汝、星のごとく読了(ネタバレ、ネガティブ感想注意)
友達に、大絶賛&激推しされて、楽しみにして読んだ。図書館で予約して一ヶ月ほど待ち、順番がようやくまわってきた。
まあ面白かったけどあまり好きではなかった。
いや嘘。嫌い。
【嫌いポイント①いけすかない人物が多すぎた】
不倫して主人公の家庭を壊しておきながら、上から目線で講釈を垂れる瞳子とかいう人物が不快、たまに繰り出す名言もそれゆえに一層のこと、不快。まあこれは私が「不倫女が嫌い」なのもあるけど、作品によっては魅力的に描かれている不倫女もいる。映画『おろかもの』とか。瞳子、おめーはだめだ。
あと、ダブル主人公のうちの櫂がメチャクチャ気に入らない。
いや、「長いこと不遇だった子がいろいろと手に入るようになったらつい調子に乗った」のはよくわかるし「そら、そうなるやろなあ」てわかる気がするし
櫂の気持ちに肩入れすると、暁海が鬱陶しく感じてしまうのもわからんでもない。しかし、そうなるには
「あまりに暁海側に非が見当たらなすぎる」 。
さあ困った、そうなると櫂が完全にクソ野郎だ。
本当はもっと櫂の気持ちに寄り添いたかった。
「どうなるどうする!おっそこでそうなっちゃうかぁ!?もー、悪い子!でもね、しかたないよねぇ、暁海には気の毒だけど」て、楽しみたかった。
好評価をつけたひとはここも楽しめたんだろう。
【嫌いポイント②視点切り替えが頻繁】
これは作り上仕方ないのと、ダブル主人公の気持ちに寄り添えるかで変わってくるとおもうんだけど、
なんてったってダブル主人公のうちのひとりの櫂がむかつくもので、最後のほう、櫂の視点になると「こいつの話、まだきかないかんのかい」とげんなりした。そうなると頻繁に起こる視点切り替えもストレスの一助になる。シンプルに疲れる。
【嫌いポイント③前作と、展開とキャラが似てる】
べつに他の嫌いポイントがなければ気にならないんだけど、
「何を考えてるかわからない共感できないフェアリーテイル的なキャラ」がいて
「世間には理解されない愛のカタチですが私たちは幸せです」て展開が前作といっしょで。
えっ、じゃあ他の作品もこうなのかな、となると読まなくていいかなとなっちゃう。
以上です。
今年読んだもので「ページをめくる手が止まらない」「感情が揺さぶられる」なら、
町田その子著『52ヘルツのクジラたち』
桐野夏生著『砂に埋もれる犬』のほうが断然推せた。
すみませんあくまで個人の感想です。