生成AIについて自分の考えをまとめてみる
生成AIに関する争いが過激になってきているように感じる。
建設的な議論で白熱しているのであればいいのだが、その内容のほとんどは対する思想を持つ相手へのバカ・アホ・カスなどの暴言・誹謗中傷、過激な発言を取り上げてこいつらこんなこと言ってますよー!といった内容ばかりだ。
最近は触れない方が良いとまで感じる。あれ?これって政治や宗教、野球と同レベルの話だっけ?
生成AI楽しんでます!というと規制派から燃やされ、
生成AIは泥棒!というと反反AI派から燃やされる。
これじゃあ自分のスタンスを公表せず黙っている方が平和といわれても納得する。
黙っている人が増えちゃうと困るのは規制派側だと思うのだが、その規制派も反反AI連中と同様に過激な発言でやいのやいのして原因を作っているんじゃないか?
生成AIの善悪は別にして、今の争いはお互いに足を引っ張って恥をかかせようとしているようにしか見えない。
ネットの声がどれだけ大きかろうが企業は動かせても国は動いてくれないと思うぞ
で、お前誰だよ。どっちの味方なんだよ
はじめましての方ははじめまして。鈍ザンキと申します。
普段はRTAという一種のゲームやりこみを趣味に活動しております。
3.5年ほど前から本格的に絵を描くようになりました。
最初のころはTwitterにあげるのも嫌なほどへたくそなものでしたが日を重ねるごとに成長していっていると自負しています。
まだまだ歪なところがありますが自分の好きな絵を描けるように日々精進しています。
もともとがデジタルで絵を勉強した人間なのでアナログが全くできません。
デジタルでもまだまだ3Dデッサン人形の力を借りながら描くことも多いです。
最近は色紙絵に強いあこがれを抱くようになり、自分でも描いてみたい!とアナログのお絵描きを日々勉強しています。
生成AIについてはmimicがリリースされたときに一度だけ自分の描いた絵を読み込ませて生成したことがあります。
イラスト系の生成AIを使ったのはこれが最初で最後です。
AIインポスターというゲームも1度だけ遊んだことがあるのでそれも含めるならそれが最後。
翻訳やChatGTPなどの文章系AIはバリバリ仕事でも使ってます。
作曲系AIは使ったことないです。
生成AIに対する私のスタンス
このnoteを書こうと思った本題です。
毎日のように新しい情報が錯綜するなかで、自分の中でも一度生成AIに対するスタンスを整理をしておきたいなと思いました。
学習について
私が手で描いた絵を生成AIの学習に使われることにおいて抵抗はありません。使ってもらって結構です。
これは俺の絵が下手だから学習されないだろうとかそういうわけではなく「別にいい」ということです。
ただし、LoRAなどの追加学習によって私の絵柄を模倣し、なりすましたり第三者への攻撃に使用するような行為は断固として拒否します。
あくまでAI学習に使う数十億枚のうちの1枚になっても別に構わないということです。
自分でも不思議なのですが盗まれるという感覚がほとんどないんですよね。もし今後絶対に学習に使われたくない!という気持ちになることがあればネット上にイラストをアップロードすることはなくなると思います。
使用について
今のところ生成AIを使用するつもりは一切ありません。なぜなら私のイラスト制作にAIが入り込むスキマなどないからです。
イラスト系AIを使用している人の例を見ていると
そもそも絵が描けないのでAIに欲しい絵を出力してもらう
出力した絵のおかしいところの修正、自分好みに加筆する
面倒な線画や色塗りなどをAIにしてもらって時短をはかる
の3パターンが多いと思います。
私は手で絵が描けるようになりたいのでAIに作ってもらいたいわけでもないし、ラフや線画、色塗りもめちゃくちゃ楽しいのでAIにやらせるなんてハンバーガーのピクルスだけ他の人に食べてもらうみたいなもんです。
私は学習に使ってもいいといいましたが、学習されたくない!という方がほとんどだと思います。そういった方のイラストが実際に使われているかどうかはデータセットがすべて開示されないとわかりませんし、使っていないとも言い切れません。
繰り返しますがLoRAなどの追加学習によって他人になりすますような利用は断固として反対します。
まぁ今後、許可されたものだけを使用したクリーンな生成AIがリリースされたとしても私は使うつもりありませんけどね。手で描くのが楽しいし。
AI使って第三者から叩かれるのも嫌だし。
使いたい人は使ったらええんちゃう?俺は使わんけど。くらいの温度感です。
目に入るAIイラストについて
最近は手書きかAIか判別が難しくなりましたね。
AI特有の違和感があると好きになれんなぁと思っていたのですが最近は「お、ええやん」とおもっていいねしたイラストが生成AIを使用していると後から知るパターンもあります。
私はいいなと思ったイラストは手描きだろうが生成AIだろうがいいなと思う人間なのでいいねを取り消したりはしません。
お前この絵AIだろ!!なんて言ったりもしません。
うちの子のFAをAIイラストでいただくこともありますが拒否感は全くないです。
イラスト生成AIは規制すべきなのか
無断学習をやめろ!という意見が多い規制派ですが、生成AIだけ学習を規制・制限することは難しいと私は思います。享受なのか否かというところが論争だとは思いますが、学習と生成を分けて考えるという文化庁の資料をベースに考えるとあくまで解析という扱いだというのが私の考えです。
ポルノ画像が学習されていたと話題になっていましたが開発側がすぐに対応したところを見るとダメだったという認識はあったようですね。
規制をかけるとすれば生成側にするべきです。
先日声優有志が発表したNOMORE無断生成AIのスタンスに私は賛同します。
無断でLoRAなどの追加学習によってあたかもその人であるかのように装いそれで商売や第三者へ攻撃をするような行為は禁止にすべきです。
現行法でも裁けるという意見もありますが、判例がないためどういった判決結果が出るかはわからない状態です。
裁判がはじまろうとしている案件もありますが結果が出るまではまだ数年はかかるでしょう。
それまで野放しか!となってしまいますけどそう簡単に法律は変えられません。AIの進化があまりにも早すぎる。できることは自衛と悪い使い方をする人を減らすことです。口でけんかしていても悪い人は減りませんよ?
サインはガンガン入れましょう。端っこの方じゃなくてイラストにガッツリかぶせるとよいですよ。
ウォーターマークも入れたい人は入れるべきです。その代わりウォーターマークが入っていないイラストをXfolioなどに投稿しURLなどと一緒に投稿してほしい。良い絵は加工されていない絵も見たい。
投稿された画像を学習に使用するといっているXと自称するTwitterから11/15に出ていくのも個人の自由です。
AIイラストにAIタグをつけるかつけないかも個人の自由です。明記していても燃やされる時は燃やされますので。
生成AIでダメなことは人がやってもダメという意見には同意します。人がやってもダメなことが生成AIによって、誰もがとてつもないスピードできるようになったのが問題だと思います。声真似にしろ絵の模倣にしろ人がやるならそれなりのスキルが必要ですから。
以下お気持ち垂れ流しぞーん
「イラストを描く人なら」というでかい主語
A「〇〇が△△だからこれはAIイラスト。絵を描いている人ならだれでもわかる」
ワイ「……。わからん…」
B「デジタルでイラストを描く人はアナログでも描ける!」
ワイ「……。いや、描ける自信全くないが……」
絵を描いている人ならこれくらいは余裕とか
絵を描いている人ならこんな間違いはしないとか
絵を描いている人なら絶対に騙されないとか
なんか主語でかくない…?
わからなかったら絵描き失格といわれているみたいであまりいい気分ではありませんでした。
そりゃプロレベルの人から見たら一目瞭然なのかもしれませんが絵描きなんて上から下までいろんな人がいるわけですよ。
インターネットの悪いところですけどね、主語がでかいの。
美麗なAIイラストはNGでネタ絵や、AIねこはOKという違和感
ちょっと前に生成AIで作られたねこの動画がバズってました。
これに対して
「生成AIはこういうのだけ作って」
「生成AIの正しい使い方」
「イラストの生成AIは嫌いだけどこっちは好き」
といった声が多くみられました。
今現在、生成AIの何が問題で嫌われていて何を規制しようとしているのかこの方たちはわかっているのでしょうか?
生成AIでつくられたねこの動画もネット上にアップロードされた誰かの飼い猫、野良猫、ペットショップの猫などの写真やホームビデオを無断で学習し作られています。
無断で学習するな!と訴えている人であればこの猫動画も学習した画像や動画の撮影者には許可取ったのか!と訴えるはずです。
同様にネタに振り切ったもの(一昔前だとゲーミングち○ぽ茶道部や手でラーメンを食べるキャラ)など「こういう面白いものはOK」という考えの人はお気持ちで批判しているだけといわれてもしょうがないのではないでしょうか。
「可能性がある」を白と黒で決めつけたがる人たち
「著作権侵害に当たる可能性がある」
「享受目的に該当する可能性がある」
法律に詳しくない私でも「可能性がある」とは黒かもしれないし白かもしれない。個々それぞれの案件で裁判してみないとわからないという言葉であることは分かります。
ですが、「著作権侵害に当たる可能性がある」が「著作権侵害にはあたらない」、「享受目的に該当する可能性がある」が「享受目的に該当する」になる人たちがいます。
ようは自分たちの都合のいい方に書き換えちゃってるだけですね。
これが広まるとそれを信じた人がまた広める…なんという悪循環…
「絵の過程」を大事にする人と「絵」が欲しい人は相容れない
手描きのイラストにあるものとしてよく言われるのが作者の意図や気持ち、愛など形状ではなく感じるモノ。
描く人それぞれでこだわりたいポイントやイラストを届けたい相手のことを思いながら絵を描いている人もいるでしょう。そういう感情が伝わってくる絵は確かに存在します。描いてる本人は伝わっているのか不安だったりしますが、伝わった時はうれしいものです。
生成AIを利用している人は「絵」が欲しい人たちか「研究」が好きな人たちだと思っています。AIっぽくないぱっと見ええやんって思えるイラストは本当によく見かけるようになりました。ぱっと見ええやんっというイラストで十分な人にとっては手描きのイラストの奥底に秘める意図はそこまで重要でもないのかもしれません。
どのようなプロンプトを書けばどのようなイラストが出来上がってくるのかという研究のような使い方をしている人もいます。これはイラストが欲しいのではなくて入力によって出力がどのように変化・改善されていくのかを楽しんでいるのかもしれません。
イラストを手描きする人は消えていくのか
ブランドや名前で売れる人とAIイラストと差別化ができる人、そして趣味として絵を描くのが大好きな人だけ生き残るでしょう。
機械化が進んでほとんどが工場で作られている製品でも職人が作る手作り品には一定の需要があります。
名前がそこまで売れていないけど仕事としてイラストを描いている人には厳しい時代が来ると思います。
趣味でイラストを描いている人は何も変わりません。今まで通り好きなように描いて過ごしましょう。ただしなりすましは許すな。
これから未来、生成AIが根絶するとはとても思えません。企業の生成AI採用率が3割を超えたという報道もありました。これからもAI技術は発展していくと思います。少子化ですし。人件費高いし。
イラスト系AIはコストを抑えられるメリットと出せば叩かれるデメリットで足踏み状態にはなってそう。
絵師に依頼して金を出せ!っていうけどそれでよっしゃ!出す!ってならないのよ。残念なことに。
描いたイラストレーターさんを全面に推したい場合は別。それが宣伝効果になるから。
私にとって絵を描くことはただの趣味でしかない
私のお絵描きの信念に「絵を仕事にはしない」というのがあります。
あくまで趣味、依頼を受けて稼ごうものならお絵描き自体を嫌いになりかねないと思っています。
誤解を生まないように言っておきますがイラストで生計を立てている人はめちゃくちゃすごい人です。時には自分の描きたい絵ではないイラストを描くこともあるでしょう。それを仕事としてこなせる人は尊敬します。
私は描きたくない絵は描きたくありません。常に描きたいなと思う絵を描きたい。だからskebとか依頼系も一切やっていません。
見てくれる人がいて反応もらえるのが楽しいのではなく、自分で描いて完成させるその工程が楽しい。
そりゃ反応もらえたらうれしいですよ?うれしくないわけがないです。
ただしその反応を貰うために絵を描いているわけではないというのははっきりと断言できます。いいねが0になったとしても描きます。楽しいので。
ここまで読んだな?ちょっと宣伝みてってよ
11/3に京都のZest御池という地下商業施設のイベントスペースでアートイベントがあり、そこに出展することになりました!
展示・販売するものは全て一次創作の手描きで描いたイラストをステッカーやアクリルキーホルダーにしています。
全部私がほしい!と思ったイラストばかりをグッズ化しています。調子が良ければアナログ色紙もあるかも…!!
良ければ冷やかしにだけでも来てやってください。
宣伝終わり!以上!
・文化庁資料
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/pdf/93903601_01.pdf
・NOMORE無断生成AI
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