タロットカードの作り方 〜なまこさんタロットカードができるまで〜
『自作タロットカード』
実に良い響きです。
世の中にはたくさんのタロットカードがあり、素敵なイラスト、ときめくデザイン、心躍る雰囲気…様々な魅力を持ち合わせていますよね。
『自作タロットカード、オリジナルタロットカードを作ってみたい!』『でもどうしたらいいかわからない!』という方、たくさんいらっしゃるかと思いますので、私の経験が少しでも参考になれば良いなと思います。
1,どんなカードが作りたいのか
2,誰に向けて作るのか
3,イラストはどうするか
4,イラストの保存形式を確認
5,イラストソフトや設備の用意
6,販売ツール、印刷会社の選択
7,入稿データを作る
8,販売ツールに商品登録
1,どんなカードが作りたいのか
『こんなカードが欲しいなぁ…』というイメージを明確にします。私の場合は
『タロットカードでかい! もうちょっと薄くて小さいのがいい!』
『英語は嫌だ!!』
『小アルカナのヌーメラルカード(数カード)なんでローマ数字しか書いてないの!? わかりにくい!』
『ライダー版に合わせたイラストじゃないとリーディングしづらい!』
『リアル調よりデフォルメ調がいい(というかそれしか描けない)』
『なまこうらないのオリジナルグッズ…うん、良い響きだ』
など、これでもかというほどのワガママっぷり。
このワガママを全て叶えたカードが存在しないので、作ることにしたのでした。
2,誰に向けて作るのか
自分のためだけに作るのか、誰かに使ってもらうのかを決めます。
自分用となると本当に自由です。自分しか使わないので、どのぐらいのクオリティを求めるかも自由です。
・紙に文字を書いたくらいのもの
・紙に絵と文字を描いてラミネート加工したもの
・デジタルイラストを印刷して切り貼り、加工したもの
・アナログイラストをスキャンして加工したもの
・業者に依頼してそれなりに厚みのある『カード』を作る
などなど。
販売するとなると『カード』まで仕上げる必要があります。パッケージや梱包材の調達、発送方法まで考えておく必要も出てくるでしょう。
私の場合は自分用でしたが、『誰か欲しいって言ってくれたりしないかな』と淡い期待を捨てきれずにいたのと、印刷会社に頼んでしっかりとしたカードを作りたかったので、印刷会社に依頼する事に決めました。
3,イラストはどうするか
イラストを自分で描く!という方は無条件でここをクリア出来ますが、誰かに依頼するとなるとかなり資金が必要になります。
イラスト1枚の相場は2万円〜…と聞きますので、それが大アルカナのみで2万×22…フルデッキなら2万×78………なかなかの金額になります。
イラスト1枚3000円だったとしても…決して安くはありません。知り合いが趣味で無条件で描いてくれる…といった事がない限りはそれなりの費用がかかる、ということを理解しておく必要があるでしょう。
しかし自分で描くと言っても画材は必要になりますので、全くお金がかからないわけではありません。このあたりは⑤でお話しします。
4,イラストの保存形式を確認
印刷会社に依頼するとなると、デジタルデータが必要です。大抵の印刷会社はai形式、psd形式です。
ai形式はイラストソフト『Illustrator』の拡張子で
psd形式は写真加工ソフト『Photoshop』の拡張子です。
これらのソフトはパソコンのソフトなので、ソフトの購入以前にパソコンが必要です。それなりのスペックも求められるでしょう。
印刷会社によってはpng形式、pdf形式なども受け取ってくれることがあるので、臆さず問い合わせてみましょう。
また、どこか別のところに依頼してaiデータ、psdデータを作ってもらうのも1つの手です。
5,イラストソフトや設備の用意
まずはパソコン、スマホ、タブレットなどの端末が必要です。パソコンはほぼ必須ではありますが、色々工夫すればスマホ、タブレットのみでも制作は可能です。
アナログイラストでの制作をお考えの方は別途スキャナーと画材、デジタルイラストでの制作をお考えの方はイラストソフトとペンタブレットが必要になります。(※スマホやタブレットで絵を描く場合はこの限りではありません)
私の場合はパソコン、スマホ、タブレット全てを駆使しました。
イラストソフトはCLIP STUDIO PAINT(パソコン)とアイビスペイント(スマホ、タブレット)。アイビスペイントは無料で使えます。アイビスペイントの保存形式はpng形式となりますので、対応してくれる印刷会社を選ぶ必要があります。
CLIP STUDIO PAINTはpsd形式のデータの読み込み、書き出しが可能であったため、このソフトを使いました。
アイビスペイント(タブレット)で絵を描き、時にスマホで必要な写真を撮り、CLIP STUDIO PAINTで読み込み、入稿データを作る…という感じで進めました。
フルデッキとなると78枚分用意しなければなりませんので、時々完成したイラストをTwitterにアップして、皆様の応援を頂いてモチベーションを保っていました。
本当にありがとうございました!!!!!
6,販売ツール、印刷会社の選択
今や販売ツールはたくさんあります。
BASE,Stores,minne,BOOTH…などなど。手数料や使いやすさを考えて、お好みのオンラインショップを設立しましょう。
印刷会社もたくさんあります。『カード 印刷』などで検索してみましょう。
価格、作りたいカードの大きさ、厚み、保存形式など色々見て、自分に合った印刷会社を選びましょう。見積もりを出してもらったり、資料請求してサンプルをもらうなど、こちらもお好みの仕上がりを目指してとにかく調べまくりましょう。
これも自分のこだわりを形にするため…!
このあたりから制作にかかる費用が明確になってきます。完成したタロットカードをいくらで売るのか、だいたい決めておく必要があります。売値候補をいくつか用意しておくと後がラクです。
私の場合は
『○○円で売ると○個売れたら赤字にはならない』
というのをリスト化しておきました。
後で実物が届いた時、見て、触れて、使ってみて、商品のクオリティと実際にかかった費用とのバランスを考えることが出来ます。
7,入稿データを作る
入稿用テンプレートを用意している印刷会社が多数あります。その保存形式をチェックし、イラストの準備を整えたら入稿データを作ります。
テンプレートに『ここで裁断します』『印刷が切れてはいけない部分はこの範囲内に入れてください』などの記載があります。それに合わせてイラストを貼り付けたり、描いたりします。
地道な作業ですが、これが完成すればついに商品として形になるのです!!
8,販売ツールに商品登録
販売ツールを決めたら商品を登録しましょう。お手製のタロットカードの良さをどんどんアピールしてください!!
イラストがハッキリ見える写真、説明文、売値の決定、配送方法を決めていきます。
実際に商品が納品されたら検品、梱包…。
このあたりも細々した作業ですが、オリジナルタロットカードを誰かに使ってもらえるチャンスです。クリエイターとしてこれほど喜ばしいことはありません。
愛を込めて包みました。
お迎えしてくださった皆様に愛と感謝を!!
そんなこんなで出来上がったのがなまこさんタロットカードです。
良かったら覗いてみてくださいね!
↓なまこさんタロットカード↓
https://namako-uranai.booth.pm/items/2570336
タロットカードに解説書はついておりませんが、無料ダウンロードしていただけます!
カードをご購入頂かなくても無料ダウンロードしていただけますので、良かったらご利用ください!
↓簡易解説シート↓
https://namako-uranai.booth.pm/items/2581564
ここまでご覧いただきありがとうございました!
タロットカードを作りたいな、と思う人の参考になれば幸いです。
ではまた!