「タオルケットをもう一度2」感想。
「タオルケットをもう一度」シリーズを一気に全作品プレイしたので公開順に全作品の感想をいいます。現在非公開の作品含めて全部です。
前回→
タオルケットをもう一度2(唐揚げタンポポ)
あ、一番有名なやつだ!!!!(何年前の感想?)
僕もタオルケットシリーズは2で知りました。展開が本当に衝撃的なので、色んな動画やメディアで紹介されていたことを覚えています。なんなら常に2の話ばっかりされるので、たまには他の作品の話もしよーぜという気持ちになった記憶があります。この作品が特に話題になったがために、タオルケットをもう一度が単に鬱でグロいだけのゲームのようなイメージがついた功罪もあります。もちろん実際にはタオル2はそれだけのゲームではありません。
とにかく序盤からぶっ飛んだ展開で、脳が揺さぶられ続けます。主人公がクローンで牛と子作りさせられて、ヒロインは性風俗で処女喪失するなんて、フリゲ初心者当時の僕は受け入れられませんでした…いや、凄いものを見つけてしまったと興奮していたかも?覚えてませんが…。
単に展開が衝撃的なだけではなく、特に「演出力」を感じる作品でもありました。光恵さんの死に方とか、下から部屋に入るとぴったり頭ギリギリ見切れている→一度上から部屋を訪れて安心させる→再度絶望させるの魅せ方が本当に凄いです。
メニューシステムが面白くて、「心の中」、「ひんと」、「🌷🌷🌷🌷」と、後続の作品と比べてもユニークなシステムとなってます。花畑に花を植えると、ステータスアップをすると同時に、花畑が華やかになります。プレイヤーの美的感覚とステータス感でそれぞれの花畑の景色が代わり、ステータスアップ上限としても分かりやすいというゲームデザインが素敵です。
「ひんと」ではエリザベスが次に行く場所へのヒントをくれます。最近の親切なRPGでは割と多いシステムですが、フリーゲームでこれなのは割とレアだった印象です。特にタオル2はシリーズ全体でもあっちこっち行くので、必要になるタイミングが思ったより多い!助かります。ちなみに、これ以降の作品ではエリザベスシステムが無くなり、代わりにRPGとしての「次行く場所」への誘導が巧みになっていきます。
「心の中」というRPGを盛り上げるためのシステムに「ぱりぱりうめの空間へ続く扉がある」という演出も度肝を抜かれました。メタ視点からのひっくり返しが鮮やかすぎる… 「心の中」は続編でもお馴染みのお約束システムなので、先に他作品をやったプレイヤーからすると、ここで扉が現れることはとんでもないお約束崩しだと感じるんじゃないでしょうか。
そもそもぱりぱりうめの空間に行くという発想が凄すぎます。あの異様な笑い声のようなSEと化け物のような何かを初見で見た時の圧倒的衝撃は十数年経った今でも覚えています。そして、ぱりぱりうめの心象の描き方として最高の手法だと思います。生きているときよりもぱりぱりうめのことがわかる…こんな…こんなのが救いなのかよ…
このタオル2のぱりぱりうめという存在は、この作品以降でもかなり拾われるので、なんというか今見ると「原典」という感じがします。タオル2単体だとそこまで長いゲームではないのですが、タオルシリーズをやっていくと思い入れがどんどん深まっていきますね。
追記:ケツあご博士が施設に侵入する際に変装した服を気に入り、可愛い服として女の子してるシーンが何気にめちゃかわでお気に入りです。あのドット立ち絵超可愛くないですか?
次回→
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?