TY TRACK
TY TRACK
テヨンちゃんの作り出す音楽が、テヨンちゃんを表す全てだと思った。
テヨンちゃんが自分の言葉で表現する
「TY TRACKは僕の人生のストーリー」
その言葉通り、私が出会って大好きになったNCT127のリーダー"テヨン"の姿とは違う、
一人の"イ・テヨン"としての姿を見せてくれた。
変わった子供でした
テヨンちゃんのご実家はそばに下水道が通る場所で、「小さい頃は酔っ払いがそこで吐く音すらも好きな少し変わった子供でした」と笑いながら話すテヨンちゃんの声で始まったTY TRACKの映画。
「TY TRACKは10年前から始まります」
「TY TRACKが始まった頃は、カバーばかりで人に見下されたりもしました」
事務所に入社した時は、ダンスも歌も未経験だったテヨンちゃんが「不動のセンター」と言われるまでの圧倒的なダンススキル、ラップスキルを見せてくれるまでどれだけ血の滲む努力をしてたのか計り知れない。
当時から自分の「複雑な感情」を忘れないように
音楽に込めて、それを2日間に全て注いでくれたテヨンちゃんのステージは、1曲1曲にテヨンちゃんのストーリーがあって、セットリストの組み方も「ストーリー性を損なわないように」と言ってたテヨンちゃんの拘りで溢れていた。
「絶対に成功させたい」
テヨンちゃんのステージと交互に投影される
"TY CAM"
打ち合わせや練習を終えてお家で休みながら、お話ししてくれるテヨンちゃん。"TY CAM"の初日ははちみつを混ぜたドリンクをかき混ぜた泡の渦をカメラに見せてくれながら、
「絶対に成功させたい」
「TY TRACKを見たみんなが、ミニアルバムじゃなくてフルアルバムも期待するようになるよ」
そう言って楽しそうに話してくれた。
小さい頃から、自分のやりたくないことはやらないと言っていたテヨンちゃんのやりたいことが"TY TRACK"というソロステージの日を待ち遠しそうにしていた。
「わかってもらえなかったらどうしよう」
"TY CAM"には公演に近づくほどに不安定になっていくテヨンちゃんが映っていた。
「自分のことをアーティストや歌手と言えない」
「自分の中の"アーティスト"と呼べる基準に達してない」
「ソロコンサートをするまでの歌手なのか、と思う」
「わかってもらえなかったらどうしよう」
頭を抱えて顔を隠してそう言うテヨンちゃんを見て図々しくもSHALALAでのソロデビューの時、親友に言った自分の言葉を思い出した。
親友から「テヨンのソロデビューおめでとう」と
電話をもらった時、私は「テヨンちゃんのやりたいこと、テヨンちゃんの音楽を"わからなかった"らどうしよう。」と言ってた。
ソロデビューが嬉しい反面、そう不安に思う私と同じように、比べることも失礼なくらい、それ以上にテヨンちゃんもいつだって不安だったんだなと感じた。
オシャレやアートも好きなテヨンちゃんが出国の時にも気合を入れて「新しい服でオシャレをしていくね!」とウキウキしてる姿を見せてくれた後に「みんな笑わないでね‥」と不安そうに言う頃と変わっていなくて、その思い出ともリンクしたりもした。
「"僕"に頼ってしまいそうになる」
ステージでパフォーマンスを披露するテヨンちゃんは、テヨンちゃんが「自分でもクレイジーだと思う」と言うくらい、グループとしてのステージを見せてくれるテヨンちゃんとは違った。
音楽に憑依するテヨンちゃんではなく、テヨンちゃんの感情が音楽に乗せられて、聞こえて、見えていくイメージ。
「僕の言うことは全部本心だよ。僕の音楽は真心だよ。」、
その言葉通り、テヨンちゃんの怒りも、星になってしまった親友との別れの悲しさも、寂しさも、愛も、夢も、込められた音楽は"テヨンちゃんそのもの"に感じた。
その時々の複雑な感情を"イ・テヨン"として見せる不安やストレスを感じてるテヨンちゃんが、
「僕は、"僕"に頼ってしまいそうになってる」
と言っていた。
グループのリーダーとしてのテヨンちゃんは間違いなくテヨンちゃんであるけど、もしかしたら本当のテヨンちゃんは"TY TRACK"の中に生きていて「これも僕だよ」「わかって」と伝えてくれてるんだと勝手に感じた。
「全部見せて、行きたい」
兵役に行くその日までにたくさんのプレゼントを用意してくれたテヨンちゃんに、シズニへの愛が溢れた人だと、この日までそれだけを思っていた。
「僕一人の力でやり遂げる」
「自分との初めての約束だから」
抱えきれないプレッシャーや、事務所からの圧力を背負ってきたテヨンちゃん。
MAMAでの新人賞、初めての東京ドーム、「過去を後悔してる」「自分を愛する意味がわかってきた」
NCT127のリーダーとして、たくさん涙を流してきたテヨンちゃんの姿も、テヨンちゃんの言葉も何度も繰り返すほど見てきて「花道だけ歩いてほしい」「綺麗なものだけ見てほしい」なんて口に出すのも烏滸がましいほどテヨンちゃんにとっては茨の道。その中でも情熱を絶やさずに夢を一瞬でも諦めずにいたテヨンちゃん。
「全部見せて、行きたい」
テヨンちゃんの声だけが映画館に響いて、自分本位の勘違いをしてたと思った。
ギリギリまでファンとの時間を過ごそうとしてくれてることも間違いではなかったんだろうけど、1人の人間の夢として、自分の力で叶えたい。
「そうじゃなきゃ、行けない。」と聞こえた気がした。
「10年かかった、でもみなさん、叶うんです」
Move Mood Move でシズニの歌声に自分を抱きしめるように目にいっぱい涙をためて嬉しそうに笑うテヨンちゃん。
テヨンちゃんにシズニの「わかってるよ」の気持ちが、届いた気がしてすごく嬉しかった。
泣きながら、「ここまで10年かかりました、でも、叶うんです」と、テヨンちゃんの口から「叶った」と聞けたことが本当に嬉しかった。
ずっと同じ場所で待ってる
私がテヨンちゃんを応援させてもらってるのは、最初はお顔がすごく好きだったっていうのもあるんだけど、テヨンちゃんを見て行くうちに、テヨンちゃんの"見せてくれすぎる"ところに、少しの心配と親近感があったのもある。
「アイドルだから、アーティストだから、見える部分でだけ輝いてくれればその部分だけ見せてくれれば、ステージ・イベントで声を届けられるだけで十分だよ。ステージでかっこいい姿を見せてね。ずっとキラキラ輝いててね。」
推しに対しては根本的にずっとそう思ってるけど、テヨンちゃんは「複雑な感情」を素直に言葉や行動に出して、辛いことも悲しいことも、涙もいつも全部見せてくれた。
「夢が二つ叶った、それは"アイドルになること""ソロコンサートをすること"」
映画の中でそう話してくれたテヨンちゃん。
「少したくましくなって、帰ってきます」
その言葉に、テヨンちゃんの夢はまだまだ続いて、その情熱はずっと途絶えず、悩みながら泣きながら、自分を諦めないで成長していくんだろうな。そしてその姿を自分の満足するまで見せてくれるんだろうな、と思った。
アーティストとして人生の一部を見せてくれてるんではなく、"人生"というTRACK LISTを見せてくれる、1番遠いところにいて、それでいて1番近くにいてくれようとする人。
テヨンちゃんに出会えて、応援できていることに、いつだってありがとうと伝えたい。
いつも同じ場所で、健康で、幸せで、夢を見つけて、次に会う時にお互いその夢に一歩でも近づいていようね。
テヨンちゃんが1番幸せにしたい人
エンドロールで「世界で1番幸せにしたい女性は母です」と言ったテヨンちゃんが、とてもテヨンちゃんらしくて、シズニにそう話してくれることも、すごく気持ちが暖かくなった。
テヨンちゃんからのプレゼント
映画の終わりにテヨンちゃんからのプレゼントがあるよ、と出てきたQRコードを読み込んで、家に帰って見た動画。
「映画が終わってご飯を食べるシズニにおすすめのメニュー」
そう言って、テヨンちゃんのおすすめしてくれたメニューが"あんこうの煮物"、本当にかわいくて、特別な人。
テヨンちゃんの人生を見せてくれて、ありがとう。