マッシュアップと構成崩し(柴又マッシュ)

前回マッシュアップする2曲の構成を合わせる話をしました。

じゃあ!合わせないで行きましょう!

そしてついに来ました、私の本業にもなりつつある『柴又マッシュ』についてガッツリ書きます!動画埋め込み多いので重いかもです。

↓マッシュ記事まとめ


<崩し>

サビにサビを合わせなくてもいいじゃない、マッシュアップだもの。

みつを(大嘘)

”合わせなくてもいい”というよりも合わせにくい楽曲も世の中にはたくさんあるのです。
元から構成が面白い楽曲の存在などです。
(同パートを合わせた方が気持ちいい確率はモチロン高いんですが、これも個々人の感覚によりけりなのです。)

<【Remind】楽曲の構成>

当たり前ですが、楽曲によって曲の構成は違います。
曲のジャンルによっても様々な構成があります。童謡だったりブルースだったり…詳しくはWEBで!(いつも通り投げやり)

ここでは”ポピュラー音楽での王道”の構成
【イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→】
これが「私の中で王道である」という前提で話をしていきます。

王は君臨すれども統治せず。
という言葉があるように(…先に謝っておきます。この言葉を言ってみたかっただけなので、この後の話は全然意味が変わりますがお許しください。)
王道も君臨はしますが、あくまでも君臨しているだけであってその道から逸れたものも面白いんです。

そういった非王道(「変わった・奇抜な・尖った・不思議な・実験的な」…もしくはそこまでいかなくても「少し新しい感じ」なんかも)が生まれるのはクリエイティビティ魂でしょうか。
構成で遊んでる楽曲大好きなんです!
(面白い構成の曲を教えてください!)

<例えば>

1番までは王道で2番から変化球パターンもありますね。
そもそも2番からはCメロや落ちサビが絡みだし、より濃く楽曲の個性が出てくるところだと思ってます。(Cメロと表記してますが、サビをCメロとする考え方だとDメロとも呼ばれたり、色々あります。あと私なりの解釈なので違ってたらすみません…)

そんな中でも更に構成で遊んでるなぁと思った曲を紹介します。

ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C

2番ではBメロ→Aメロ→サビに。この大胆な入れ替えしても(面白く)綺麗に繋がるの天才。
というか13年前の曲なんですね…

きゅうくらりん

【イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Cメロ→Aメロ→サビ→間奏(ピアノソロ)→サビ変化→Bメロ→ラスサビ】
なんだこりゃー!凄すぎる!

創造

好きすぎる。マリオランドのとこ特に好き。
出だしが【サビ→イントロ?→サビ!】からしてもうやばい。

↑こちらの記事が的確に言いたいことを書いてくれてます。源さん本人が言っているようにFメロくらいまであるとのこと…!

おくすり飲んで寝よう

【イントロ→サビ→Bメロ→Aメロ→Bメロ→落ちサビ→ラスサビ→アウトロ】
先にBメロと書きましたが、これは私の感覚的なものです。
この不思議な構成が電子ドラッグ感に大きく貢献しているのではと思っております。

<マッシュアップ>

「王道構成の曲」と「面白い構成の曲」を混ぜたい時。
「面白い構成の曲」同士を混ぜたい時。

そのまま混ぜる(≒構成合わせ気にしない)か、どちらか又は両方の曲の構成を変えて混ぜる(≒構成を合わせに行く)か。

そしてもう一つの選択肢が、本記事の本題。
上記パターンの組み合わせの時でも、「王道構成の曲」同士を混ぜたい時でも、意図的に”構成を合わせない”という選択も出来るのです。

それら全てをもっともっと簡単な言葉で言い換えます。

構成とか知らん!好きに混ぜさせて!

私が音MAD記事でもよく使う単語の『自由』はマッシュアップでも私の芯に存在します。


では私の柴又マッシュアップをサンプルに構成崩しを見ていきましょう。
そもそも!柴又がポピュラー音楽か分かりません!
「柴又」という音楽と認識しています。(Funkotと呼ばれるインドネシア発祥の高速ダンスミュージックがベースになっているとは思います。)

<柴又の構成>

まずは柴又原曲の構成を書いてみます。
(※私なりの解釈です。もう独自パート名がためらい無く出てきます。そんな世界です。)
なんとなく縦に書きます。

イントロ 4×4
コーヒーを飲みに来てください 4×4(お姉さんパート)
柴又刻み 4×4(寅コスおじさんが「た」でリズム刻むとこ。コーヒーも継続)
Aメロ 8×4または16×2(仏像の主旋律が入るところから。後半はコーラスぶ厚く)
サビ 16×2(後半は猫追加)
落ちサビ 16×2(土手パート。ボッサ感)
サビ 16×2
ラスサビ 16×2(柴又光球のアルペジオ入るところから)
アウトロベース 16×1(ここから余韻パート。ベースラインがカッコいいパート)
アウトロコーヒー 16×1(カッコいいベース継続。お姉さんとの再開)
アウトロ 4×8(真の余韻)


どうでしょう?
柴又マッシュにおいては、構成を合わせようなんて考えること自体がナンセンスと感じませんか?(謎の語りかけ)

<柴又の好きポイント>

では早速(ようやく)柴又の好きポイントを語りながら、マッシュポイントが来たらサンプルを挟むスタイルにしましょう!

【表記の補足】
○○×○○:伴奏側×ボーカル側 の順番です。
《柴又○○》:柴又を伴奏側とするか、ボーカル側とするか、の表示です。

・0秒スタートのイントロがもう好き。再生ボタンを押したらいきなり音!

・コーヒー

お姉さん好き。柴又ショート版では(ノイズに近い)笑い声も入っててそれも好き。
マッシュアップでは、《柴又をボーカル》とした時(EQで低音カット。お姉さんの声ネタとなる)に間奏やイントロで使いやすいと思います。
曲によっては(私の技術では)お姉さんの声が埋もれやすいので、リバーブ重ねたりしてます。
間奏×コーヒー:ちっちゃな私
Aメロ×コーヒー:人マニア

《柴又を伴奏》とした時でもいいアクセントとなるコーヒーパート。
1~3小節が「コーヒーを飲みに来てください」の繰り返し、4小節目に「おいでよっ!柴又」
これを4セット。
原曲不使用の音MADでも各素材のセリフ合わせの要点にもなり印象に残りやすいフレーズ。
私のマッシュアップでは音MAD的にボーカルを弄ってコーヒーパターンに合わせます。
コーヒー×Aメロ:好きな惣菜発表ドラゴン
コーヒー×Bメロ:少女レイ(厳密にはアウトロコーヒーパート)

↑「好きな惣菜発表ドラゴン」の柴又マッシュ
1~3小節が「好きな惣菜」の繰り返し、4小節目に「発表ドラゴンが/を発表します」

・柴又刻み

リズム変化の4パターンは自然と暗記しました。
《柴又をボーカル》として扱う時(EQで低音カット)、この柴又刻みは伴奏側のどのパートに置いても大抵気持ち良くなります。(メロディよりもリズムを楽しむ部分ですからそりゃそうです。)
私は主にイントロで使います。

イントロ×柴又刻み:ちっちゃな私、伊っ達さ、メズマライザー、人マニア、エビ揉め

↑「人マニア」の柴又マッシュ
イントロに柴又刻みは程よいスパイス。この先の期待感を高めます。(自らハードル上げ)

Bメロ×柴又刻み:少女レイ、おくすり飲んで寝よう
イントロだけではなくBメロとも相性は良いと思います。サビへの繋ぎ的な意味合いもあるBメロなので、音とリズムの追加で盛り上がり感がプラスされるから?

↑「おくすり飲んで寝よう」の柴又マッシュ
おくすりの変化球構成にも柴又刻みは柔軟に対応可。

《柴又を伴奏》とした時、ボーカルを柴又刻みするのも面白かったです。
ボーカルの柴又刻み
:好きな惣菜発表ドラゴン、バカ通信(尻穴とのマッシュ。バカ通信のセリフ部で刻み)、少女レイ(厳密には余韻パートに少女レイボーカルで柴又刻みを追加)

・Aメロ

仏像主旋律好き好き。
ボーカルとしても伴奏としてもどちらでも大活躍。
メイン級に存在感を放つこともあれば、謙虚に溶け込むことも出来る、多彩な技を繰り出せるマルチプレイヤー。

Aメロ同士の合わせ:いっぱい
シンプルにAメロにAメロを合わせる、最強。
その中でも以下はリズムを変えたり転調が絡んだりと少し変わり種サンプル。

↑「伊っ達さ」の柴又マッシュ
《柴又をボーカル》として跳ねさせて合わせてます。

↑「ぅゅゅ」の柴又マッシュ
《柴又を伴奏》として3番からAメロを刻んで(カットアップ風)ぅゅゅボーカルを乗せてます。
Funkot同士なので全体的に相性は抜群です。

↑「たびのまえ、たびのあと」の柴又マッシュ
原曲の転調祭りに必死に食らいつく柴又Aメロ(合ってるか不明)

合いの手マッシュ:GO MY WAY!!、ちっちゃな私、少女レイ、上を向いて歩こう
《柴又をボーカル》とします。合いの手やデュエットみたいに短いフレーズでちょこちょこマッシュ。
「曲が素材シリーズ」をマッシュアップ寄りにした感じでしょうか。

↑「ちっちゃな私」の柴又マッシュ
一番好きな柴又マッシュ。ちっちゃな私のAメロBメロに柴又Aメロを合わせてるので構成としてはまだ普通の方かも。

ソロとしてのAメロ:少女レイ

↑「少女レイ」の柴又マッシュ
2:24~少女レイの間奏(ギターソロ)に《柴又をボーカル》として柴又Aメロを合わせてます。
”Aメロソロ”という謎単語が今生まれました。
ギターと仏像の激しいセッションにも受け取れます。

・サビ

柴又と言ったらこれでしょう。
柴又を柴又たらしめる柴又のサビ。
Aメロと同じく伴奏としてもボーカルとしても哀愁も元気さも温かさも。マッシュ相手によって自在に变化する雰囲気。謎多き主役。

サビ同士合わせ:ほとんど
柴又マッシュの要(かなめ)。

↑「GO MY WAY!!」の柴又マッシュ(ごましば)
序盤のサビ前半、原曲同士(ボーカル分離とかしないで2曲そのまま混ぜ)のマッシュでごちゃごちゃしなかった奇跡の相性。
サビ後半は《柴又伴奏》にやよいボーカル柴又寄りをオン。
この項目とは違いますが、構成的に面白い箇所が逆再生パート。
ごまえのAメロの逆再生と柴又の落ちサビ(土手)の組み合わせ。ごまえ逆再生の発想はリスペクト元(わんだーらんど)が存在します。
Aメロの逆再生がサビに進化するなんて誰が思いつきますか!?

↑「エビ揉め(Happy Funny Lucky)」の柴又マッシュ
《柴又伴奏》のサビを刻んでエビ揉めを和えました。
柴又サビは16小節1ブロックと長い方だと思います。ボーカル側を繰り返したり音MAD的に遊べるポイントです。
メズマ、人マニア、ドラゴンなどでやってます。

↑「ホゲっとホゲータ」の柴又マッシュ
序盤、《柴又をボーカル》として速度ハーフで合わせました。ゆっくり柴又も素敵です。
伴奏とボーカルのスイッチを何度かします。
《柴又を伴奏》とした通常速度でもサビにサビを合わせてます。
通常速度でも1/2速度でも合ってしまう。多分倍速でも合う。それが柴又。

サビにサビ以外も:バカ通信

↑「バカ通信」の尻穴マッシュ
のすけマッシュ(直球)。《尻穴を伴奏》としてます。転調後のサビではバカ通信のAメロ・Bメロも被せたり、サビを4小節ズラして始めたりしてます。

サビズラし:上を向いて歩こう、バカ通信

↑「上を向いて歩こう」の柴又マッシュ
伴奏とボーカルのスイッチあります。
全く気付かないうちに○○になるシリーズからのマッシュ。
坂本九号兄貴の「こぼれない”よおおに”」と柴又のメロディ一致を起点としているため、2曲の間に4小節のズレが発生します。
後半の《柴又をボーカル》とした時にはズレたままでサビ終わりまで行きますが、違和感はゼロ、むしろ哀愁感アップしてる気さえしました。

・猫パートのメロが主メロ級の存在感で好き。
ごまえ、少女レイ、ちっちゃな、バカ通信で猫メロを音MAD的に再現して組み込んでます。(ボーカル音源やセリフを素材にして音程合わせ)

・落ちサビ(土手パート)

始まりゆっくりからの立ち上がり好き。REAPER的には速度変化気にしなくてもいい(bpmが元に戻った時にグリッド線も合った状態に戻る)親切設計好き。

土手×Cメロ:メズマライザー

↑「メズマライザー」の柴又マッシュ
《柴又伴奏》そのままで進んでいく王道マッシュ。
土手パート×メズマCメロ~サビ(ミクがトんじゃう前まで)も雰囲気がバシッとハマりました。さすが柴又。

土手百面相:ちっちゃな(オクターブ上げ)、ぅゅゅ(速度変化)、おくすり(リズム変化)、人マニア(逆再生)、とげとげ(構成渡り)
《柴又をボーカル》とした時、土手パートの単音感は様々な加工に適しております。

↑「とげとげサディスティック」の柴又マッシュ
AメロとBメロとサビに顔を出す土手さん。


・ラスサビの高速アルペジオ好き。

・余韻パート

ベースラインがガチで好きすぎ。
ここは《柴又を伴奏》としたマッシュ時における「万能マッシュポイント」と思ってます。
よく考えると当たり前かもなんですが、主旋律がないリズム隊メインのパートなので合わせやすいのかも。
それにしたってベースラインが良すぎるし音楽理論分かりませんが、合わせやすいコード進行なんでしょうか。(こういう時に音楽理論分かってたらなぁと少し思います。)

柴又ベース:やよい、少女レイ、ぅゅゅ

↑「やよい曲15曲」の柴又マッシュ
15曲全部合ってしまって怖くなりました。
各楽曲数小節だけという短さはありますが、全部合うってすごくないですか!?やよい曲と柴又の親和性。
ベースパート(アウトロベース+アウトロコーヒー)をループさせて使ってます。


以上!

これまで作った柴又マッシュ全部紹介できました!!!!(メドレーのボーナストラック以外。いつか単品化したい。)

<最後に>

構成合わせと構成崩しをなんとなく好きなようにブレンドしつつ、好きなようにマッシュアップ作ればいいと思います!

各楽曲の作者様、そして2号兄貴に最大限の感謝を。
(勝手にマッシュしてごめんなさい)