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ライターだけれど芸術を語るのは苦手で、カナレット展を黙って堪能して来た

先生あのね。カナレット展に行って来ました。

イタリア大使館の方からチケットをいただき、新宿にあるSOMPO美術館へ。初めて訪れましたが、やはり企業ミュージアムは、全エリアじっくり鑑賞しても疲れないサイズ感と、人が多すぎない感じが好きです。

日本初のカナレット展(12月28日で終了)でした。

カナレットは18世紀のヴェネツィア出身の景観画家。都市景観画(ヴェドゥータ)を得意とし、特にヴェネツィアの風景を残しています。


私はライターとして、映画や美術、音楽や舞台について「評価する」記事を書くことはしていません。

とはいえ、アーティストや音楽家へのインタビューをすることはありますし(紅白歌合戦で歌手を取材したことも)、2024年もガラス美術館の館長さんや演奏家を取材しました。

どれも、「背景にある考えや想い、人柄や経歴」を伝えることを目的とした記事です。
アートを創り出す人の想いや言葉を伝えることは好きですし、ステージを支える人たちのこだわりを伝える記事を書いたり、会場の空気感を文章で表現するレポート記事も好き。

でも、完成した作品や芸術そのものを「自分の目で評価する」ということ、そのお仕事は「しない」と決めています。
いえ、できないのです…

昔から、そう。

小さい頃から、音楽好きの両親が、コンサートの感想を言い合っているのを黙って聞いていましたが、「美紀は?どうだった?」と聞かれても、「うん」「よかった」ぐらいしか、言えないのです。

今でも、個人的な好き嫌いは言えますが(むしろむっちゃ言える)、
「評価する」なんて恐れ多い。

感動を伝えようとしても知識不足が原因で語彙力が乏しくなるし、たとえ文章テクニックでそれっぽく書けたとしても、その薄っぺらさが自分でわかってしまう。

とにかく、とても恥ずかしくなるのです。

なので、この日も、美大出身という友達をお誘いして、黙って鑑賞しました。

カナレットさんが生きていれば、彼の作品に込めた想いや、注力した点など、聞きたいことはたくさんあるし、それを文章で伝えられることはできるのですが、残念です。笑

絵の鑑賞では、よく「作品との対話」という表現が使われますが、作品と私の対話は、あくまでも私の妄想に過ぎないですから、誰の参考にもなりそうもないし(そして恥ずかしい)。

そんなわけで。

心穏やかで、豊かな時間を過ごしましたが、皆さんに語ったりご報告する”うんちく”はなくて、すみません。

カナレットの作品に浸り、気分はカナル・グランデを優雅に巡るヴェネツィアン・マダム。インタビュア&ライターなまず美紀でした。

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なまず美紀/インタビュア&ライター
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