G.W.に現実と非現実の間で
とても日常的なようで、非日常でもある穏やかなゴールデンウィークだった。
基本、おうち。私はフリーランスライターですが、GW中は外部での取材やアポイントがない代わりに、zoomでのヒアリングが毎日あり、無料相談に応じたり、プロフィール作成のためのヒアリングをしたり。
もちろんマッサージには行って(中毒です)、あまりの気持ちよさに夢と現実を行き来したり。
「家族とエステシャン以外、誰とも会わない」という1週間は、私にとっては非日常だったけれど、とても心地が良くて、私はやっぱり根本は引きこもり体質なんだなと思う。
今日も朝からzoomヒアリング。
そして、ランチを食べて、娘(11)と恵比寿でのんびりしている。
カフェと本屋を渡り歩きながら。
今朝zoomでヒアリングした方は、第六感を活かしたお仕事を拡大したいとのこと。「なんか怪しい話なんですけど」と私の反応を確かめながら、彼女が体験した不思議なお話が出てくる。
私は、「全然、大丈夫ですよ」といつも通りに聴く。そしていつも通り、「伝わる言葉」を探る。
私はプロフィール作成のヒアリングだけで350人の話を聞いてきた。その中で、霊のメッセージが受け取れる、ペットの言葉がわかる、写真だけで…などなど。あらゆる特殊能力のお話も聞かせてもらった。
私は「そういう世界がある」と言う人のお話を聴くときは、「あるよね」と思って聴くし、何を聴いても驚いたりもしない。
私にはたぶん、そうした能力はないと思う。
ヒアリングをしていると文章が流れてくるし、「なぜ私が言いたいことがわかったのですか」と言われることはあるけれど、それはいたって「現実的なもの」だと思っている。
だけど、こうして、非現実的なお話を聴いた後、カフェでそれらを文章にしていると、「現実って何だろう?」と思う。
今、私の目の前で本を読んだりニコニコ笑いながら話しかけてきたりする娘とか、スタバの横の席で日本語を勉強している韓国人青年とか。
「これは現実だと思うけれど、これだけが現実なのかもわからないな」なんて思う。
そう思いながら、私は「言葉」をつなげて、「今朝聴いたばかりの非現実的な世界」と「現実」の橋渡しをしようとしている。
そういう意味では、やっぱり私たちは、みんな違う世界に住んでいて、誰かの現実は、誰かの非現実なんだなと思う。
だから、同じ言語のはずなのに、言葉が通じないことがあるんだと思う。そんなことを感じながら、いつのまにかプロフィールは完成した。
G.W..が非日常だったのかもわからないけれど、たぶん明日からまた日常へ。
インタビュア&ライターなまず美紀でした。