映画について - 「サラの鍵」
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われわれは映画から様々なことを学ぶことができる.
恋愛について,好ましい人間関係について,未知の場所について,仕事での成功方法について・・・そして自らが体験できなかった歴史上の出来事についても.
フランス映画「サラの鍵」はまたひとつ新たな扉を開いてくれた.極東の島国の人間のほとんどが知らないであろう,先の戦争で起きたある悲劇について.
1942年7月のフランス警察によるユダヤ人の一斉検挙.俗に言う「ヴェルディヴ事件」は,フランス政府と警察によって行われたユダヤ人の強制隔離と,ナチスドイツに協力した収容所送りのことを指す.
ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件(ヴェルディヴ事件)
フランス政府は戦後も長い期間にわたって関与を否定し続けていたが,1995年に当時のシラク大統領が初めて責任を認めた.これははっきり言ってフランスの黒歴史である.
重ねていうが,この出来事を認識している日本人は,はたしているだろうか.実際私もこの映画を見るまではまったく知らなかった.あの民主国家のフランスでこんな人権を冒涜するような事件が起きていたなんて,想像するだけでおぞましい.
ところで件の映画であるが,これはまことに感動作だ.繰り返し鑑賞して,深く記憶に刻みたいと思えるような作品である.
特に救いのラストシーンは涙を誘う.
『サラの鍵』ジル・パケ=ブレネール監督が語るホロコーストとその思い
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