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「タオルケットをもう一度1」感想。

「タオルケットをもう一度」シリーズを一気に全作品プレイしたので公開順に全作品の感想をいいます。現在非公開の作品含めて全部です。

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タオルケットをもう一度、たおるけっとをもういちど

人生の根幹
MV版

一番好きなタオルケットシリーズです。ひょっとすると、一番好きなRPGかもしれません。僕の人生の根幹にある作品です。生きるうえでの考え方に影響を受けまくっているので、「人生を変えたゲーム」の可能性すらあります。これ以降の作品も名作だらけなのですが、多大なる思い出補正込みで「一番」だと言わせてください。

まず、このゲームはスケールが凄すぎます。簡単に数百年とか数億年とか話が進みます。それだけならまだいいんですが、ちゅんが無限の時を繰り返します。このちゅんという存在についての物語が本当に凄まじすぎて、主にちゅんに関連して人生観が動かされてしまいました。

ちゅんが無限に時を経る仮定で、なんども循環して、最後は宇宙と自信の境目が分からなくなって溶け合う…といった話はおそらく仏教における無分別智のことでしょう。私と世界を分けるものなど、私が感じているだけなのだ、空即是色、色即是空みたいな…まあ仏教の話をしたいわけじゃないのでそれはいいとして。このちゅんの圧倒的スケールは僕が色々物事を考えたり悩んだりする際に一つの回答を用意してくれるような存在でした。いや別に宇宙のスケールがでかすぎて悩みがどうでもよくなるみたいなよくあるクリシェ(常套句のこと、野菜の神様じゃないよ)なんですけど。あるいは寝る前の妄想に宇宙のスケールみたいなことを妄想するようになったのもちゅんの影響が大きい気がします。眠れなくなるぞ!

そもそも、ちゅんの話は構成がすごい!!!!

まず、ちゅちゃーん族という哲学的で意味わからん種族の会話を存分に見せつけられます。この時点では「何か哲学の難しいやつ…?」としか思いませんでした。目が滑る滑る。そこからちゅんの話。大量のちゅんの死体。まだいまいちわかりません。突如見慣れた宇宙船が出てきて衝撃。宇宙と溶け合い、宇宙の外を割ってみたら、それがちゅんの卵だった衝撃。大量のちゅんの死体の意味が分かり衝撃。冷蔵庫のボタンを押すまでのスケールの長さに…衝撃。ここの衝撃の連打は本当に脳がくらくらします。

しかも、ちゅんの章が終わって、再度ちゅちゃーん族の村のメッセージ読むと、全部意味分かるようになってるんですよ。最高すぎないですか?

というかそもそも最初ギャグ描写に見せかけてちゅんに頭をぶつけるカットいれるところから天才ですわな。本当にちゅんの章はシリーズ全体で一番好きな章です。

はやく押してくれ

「初めて出会ったループ作品を親だと思ってしまう」というオタクの現象を聞いたことがありますが、僕にとってタオル1はまさにそれです。タオル1が僕の親で本当に良かった…。

タオルケット1のスケール感で最高なことは、そこに付随する人間の感情があることです。圧倒的時間感覚の中で一人取り残されるもーちゃす、永遠のように延々働かされ待ち続けるコンチェル、記憶を復元し続けるラザニア、死に続けるぱりぱりうめ…

特に(みんな好きでしょうが)コンチェルロボがついにもーちゃすと再会できるシーンはプレイするたびにボロ泣きしてしまいます。こんな…こんな永い想いがついに報われた事実、それでもコンチェルロボは本人ではないという悲しさ、裏に何億もの報われなかったコンチェルロボがいるという事実。ここあまりにも泣けるシーンすぎて最近ではここに到達する途中に思い出し泣きしていることがあります。

ぎゃっっっっ!!!!!!!!!!

また(みんな好きでしょうが)けるばぁすでゅーさがコンチェルロボが待ち続けているシーンもめちゃくちゃ泣けます。あーむたんが自身の使命だと考えて想いを伝えるのが本当にいい。けるばぁすでゅーさの純粋な恋心みたいなの、本当にかわいくてかっこいいよね…。

あーむたんという存在も最高です。自分がロボであることに自覚的で、もめん様が大好きなことはそう作られたからだと分かっていてもなお大好き。もめん様が死んで耐えられなくなってしまいました。記憶を失うべきですか?お前~~~~~~!!!!!!こっちに選択肢委ねてくるな~~~~~~!!!!!!!「考えさせられる」みたいなあるあるの作品感想ってありますけど、ここは本当に無理やり考えさせられました。忘れないでよ!もめん様のことを!!!!!!!

あーむたんがコンチェルロボの記憶を取得しようとして大ダメージ受けるところはえろい。たしかに記憶として最悪すぎる。この記憶を境にあーむたんももーちゃすのことちょっと好きになってるんですよね。最後までデレデレではないあーむたんが好きだ。人間様をやや舐めてるところも好きだ。

もめん様もいいキャラですよね。性格が気持ちがいい。変態のポンのお婿さんとのギャップで更にかっこよく見えます。MV版の加筆でぱりぱりうめに似ている伏線が強めに回収されましたね。もめん様の想い人だったんだ。あーむたんにエロいことするシーンがなくて本当によかった。MVで新たにもめんの服装が伏線として仕組まれていたのは、原作既プレイで油断していたプレイヤーを狙い撃ちした素晴らしい描写だと思います。狙い撃たれました。

ラザニアも好きです。なんて永い失恋。十数億年もの期間を想い続けているのに身を引くことのなんと辛いことか…。コンチェルより報われてない気がします。心の内では恋敵のコンチェルを(殺しちゃうくらい)恨む気持ちもあるのに、それでも、もーちゃすの気持ちを考え、友達のコンチェルのために身を引くラザニアが本当に健気で可哀想可愛いです。

ぱりぱりうめはかわいそう。一人だけホラー。一人だけタオル2やらされてる女。

ラスボス戦はMV版で超絶熱くリメイクされてて、既プレイの身としてかなり感動しました。「心」というテーマをそのまま本気でぶつけてきます。あーむたんってどう見ても心あるよなというプレイヤーともめんの共通認識がこんな熱く回収されてくれて最高。王道も王道な覚醒展開で、これを求めていた!!!!となりました。

ラストシーンは元々あまり盛り上げるようなオチではなく、すっと終わります。正直オチだけちょっと弱いよなと思ってました。ただ、MV版ではちびロボを蹴散らせるようになっててカタルシスが段違いになってます。道中に散々脳みそちゅるちゅるゲームオーバーさせられた復讐ができる!!!!ざまあみろ!!!!の気持ちよさ半端じゃないです。

高すぎて買えなかったいたずらアイテムを買えるようになってたり、「また来世♪」だったふふふさんが「ようこそ来世へ♪」で出迎えてくれたり、ループの伏線回収がマジで最高です。特に「ようこそ来世へ♪」を最初聞いた時、やりやがったな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!と思いました。マジでいい。

既にノベライズされている作品なのですが、よく脳内でメディア展開を想像します。特にアニメ映画化を脳内で妄想してます。絶対3回分泣くと思います。ちょっとグロいから無理か…?

本当に神作品です。

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