J1第32節 vs湘南 2-3 lose(Away/ 2024.9.28@レモンガススタジアム平塚)
スタメン
水曜日に天皇杯があり中2日の連戦となる鹿島ですが、スタメンはその天皇杯の神戸戦で負傷交代した知念→隼斗と1人のみの変更に留めます。そしてベンチには負傷から復帰したチャッキー、知念の負傷離脱の影響でライコが久しぶりにメンバー入りしました。
一方天皇杯が無く中5日の湘南はスタメンを2人変更。高橋、阿部→大岩、福田と入れ替えてきました。また、ベンチにはこの夏に獲得したルイス・フェリッピが8/31の鳥栖戦以来のベンチ入りとなりました。
(※細かいフォーメーションなどはJ公式又はスポナビ参照下さい↓)
試合概要
序盤から湘南の足を蹴る・踏むといった危険なファールに苦しんた鹿島(個人的に、こういったプレーは解説でも「厳しいプレー」とか「球際が激しい」とか言って曖昧にしてほしくないです)でしたが、22分にCKから濃野が押し込み先制に成功すると、27分にもDFラインに5人並べる湘南のゴール前の狭いスペースの中、優磨からまたしてもゴール前にスルスルと上がっていった濃野に繋ぎゴール。厳しい日程の中、前半の早い時間に2点リードする願ってもない展開に持ち込みます。その後は自陣にブロックを敷き湘南の攻撃を跳ね返しながら時間を進めこのままHTを迎えたい鹿島でしたが前半ATの48分、DFラインからのクリアボールを優磨が収めキープしようとした所をファール気味に奪われると、鹿島の選手がファールだと思い若干足が止まった隙を付かれ前線の鈴木章斗に縦パスを差し込まれそのままゴール。前半ラストプレーで1点返されてしまいます。(個人的には優磨へのタックルはファールだと思っていますが。)
鹿島は後半立ち上がりに立て続けにチャンスを作りますがこれを活かせず。逆に65分には鹿島の左サイドに選手が寄せられたところから大きくサイドチェンジされ逆サイドの畑に、67分には同じく鹿島左サイドを今度はワンツーでハーフスペースを崩され福田に、連続でゴールを許してしまい逆転されてしまいます。鹿島はその後にチャッキー、藤井、ターレス、樋口と攻撃的なカードを切り湘南を押し込みますが、それ以外の選手の疲労の色は濃くゴールを奪うまでには至らず。試合はこのまま2-3で敗戦という結果となってしまいました。
感想
1.狙いの見えた湘南と、見えなかった鹿島
湘南は、特に2-0となり鹿島が自陣でブロックを作るようになりボールを保持できるようになってから、チーム全体として準備してきた戦いをしているのが見えました。即ち、3バックでボールを動かしてサイドに鹿島の選手を集めた後に両サイドのCBから対角のWBへサイドチェンジして鹿島のスライドが間に合わないうちに攻めきる。特に鹿島の右サイド側にサイドチェンジする形は大きな狙いだったのではないでしょうか。実際、鹿島が喫した2失点目はその形だったと思います。
一方の鹿島はイマイチ狙いが見えないまま試合を進めてしまったと思います。早い時間帯に2点取ることができましたが、1点目はセットプレー、2点目も優磨と濃野の2人の質と意図が合ったから奪えた得点で、チームとしての狙いがあったようには見えませんでした。
これが「相手によって戦い方を変えない」「自分達のやる事を徹底する」という事なのかも知れませんが、個人的には3122という特殊な配置の湘南に対しては普段とは違う狙い所があるぞ!というところも見せて欲しかったと思います。
2.右サイドは弱点であり未来でもある
この試合、ゴール裏指定での観戦で、前半は丁度目の前が鹿島の右サイドだったのですが、守備時はなかなか困っているように見えました。相手FW、シャドー、WB、CBと人数を掛けられ、誰がどこに出ていくのか?がはっきりせず、後手を踏んでいるように見えました。
普段はそんなに近くで見られないので気付きませんでしたが、特にモロの守備は、相手からもボールからも目を切って守備に戻ってきたりなど、かなり怪しく見えました笑。そして、SB歴の浅い濃野も的確な指示を出せず、上手く修正できていないように見えました。
現状、右サイドの守備はかなり怪しいかも知れません。しかし、だからといって私は右サイドにダメ出しをしたいわけではありません。師岡も濃野も、守備の怪しさを補って余りある魅力を攻撃で発揮してくれていると思うからです。
2人ともまだ若い。守備はこれから上手くなってくれれば良い。それまでは守備面はボランチとCB(この試合なら健斗と植田)がフォローしでやって欲しい。守備が安定してきたら間違いなく鹿島のストロングポイントになるはず。そう思うからこそ、ポポ将も若いコンビを使い続けているのだと思います。
まとめ
タイトルを狙う上ではかなり痛い敗戦となってしまいました。他会場の結果、広島-町田は広島勝ち、神戸-浦和が神戸勝ちとなったため、鹿島は消化試合が1試合少ないながら、残り6試合(鹿島は7試合)で首位広島と勝点差12、2位神戸と勝点差11、3位町田と勝点差9の4位という順位となってしまいました。現実的な目標は直接対決を残す3位町田を逆転し、ACLE出場の可能性のある3位に入ることかも知れません。しかし、何が起こるか分からないのもサッカーの魅力のひとつ。可能性が残されている限りタイトルを目指して残りの試合全勝を目指して戦って欲しいですし、私もそれを後押ししたいと思います。