二歳の記憶力
今日はいい天気。二階の換気をしようと階段上の窓を開けた。
そしたら長男が、だっこー!とおねだり。どうやら窓の外を見たいらしい。
抱っこしてあげたら、しょーぼーしゃ、いたねえ!と話しかけてきた。
でも消防車はいない。私が不思議そうな顔をしたら、旦那がもしかして、冬に火事があったときのことじゃない?と言い出した。
確か半年前。空き地を挟んで数軒隣の家が火事になり、朝から消防車がきたことがあったのだ。
たまたま休みだった旦那は、長男を抱っこして窓から消防車を見たのだと言う。
その話を聞いて、あぁそんなこともあったと思い出した。私の産後の脳はポンコツで思い出すまでに時間がかかったけど。
パトカーもいたよ!
長男は言う。旦那はパトカーいたっけ?と不思議そうだったけど、細い道で入れなかったパトカーがしばらくうちの前に停まっていたのを私は思い出せた。
そうそう、多分半年ほど前だった。次男が寝ていたので私は見に行かなかったけど、旦那がゴミ捨てしながら様子を見に行ってくれたのだ。
よく覚えてるねー!偉い!
頭を撫で撫でしながらそう言うと、長男は嬉しそうだった。
二歳の記憶力、侮るべかれ。
更に凄いのは、消防車見たときはそこまでの反応じゃなかった気がする。そのときはしょーぼーしゃ!くらいしか話せなかったからだろうか。
たくさん話せる今の方が興奮しているようにも見えた。
二歳の底力を見せつけられた気がした。
毎日同じような1日でも、しっかりと覚えている。大人より、たくさんの事を見て聞いて感じて、それをインプットしているのだ。
またいるかなぁー?
と言うのでもう一度抱っこして見せてあげる。今日は何もいないことを確認したら、満足したのか降りた。
子どもは、大人になると幼少期の事を忘れることが多い。私も例外なく忘れていることばかりだ。
だから、幼少期にいろんな所に連れて行っても無駄だと言う人もいるらしい。
そんな人には、私の長男を見せてあげたい。
きっと将来、消防車を見たことは忘れてしまうかもしれない。でも、半年前のことを思い出して話してくれるのだ。子どもにとって様々な経験は絶対に「無駄じゃない」。
たくさんの事を経験して、大きくなってね。私と旦那は、そのお手伝いをたくさんしよう。
そう誓い合った、なんでもない日だった。