4日目
ケアンズ — タウンズビル 346km
心地がいい
ぼくは、このために来たんだ
チェックアウト20分前起床、タクシーを待たせてしまう。友人曰く、「準備ができてから呼べ」とまくし立てていたそうなのだが、運転中はのどかな雰囲気だった。こちらの人間は、気持ちの切り替えが得意らしい。ぜひ見習いたい。レンタカーを借りて、街へ行く。レンタカーは値段の割に綺麗なもので、大きい世代のカローラらしく、運転しやすい。乗り込んだ時、車内温度が40℃。どんとこい、って感じだ。すぐにエアコンをつけた
ぼくは運転をしに来た。東海岸をケアンズからシドニーまで走破するのが目的で、ぼくは運転手として駆り出されてここまで来た。オーストラリアの道路は、ふつうだ。左側通行、右ハンドル、制限速度も大差ないし、ハイウェイはそのほとんどが無料。駐車やスピード違反の取り締まりが厳しいといった具合で、むしろ健全だ。違うところといえば、路上に駐車スペースがあることがほとんどで、数時間無料なことが多い。あと、「ランナバウト」という、日本でいうロータリーが交差点で多くみられるが、信号での無駄な待ち時間が解消されるし、右側優先に気をつけさえすれば、かなり快適だ。車線幅は狭いが、二車線以上あることが多く、信号の前に左折専用レーンがあることも多い。左折で信号を待たなくていいのだ。ゆったりとした時間を過ごすと聞く彼らが、この辺りを最適化するのには、どういう文化や感性があるのだろうか。確かに、ハイウェイで制限を越してグングンと抜いていく車が多かった。うわさと違って、案外せっかちなのかも
ケアンズから少し出てしまえば、サトウキビの畑が続く。ぼくの地元と大差ない。けれど、どこか違う。なんだろう。空はすごく広い。色も少し違う気がする。雲はすごく高い。形も少し違う気がする。平地が多くて空気が停滞するから、とぼくは推理するが、友人に肯定されなかった。疲れているのか、自分なりの答えを出し損ねたようだ。なんだろう。この違い、案外なんでもないことかもしれないけれど、見つけたら嬉しいんだろうな。楽しみがまた増えた
ただただ自然が続く。たまに、小さな街か、集落のような、はたまたポツンとある学校のような、想像できそうでできないものを横目に、ただただ走り抜ける。線路をいくつも跨いだが、一度も走っているところを見ていない。音すら聞いていない。だだっ広い平地で、電車に止められてみたい、なんて思い始めている
運転は好きだ。行動範囲の桁がまるで違う。自由度の塊だ。友人は、走り抜けるだけになっちゃいそうだから、どこで遊ぶかを考えなきゃいけない、なんて言っていたが、ぼくは心の中で、それだけでもいいけどなあ、と少し思ったりした。変わらない景色、だけどどこか少しずつ違う。おもしろい。タウンズビルに着く前に、ラピュタが入っていそうな、むしろ入っていないとおかしいくらいの雲に出会った。写真は撮り損ねた。運転手だから
明日は6、7時間移動するらしい
腕がなるぜ
みるくなまもの
ぼくはかなりの牛乳好き。スーパーにズラリと並ぶミルクたちに胸踊り、いろんなミルクを飲んで帰ろうと決意したのでした。最初に選んだのは、そこにある中で一番安く、かつ、低脂肪でないもの。低脂肪牛乳はあまり好きではないので
思っていたより飲めました。日本円で150円くらいだった気がしますが、ふつうに美味しいです。こってりした印象。半分くらいで飽きる程度。この企画に大きな期待が持てる一本目でした