー)の方から薦められたアンプをセレクト。
どのメーカーの何の機種か見忘れたんですが、見慣れない最近のデジタルな感じのアンプでした。

この日は参加者と担当パートのキリがよく「ギター2名・ベース2名」だったので、ギター・ベースそれぞれ1名が交代でステージにあがってセッションを体験するという流れになりました。(加えて先生がギター、店舗スタッフをされている方がドラムを担当して4人編成)
筆者は先攻(最初に演奏)になりました。
一緒に先攻になったベースの方はベテランの風格を漂わせた年上の方で、話を聞くまでもなく「この人、はじめてじゃないな・・・?」と、表情と振る舞いの余裕から察しました。演奏後にわかったのですが、やはり常連の方でした。

セッティングが済むと、特に挨拶もそれぞれの自己紹介もその日の流れの説明すらなく、先生から「じゃあ、早速やってみましょうか。テーマ(歌曲でいうところの歌の部分)弾けます?」と言われ、「あっ、えと、一応、さらってきました。。」
とドギマギしながら答えると先生から「じゃあ、テーマお願いします。私バッキング(コード弾き・伴奏)やりますね」といった感じでいきなり先生によるイントロの演奏がスタート。

筆者「(待て、そもそも原曲にイントロないけど、何小節やったらテーマに入るんだ?)」

とキョロキョロしていたら先生の頷きが見えたので、それを合図と捉え、恐る恐るヘロヘロなメロディを弾きはじめました。


<演奏の内容・ルール>

セッションで演奏する曲の基本形は概ね「イントロ→テーマ(歌曲なら歌のパート)→各パートのソロ(歌曲でいう間奏)→テーマに戻って終了」という形です。
筆者もそのくらいの知識はありました。

しかし、今回この課題曲「Cissy Strut」を演奏する上で、筆者が曲の構成について理解できていなかった(事前に知っておくべきだった)点が3つありました。

◆テーマを何回弾くのか?
(原曲にならうのか? セッションならではの構成があるのか?)
これに関しては、わからないまま臨んだので、とりあえずテーマを2回繰り返してみたところどうやら合っていたようです。もしくは自分が2回弾いたのでみんなが「あ、2回ね」と合わせてくれたのかもしれません。

◆ソロは誰から弾くのか
これも事前に決めずに始まったので、自分がテーマを弾き終わる頃にキョロキョロして「えっどうすんのこの後?誰?」と不安そうな挙動を見せたところ、先生から筆者に向かって「どうぞ」と手を差し出されたので、心の準備も何もなくそのままソロを弾きはじめました。
いきなりソロを弾く状況になるという経験は過去にあまりなかったのですが、緊張感が新鮮で、結果的に楽しく演奏ができました。

◆ソロの締め方
こればかりはトラップでした。
この「Cissy Strut」に関しては「ソロ終わりの合図としてテーマの後半を弾く」というルールがあったため、それを知らなかった筆者はソロの終わりを他のメンバーに伝達できず、スムーズに次のソロの方にパスができませんでした。
(そもそも誰にパスするかもどうすべきかわからなかった)
どのセッション現場でもそうなのかはわからないのですが、少なくともその現場ではそういうルールだったようです。
次は事前に確認して臨みたいと思いました。


<演奏を終えて>

と、自身の演奏については色々と不完全燃焼なところはありつつも、全体の演奏としては形になって無事終了。
先生からは「成立しましたね。素晴らしいです。セッションが成立するための第一条件は、みんなで同じリズムを作って、無事に息を合わせて終わらせて形にすること。それができました。」と言われました。最低条件はクリアできたようです。

そうそう、初めてのくせにいきなり立派なものを目指して、できるわけがないことに対して挫折を感じたりするのは思い上がりなんです。よくやった自分。(緊張から解放されてキレ気味に自分を讃える筆者)

けど、失敗したおかげで次に何を対策すべきかがハッキリとしたのはよかったです。"何がわからないかがわかった"ってやつですね。
次に参加するときは完全な受け身ではなく、知りたいことを知るためのコミュニケーションが取れます。

ちなみにこのレッスンは一番下のランクのレッスンで、完全なセッション初心者が対象のランクなはずなのですが、それでもこの説明・打ち合わせ不要で進んでいく感じ
まさに「セッションを体験している」と実感できました。
(もう少し説明してくれてもいいんじゃない?笑 と思いつつ)


<他の参加者の演奏を聴く>

自分の出番を終えて、後攻の方々にバトンタッチ。
後攻で参加した2人はギターが常連の方で、ベースが初参加の方でした。

先生から「後攻は先攻の演奏を見てから臨めるから有利ですよね 笑」とコメントがありましたが「それな」と思いました。

後攻の方々もやはりテーマの回数(構成の理解)とソロ回しのタイミングで苦戦されていたようでしたが、終わってみれば素晴らしい演奏でした。
やはり似たような結果になったのを見て、割と頭が硬い筆者は「いや、これ(ソロ回しの順番とか)事前に打ち合わせしといた方が良くない?」と思ったりもしたのですが、偶発性も醍醐味のひとつなセッションにおいて、事前に決め事を増やすのはナンセンスなのかもしれないと思い直しました。
そういうことを経験から理解するために細かい説明がないのかもしれません。
(いや、ただ大雑把で無計画なだけなニオイもプンプンしているぞ)


<予定になかった曲を演奏することに>

後攻の方が演奏を終えて、先生から演奏に対するコメントやセッションにおいて大事なことの説明をいくつか受けた後に「今日1曲で終わるのもつまらないので次は"Chameleon"を演奏しよう」という流れになりました。

筆者「えっ」

この日は「Cissy Strut」1曲のつもりで参加していたので「Chameleon」は完全にノーマーク。
どうしようと考えてもどうしようもなく、順番的にまた筆者が先攻として後攻のギタリストと交代でステージへ。
この曲も定番曲で、筆者もうっすらとは知ってはいましたが、「はいじゃあテーマ弾いてください」と言われても事故率100%と読んだので食い気味に「この曲はテーマ弾けません」と申告しました。早くも危機管理能力の成長が見られます。

そうするとテーマは先生が弾いてくれるので問題ないということになり、バッキングを担当することに。コード2つを繰り返すシンプルな進行なので、バッキングは初見でもなんとかなりました。
ソロもまぁなんとかこなせたと思いきや、次の先生のソロ中に先生のギターの弦が切れるというトラブルが発生。先生は弦の交換を始め「続けて、続けて」とこちらへジェスチャーを送ります。まさかのリーダー離脱

続いたベースの方がソロを終えても先生の弦交換は終わらず、演奏中の全員が「どうすんのこれ?」といった空気でソロ不在の演奏を続ける状況になる中、先生から筆者に向けて「弾いて弾いて」とジェスチャーが。
言われるがままに再度ソロを始める筆者。しかしテーマを弾けないのでテーマに戻ることもできずどう締めたらいいかわからず謎フレーズを弾き続けることしかできない状態に。
そうすると先生が筆者に横まで来て「同じフレーズ繰り返して盛り上げたらドラムが察して終わるから」と耳打ちしてくれました。
その言葉を信じ、筆者は高音の謎フレーズを繰り返しドラムの方に向けてアピール。しかし伝えきれなかったようで、ドラムの方はまだ状況を理解できず演奏は止まりません。
そこで筆者が諦めてソロをフェードアウトするように演奏の勢いを弱めたところ、逆にそれでドラムの方に終了の意思を伝えられたようで、強制終了感も否めませんが、結果的に全員で演奏の終わりを合わせることができました。

演奏後には先生から「素晴らしいアクシデント回避でした」とコメントが笑
確かにアクシデントが起こっても曲を中断することなく、締めて曲の形にしたという点は成功だったのかもしれません。
「万が一今回のようなアクシデントがあった場合はメロディを弾けるパート、つまり今回はギターが曲を引っ張らないといけない」と教えられ、それは経験できてよかったなと思いました。
いやー、学びが多すぎるぞこの体験セッション。


〆(締め)

というわけであっという間に90分が終了。
予想以上に充実した内容というか実践的な内容で、とても満足でした。
大体いつもライブの後は達成感よりも「次こそは」みたいな気持ちを抱くことが多いんですが、今回の体験セッションでもやはりそういう気持ちになりました。

次はもう少し事前にイメージをもって参加できるので、曲を余分に予習した上で近々また参加したいと思っています。

いつかはフラッといろんなセッションに参加できるレベルになりたいです。

最後に、セッションに持って行った持ち物一式の写真をご覧ください。
※見てもらいたかったのに出すタイミングがなかった。

持ち物はこれとスマホだけ! エフェクターもポケットにしまえるミニマムセット。

これからセッションに参加してみようと考えている方の参考になれば嬉しいです。

ナ〆ナナメ

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