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toCサービス立ち上げとは?決算から読み解く「ハウテレビジョン社」の戦略。HRのIR

元リクのなまリクです。主にHR領域や組織マネジメントについて書いています。今回は「外資就活ドットコム」でおなじみのハウテレビジョン社のIR分析です。

※この回は「ハウテレビジョン社 2022年1月期 第1四半期 決算(2021年2月〜4月)」を起点に解説しています。


1Q(2021年2月〜4月)業績は?


ハウテレビジョン社。新卒領域の「外資就活ドットコム」で創業し、現在は中途ダイレクトリクルーティング領域の「Liiga(リーガ)」も展開しています。時価総額はおよそ24億。PSR(株価売上高倍率)はおよそ2.5倍です。

2021年1月期通期決算は増収減益(下図)。減益は新型コロナウィルス影響ではなく、中経における投資フェーズのため計画的投資による赤字と説明しています。一方で、2022年1月期通期予想は黒字に転じる見通しとのこと。

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ハウテレビジョン社2022年1月期第1四半期決算より。
2022年3月期は予測なまリク作成

今回は1Q決算(2021年2月〜4月)。QonQでは前年比110%と堅調な推移です。

ユニークなマッチポンプビジネス

ハウテレビジョンのビジネスモデルのおさらいです。新卒領域の「外資就活ドットコム」で東大を中心とした優秀な学生を確保、その学生DBを新卒採用企業に販売します。その後、社会人になった学生がそのまま「Liiga」に登録をし第二新卒DBが構築され中途採用企業や中途採用を支援している人材紹介会社に販売します。

いわゆるマッチポンプです。新卒領域を営む事業社は、一般的に納得の行く就活をしてもらい社会人として定着してもらいたいとい考えます。一方で、中途領域は「転職」しないと成立しないビジネスです。このジレンマがあるため、新卒領域から中途領域への送客は控えるというのがHR領域の通念ですが、ここまで堂々とマッチポンプを決算書の記載しているのは逆にすごいなと思います(笑)

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ハウテレビジョン社2022年1月期第1四半期決算より

「Liiga」は後発ということもありQ売上で0.3億強、通期計画でも3億弱。単純計算ですが、1決定あたり100万と仮定した場合、Qで30決定、月で10決定程度のDBサイズと言えます。実際には高学歴&戦コン中心なので単価は高いと思いますが、その場合は想定決定人数はもっと少なくなります。現時点では「外資就活ドットコム」依存。「Liiga」は良質ではあるが数が少なくまだまだ道半ばといえるでしょう。

メインプロダクトの「外資就活ドットコム」は新卒領域のため季節性があります。また、昨今は就活の早期化など年次ごとに就活動向の影響とうけるので見通しが立てにくいです。少なくとも2Q(5月〜7月)が売上のピークなので2Qに期待しましょう。

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ハウテレビジョン社2022年1月期第1四半期決算より

中期経営計画のおさらい

中経的には13億のトップランと目指しつつ黒転という拡大フェーズの一年目となります。具体的には「キャリアプラットフォーム事 業の安定的な高成長維持」「新たな CtoC サービス立ち上げによる新収益モデルの創出」がアジェンダとして設定されています。

後者については、このたび知見共有プラットフォーム 「リーガマルシェ」がロンチしました。この知見共有市場(要は副業?)は2030年に最大 2.7 兆円規模 になるそうです。しかしながら「Liiga(リーガ)」の優位性とするのか、「リーガマルシェ」自体をマネタイズしていくのか、まだまだ不透明です。2Q以降の進捗に期待しましょう。
https://liiga.me/marche/


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