どうでも良くない話 - 間違いだらけのラジオ番組
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ここ数年間ずっと気になっていることがある.
在阪M局の某ラジオ番組.誤ったことを平気で話しているパーソナリティーがいる.
専門家やその道に詳しい人でないと誤魔化されることが多いのだが,今日も「あれっ?」と思うようなことを言っていた.
『今明け方の空に惑星が一直線に並んで見える.金星や火星は明るく見えてわかるけど,木星や土星は暗くてほとんどわからない・・・』
天文ファンの私は寒くなった(笑).そんないい加減なことを言ってもらっては困る.6月20日現在の金星の光度-3.9等,火星+0.6等,木星-2.3等,土星+0.6等だ(天文年鑑2022年版による).
木星や土星は火星より遠いところの惑星というだけで,暗くて見えないという素人判断はいただけない.というかこのパーソナリティーはいつも知ったかぶりをするので迷惑この上ない.どうも性格の問題のように思う.
今回は天体の話題だったが,過去には『ディーゼル潜水艦は船内に溜めた空気でエンジンを回して水中を進む』(潜航中にディーゼルエンジンを動かすことはない)とか『台湾が日本に向けて新たに輸出しはじめた農産物はバナナ』(正しくはパイナップル),『大化の改新は蘇我入鹿の暗殺(クーデター)』(蘇我入鹿が暗殺されたのは大化が始まる1週間前であり,大化の改新は一連の国政改革を指す),『一長一短に解決できない』(正しくは一朝一夕)など.これらは番組を聞いた私が間違いだと思って,局へメールで指摘した事柄だ.メールせず放っておいた事例もあるので,実に闇は深いのだ.
ところでこのように,ラジオやテレビで出演者が話していたから間違いはないと思うのは,大きな間違いである.耳に入ることすべてをチェックしてゆくのは実際的ではないにしても,なんか引っかかったこととか矛盾を感じたりおかしいと思った事柄については,自分で調べ直してみたほうが良い.こんなふうにしてマスコミは偽情報を流したりするのだから.