旅に出たい - 冬の北海道を旅してきた(2)ともに旅したカメラについて
上の画像はOM SYSTEMのサイトより
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旅といえば絶対にカメラを持っていって,見たものを写真に残したい.自分にとって旅と写真は,切っても切れない同一線上に位置するものである.
ただこれまで旅に連れて行ったカメラは,主にシグマのdp0 Quattroだ.
だが長年酷使してきたため,最近になって動作が不安定になってきた.バッテリーも弱っている.いかんせん真冬の北海道である.気温は常時氷点下で,かつ雪も降ってカメラが濡れる.だから大切な時に動かなくなっては一大事.
そういうわけで昨年末に新しいカメラを購入した.今はもう製造中止になっているオリンパスのOM-D E-M1Xである.
このカメラ,センサーサイズはm4/3で先のシグマよりはひと回り小さい.だが対防寒性能に優れ,そして防塵防滴.それも雨中で使用してもびくともしないというタフなカメラである.
何よりダイキャストは頑丈なマグネシウム合金製で,もし喧嘩になったとしてもこれで一発食らわせたら,おそらく敵は頭蓋骨陥没になるだろう.護身用としても最適(笑).
ということで,今回はこのE-M1Xとともに北海道を旅することになった.
ちなみに用意したレンズはオリンパスではなく,パナソニックのLUMIX 20mm F1.7(標準レンズ)と14mm F2.5(広角レンズ),そして45mm-200mmズームの3本.ただボディーと違いこれらのレンズはややチープな造りで,防塵防滴ではない.だから普段はレンズを装着した状態でポーチに格納し,撮影現場で出して使う,そういうふうなスタイルで対応した.
ところでこのE-M1Xはバッテリーがグリップに2本収納でき,1本目のパワーがゼロになれば自動的に2本めに切り替わるという仕組み.
そのバッテリーの消耗が網走の低温下では予想外に激しかったのだ.こまめに電源のオンオフを繰り返して対処したけれど,1時間ほどで1本めがダウンしてしまう羽目に.札幌に比べ,網走の寒さはかなり厳しいということだろう.
この時にふと思ったのだが,空になったバッテリーを温めたら復活するのではないかと.それでジーンズのポケットにしばらく入れておいたら,なんと60%まで回復しているではないか!
これには驚いた.バッテリーって温めたら生き返るんだ.いかに極低温がバッテリーに対し過酷な条件であるかを,身を持って体験することができたわけである.
さて旅を通じ,このOM-D E-M1Xはまったく問題なく確実に被写体を捉えてくれた.ただ14mmのレンズだけは出番がなかったのだが,やはり雪が降る中でのレンズ交換は気が進まない.本来ならば標準ズームレンズを用意するべきなのだが,そこは懐具合の寂しさが関係するのでどうしようもないわけで(笑).
そうそう,このカメラで撮影した写真はおよそ2800カット.他にiPhoneでも270カットほど.今日現在,約半数は現像処理を済ませたが,まだセレクトしていない画像もいっぱいあって,忙しい毎日が続いている.
そして気がつけば桜が咲こうとしているではないか.そうなればこっちを放っておいて桜を求めて右往左往しなくてはならない.慌ただしい日々がしばらく続きそうな雰囲気である.