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20,07,13。私の愛したアルバム⑰

楽器店でギターを試奏している人がどれ位弾きなれているかはフレーズでは無くミュートをきちんとしているかで判断できます。

ギターでは主に右手のひらの小指側の側面を弦に当てる事でサスティーンをコントロールするのですが、ある程度ギターを弾いていると無意識のうちに自然とミュートしている位に基本的なにテクニックです。

まだギター小僧だった自分はよりにもよってブルースナンバーであるSince I've Been Loving Youをコピーしているにも関わらずそんな基本的な事が身に付いていませんでした。当時の自分にとって「ミュート」とは文字通り「音を止める」という認識でしかなかったのです。

先輩からミュートに関するアドバイスをもらい早速実践してみましたが、微妙なミュートの匙加減は即身に付くものではありません。おまけに今までコピーしてきた曲はそれほどミュートに神経を使わなくてもそれなりに弾ける曲ばかりでしたから自然に出来るようになるにはかなり時間が掛りました。

「ただ弾く」から「弾く事に表情を付ける」を学ぶべくアルバム全体を聞き込む事でつたなかった自分のミュートもそれなりになりましたが、同時にそれまで「なんだか難しい」と感じていたzeppelinにのめり込むようになり、やがて「冒頭のオーディエンスノイズが〇秒長い」という程度の理由でブートを買い替えるようなおバカさんへと成長していく事になります(笑)

またJimmy Pageのギターが当時から主流になりつつあったゲイン高めな歪では無かったりギターソロがレガートで流れるような弾き方では無かった事にも強く影響されていわゆる「速弾き」の習得に背を向けて「お前のソロはなんだか滑らかさに欠ける」と言われる様になり、やがてYngwie Malmsteenを筆頭とするShrapnel系ギタリストの台頭もただ茫然と見送るばかりという事態にもなりました。

とはいえ若い頃に本作「ledzeppelinⅢ」に出会う事でハードロック一本槍ではない音楽嗜好に目覚める事が出来たわけですから±ゼロと言えるかもしれません。

そんな訳で次回は「ベースを研究するうちに出会ったロック系ではない女性アーティスト」の作品を紹介させていただこうと思います。

聞き込むうちに肝心のベースよりボーカルに魅了されるようになってしまったJoni Mitchellのアルバム「Mingus」です。

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