データを読む

Copyright © Ministry of Health, Labour and Welfare, All Rights reserved.

書いておこうと思ったので書く

新規陽性者数の”1週間平均”

新規陽性者数のグラフをよく見ると、(1か月、3か月のやつで見ると良い)おおよそ7日周期で陽性者数の少ない日があるのがわかる。だいたい月曜日が少なくなっている。月金が休みで3連休の週だと、陽性者数の少ない日が1日ずれたりする。原因は定かではないが、土日は休みの人が多いので、通勤中または職場で感染する機会が少ない、または医療機関や役所の集計作業の都合によるものと考えられる。感染から発症までの潜伏期間があることを考えると、後者の方がもっともらしい気がする。まあどうでもいい。

1週間平均=7日間移動平均でデータを見ることで、毎日の(マクロ的にはあまり意味のない)変動を均してトレンドが上向きなのか、下向きなのかを判断できる。移動平均が増えているなら感染拡大傾向、減っているなら感染収束傾向だ。
テレビでは移動平均を使わずに「前の週の同じ曜日」と比較することで、日毎の変動を排除しようとしているが、そのやり方だと祝日等による変化や毎日のランダムな変動に対応できない。「移動平均」という考え方が分からない人向けに考案した方式なのかもしれないが、却って分かりにくい、それどころか下手をすると意味のない数字になってしまっている。ばかもの。

”入院治療等を要する者”と”重症者数”の推移

今年の2月頃の波と8~9月頃の波を比較すると、8~9月の”入院治療等を要する者”(以下、要治療者という)が2倍強に増えている一方で、重症者数は半分以下で推移した。これだけでは確たることは言えないが、ワクチン接種が重症化を防いだ可能性はあると言っていいだろう。この現実の前には反ワクも黙らざるを得まい。実際、だいぶ静かになったと思う。

”重症者数”と”死亡者数”

このデータの解釈は難しい。というよりこれだけでは明確に言えることが少ない。ただ、ピーク時の数字を見ると重症者数はおおよそ600人超であったのに対し、死亡者数は300人台の日が続いていた。もし重症化していなかった人が急に亡くなるケースがあったなら、それはそれで恐ろしい。そうではなく単純に重症化していた人が亡くなったのだとしたら、重症で治療を受けていた人の約半数が毎日亡くなっていたことになる。しかもほぼ同数の重症患者が毎日新たに発生していたということでもある。重症から回復した人はどのくらいいたのかは、このデータでは分からない。だが、いずれにしても恐ろしく過酷な現場であったろうことは、想像に難くない。

ピークを脱したとはいってもまだまだ予断を許さない状況だ。今後とも健康第一でいきたいものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?