旅に出たい - 花田欣也著「鉄道廃線トンネルの世界」と狩勝峠旧線跡の記憶
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早朝のラジオ番組で,トンネルツアープランナーである花田欣也さんの話を聞いた.
本を出版されているということだったので,氏のWEBサイトからたどって探し,Amazonで入手することができた.それが先ほど届いたばかりである.
かつては列車が通り抜けていたが,廃線後は一般の道路になったり観光用として使われたり.これはそんなトンネルを訪ね回ってまとめた本だ.北海道を除く広い地域を紹介している.
私もトンネルには非常に興味がある.特にその面構え(坑門と言うらしい)が面白く,古いものであればレンガで組まれているものが多い.そんな趣のあるトンネルが大好きだ.
大阪近辺では旧福知山線が載っている.ここへはまだ行ったことはないが知っているポイントだ.その他は残念ながらもっと遠方だが,旧北陸本線のトンネル群なら日帰りでも可能だろうか.
ところで「隧道」という言葉があるが,この本にまとめられたのは,正に隧道と呼ぶのがふさわしい,歴史と貫禄を併せ持ったものばかりである.
それで思い出したが,札幌在住時代に根室本線の新得駅から一人レンタサイクルを駆って,今は閉鎖となった旧狩勝峠の狩勝トンネル(全長954メートル)を訪れたことがある.25‰の上り勾配に喘ぎヒグマとの遭遇を恐れた冒険も,数時間後に無事帰還することができた.
狩勝トンネルへはその後も何度か車で来ている.けれど当時は周辺が整備されていなかったので写真的には面白くなく(トンネルの入口には蒸気機関車の煙対策用の垂れ幕が吊るされていた),その手前の新内トンネル(全長124メートル)ばかりを写真に収めている.
当時,新内トンネルから狩勝トンネルまでは,熊笹が生い茂る道なき道であった.とても自転車で走れるような状態ではなく,寂しい山中を歩き,かろうじてトンネルまでたどり着いた,そんな思い出がある.
WEBサイトを見ると,現在では両トンネルともにきれいに整備され,見学することができるようだ.けれど昔のようなワイルドさがなくなってしまったのは,非常に残念ではある.