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沢村賞を受賞するのは?

こんにちは、maiaです。
プロ野球ではもうすぐCSも始まるということで、今回は今季の沢村賞を予想したいと思います。


沢村賞の選考基準

沢村賞の選考基準は以下のようになっています。
・25登板以上
・10完投以上
・15勝以上
・勝率6割以上
・投球回数200イニング以上
・150奪三振以上
・防御率2.50以下
また、2018年から、新たに沢村賞専用のQS(7回3自責点以内)の達成率が補足項目として使用されています。

2024年の有力候補

今季選考基準を3つ以上満たした投手は以下の通り

色付きは項目達成・太字はリーグトップ

この中で受賞に近い投手として、やはり15勝を挙げた菅野が挙げられます。ただ、イニング、奪三振の少なさが気になるところです。5完投をマ-クして14勝を挙げた伊藤は、投高打低の中で防御率が少し高いように感じられます。4項目達成している戸郷、モイネロ両投手はともに勝ち数の少なさが気になります。パッと見ると、どの投手にも決めかねる、という印象です。

過去、14勝以下で沢村賞を獲得した年は2回しかありませんが、今季は15勝以上が両リーグで1人しかいません。そして今季は完投、イニングの基準を満たした投手がいないのです。7項目のうち多くの投手が同じ項目を達成しており、どこで差をつけるべきかが見えてきません。そこで、今回は「どれだけイニングを稼ぎゲームを作れたか」という観点から補足項目のSQS率に目を向けてみます。
このSQS率はどのくらいあれば優秀なのでしょうか。導入された2018年以降のSQS率のランキングを見てみましょう。

SQS率ランキング

規定投球回到達者のSQS率ベスト3
(色付きは沢村賞受賞者(2019は該当者無し))

これを見ると、60%を超えてくると優秀だと言えそうです。
また、2018年以前の沢村賞受賞者のSQS率を見ても、2017年の菅野が76.0%、2016年のジョンソンが61.5%、2015年の前田が89.7%、2014年の金子が76.9%と、60%以上をマークしています。そう考えてみると、SQS率60%以上が、沢村賞受賞者に求めたい数値です。

SQS率を踏まえてみると

両リーグの最多勝投手の菅野、伊藤はSQS率が50%を切っていることから、今回の観点からだと候補から外れることになります。先ほどリストアップした投手の中でSQS率が60%を超えているのは、戸郷、東、有原、今井の4名です。なので、この4名から考えてみます。

太字はこの中でトップ


今井は勝ちに恵まれなかったことから厳しいでしょうか。それ以外の3名はいずれも180イニング以上をマークしていますし、甲乙つけるのが難しいですが、やはりこの中で唯一防御率1点台、4項目を達成、そしてノーヒットノーランを達成した戸郷が優勢のように思えます。

まとめ

今回は過去のデータも踏まえながら、SQS率を重視して沢村賞を考えてみました。考えた結果、戸郷が受賞にふさわしいとの結論に至りました。しかし、15勝をマークした菅野や13、14勝を他の投手よりも「その年の日本プロ野球で最も活躍した完投型先発投手」に適しているかと言われれば疑問は残ります。沢村賞の基準として15勝以上が求められる以上、より多く勝っている投手が活躍したという風に捉えられても当然です。誰が受賞するのか、はたまた該当者無しになるのか、発表を待ちましょう。


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