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20,03,28。私の愛したマンガ③

自分に影響を与えたマンガの紹介も三回目です。

僕の初体験。

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「甘い生活」「エリート協奏曲」等のヒット作で知られる弓月光先生の作品です。青年誌でのヒット作が有名ですが、初期作品である今作は少女漫画誌に連載されていました。

主人公はふとした事件がきっかけで十代の若き人妻に脳を移植されてしまい、連載誌が当時の少女漫画誌ですから当然極めてソフトではあるもののあんな事やこんな事に見舞われ最終的には妊娠まで発覚してしまい出産までも経験する事になるというコメディーです。

ユングの心理分析によれば男性の心の奥底には「アニマ」と言われる女性人格が必ず存在しているとの事ですが、基本的にそれを素直に認める男性は多くはありません。

自分が現在に至るまでいわゆる乙女チックな物を「女々しい」の一言で断ずることなく素直に許容し評価できるのはこの元祖TSマンガともいえる作品に小僧っ子の時分に出会っていた所為であろうと思っています。

ザ・ワールド・イズ・マイン。

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新井 英樹先生のほとばしる情熱が吹きこぼれまくりな名作です。

当時オカルトは全く信じてはいないもののサブカル全般に目が無かった自分にとってアナーキーで暴力的で疾走感にまみれたこの作品は正にどストライクでした。

現在では復刻版が発売されていますが早い時期に絶版になってしまい、娘に読ませようと復刻前のヤングサンデー版のコミックスで全巻を揃えるのに苦労した覚えがあります。

ストーリー全体としては群像劇なのですが、衝動に身を任せての連続殺人や破壊行為を繰り返す主人公たちがたどり着く結末のスケールのデカさには心底度肝を抜かれました。

当時本作が連載されていたヤングサンデーには他にも山本英夫先生の「殺し屋1」や澤井健先生の「サーフサイドハイスクール」等、自分の愛したマンガが数多く連載されていたのですが、売り上げ至上の名のもとにイメージチェンジを繰り返した挙句に廃刊となってしまったのは実に残念です。

今回までは比較的若い時分に読んで己の嗜好の礎を築いてきたマンガについて書いてきましたが、次回からは最近の作品から自分の琴線に引っかかったものも紹介していこうと思います。

まだまだ未熟な自分のnoteですが、目にされた方にお楽しみいただければ光栄です。

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