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PUBGモバイル中国リーグ「PEL」/2022年春シーズン詳細・ルール・視聴方法
PEL (Peace Elite League) とは、モバイルFPSゲーム「和平精英」の中国プロリーグのこと。2019年11月の設立から約2年半、今年の春シーズンの賞金総額は日本円にして約5億円と世界のモバイルeスポーツの中でも最大級の規模のリーグになっています。
中国の西安の常設会場で開催されており、PUBGモバイルの世界大会PMGCで二連覇を達成したNOVAもこのリーグに所属しています。
(注:和平精英=中国版PUBGモバイル)
2022年の年間スケジュール
・3/4~5/22 PEL Spring Split
・6/? ~8/末 PEL Summer Split (※予想)
昨年の4シーズンに対して今年は春と夏の2シーズンのみ。シーズンが減ったかわりに1シーズンが約2か月半と長期化しています。(春夏と偏ったスケジュール設定になのは9月に中国杭州で開催されるアジア競技大会を考慮したかと思われます) 和平版のアジア大会PEIや世界大会PECの今年の開催については今のところ発表されていません。
Spring Splitの概要
★プレシーズン 3/4-6
上位6チームがレギュラーシーズンの初週予選免除に。
★レギュラーシーズン 3/10-4/17 (6週)
・予選(木)
前週の7位以下のチーム
→上位9チームがウィークリーファイナル進出
・ウィークリーファイナル(金土日)
前週の上位6チーム+予選通過9チーム
毎週ウィークリーファイナル優勝賞金は100万元(約1800万円)!
一発勝負の予選、高額賞金のかかったウィークリーファイナルと毎日プレッシャーのかかる熱い戦いがみられます。
★プレーオフ 4/28-5/8 (計8日間)
今回から新しく追加されたシステム。
ウィークリーファイナル獲得ポイントの6週の合計上位15チームでスタートし、2日に1回上位チームが勝ち抜けます(勝ち抜ける数は2日目1チームから段々増えます)空いた枠に16位以下のチームが順次参加し、計8日間で勝ち抜けた15チームがファイナルに進出します。
また勝ち抜けた順に最大20点、ファイナルにポイントを持ち込むことができます。(下図)
★ファイナル 5/19-22
プレーオフの順位順に最大20ポイントを持った状態でスタートします。
総合優勝賞金は昨年の4倍、800万元(約1億4千6百万円)です!!
※どのステージも毎週木~日曜日、日本時間の午後7時開始です!
リーグのルール
★ポイントルール
ドン勝10p/キル1p(ただし第1-2フェーズはキル2p)
昨年まではドン勝12pでしたが今年からドン勝10pに。
キルポイントの比重が更に高くなり、序盤から積極的なファイトが多くなることが予想されます。
★マップとマッチ数
・ミラマー×1 / サノック×1 / エランゲル×3
・1日5マッチ
去年からミラマーが減りエランゲルが3マッチに。おそらくPMGCのマップ比率を反映したと思われます。
★使用モード
大きな変更点となったのはTPPモードへの変更。今まで2年間はFPPモードでしたが、今年は国際大会を考慮してTPPでの開催になりました。
★独自ルール「三段航路制」
マッチ前に飛ぶ区間を選択するシステムが昨年後半より導入されています。
PEL S4見どころ①新ルール「三段航路制」導入
— sloth🦥 (@sloth_PUBG) October 18, 2021
航路は3つに区切られ、各チーム選択した区間内でしか飛べません。
選択順は前マッチの順位。その時点で最も多く選択されている区間は選択不可です。
区間を選ぶ際の各チームの読み合いや、初手から偶発的に起きるであろうファイトが面白そうです。 pic.twitter.com/ASifRcCah9
★その他のPUBGモバイルとの仕様の違い
・ブルーゾーン内では体力ではなく独自のパルスゲージが減る
(ドリンク等のブーストアイテムで回復することができます)
・序盤のパルス収縮開始が早い
(第1フェーズ150秒/第2フェーズ60秒)
・銃のリコイルや投げ物ダメージ、車両耐久値など仕様が違う
また具体的な設定値は公開されていませんが、モバイルのeスポーツモードと比べると物資沸きが多かったり、ランドレシオが設定されていたり、アンチがあまり偏らない傾向があるとされています。
★使用端末
OnePlus10 Pro
Snapdragon 8gen1搭載/Antutuスコア102万点/販売価格約9万円。
昨年までずっとOPPOの端末でしたが同系列の別ブランドOnePlusになりました。OnePlusはPMGCの端末スポンサーでもあります。こちらは日本未上陸のブランドです。残念。
スペック参照:https://garumax.com/oneplus-10-pro-spec-band
参加チーム
今回は2年ぶりに新チームPeRoが参入し、1チーム増えて21チームでのリーグ戦となりました。PMGC2連覇のNVを始め前回準優勝の4AM/STE/TJB/WBG(前ELG)/TC(前TES)と世界大会出場チームもたくさんいます!
昨年からはオーナー変更に伴い、Q9がJ Teamに /DKGがVision eSportsに /RNGがKONEに名前が変更になっています。
チーム変更
— sloth🦥 (@sloth_PUBG) January 14, 2022
・Q9→JTeam
台湾の人気歌手ジェイ・チョウが設立したクラブでLoLでは古豪
・DKG→Vision esports
スポーツ大会のオーガナイザーがeスポーツに進出。DKGは去年から経営キツそうだった
・RNG→KONE
詳細不明
・Pero(新加入)
PC版見てる人はお馴染みの強豪クラブ。 pic.twitter.com/tDuZ2JjJSH
21チーム紹介したいですが長くなってしまうので4チームだけ。
★上海NV(しゃんはいえぬぶい)
PMGC2連覇チーム。メンバーも変更無し、TPPへの変更も元々得意な上に一足先にPMGCで適応済と問題無し。突出したTop5率でポイントを稼いできましたが、順位ポイントの変更で5位でも3ポイント(今までは6ポイント)とかなり渋くなったのでそこをどう修正してくるかに注目。
★广州TT (がんじょうてぃーてぃー)
元々貧乏チームで有名でしたが今回初めて移籍市場で4AMのベテランXinheを獲得。元祖メンバーの小帅(XiaoShuai)も未成年BANから復帰し戦力アップが期待できそう。
★苏州Tianba(すーじょうてぃえんば)
昨年秋の未成年BANで大打撃をくらったチーム。エッジファイトが上手い印象ですが火力がどうしても足りなかったところ、今回北米NVでプレーしていたYddなどアタッカーを補強。そろそろ報われてほしい。
★江苏VS(じゃんすーぶいえす)
770をはじめ未成年BAN以降にプロ選手に転向したストリーマーが多いチーム。そのためTPPのファイトには慣れていると思われます。昨年はボロボロでしたが今年はやってくれるはず!
視聴方法
1.配信アプリで見る
PELはBiliBili/Douyuなど8種類の中国の配信プラットフォームで配信されています。その中でも「HUYA Live」というアプリが使いやすいので、以前noteでインストール/使用方法をまとめています。
主配信だけでなくチーム視点、マップ配信、選手の普段の個人配信なども見れるのでガッツリ見る方にはアプリのインストールをお勧めします。
・中国版Twitter「Weibo」を使っている場合はPEL公式アカウント(https://weibo.com/u/7307175708)でも配信を見ることができます。
2.「和平精英」ゲーム内で視聴する
和平精英のゲーム内でもロビーの右下より視聴が可能です。ファイナル等では視聴イベントもやっています。
3.Youtubeのミラー配信
PMGCの解説もしているZooTay、北米NVのXifan選手が許可を得てYoutubeで英語のミラー配信をしています。選手活動もあるので全日程配信があるかはわかりませんが、ぜひチャンネル登録しておいて下さい!
ZooTay https://www.youtube.com/c/ZooTay
Xifan https://www.youtube.com/c/XifanPubgMobile
観戦用にdiscordサーバーを作成しております。情報等も残してますので観戦時や交流に使って下さい!
https://discord.gg/sMPhJteVTp
まとめ
・PELとはPUBGモバイルの中国プロリーグのこと
・PMGC2連覇のNVや前回準優勝4AMなど猛者だらけ
・毎週木曜~日曜の夜7時から配信アプリHUYAやYoutubeで視聴可能
・3/4から5月末までほぼ毎週やってる
・賞金は毎週1800万円、総合優勝は世界大会並の1億4600万円
・今年からTPPに変更、プレイヤーはより参考になりそう
PMGCで中国チームに興味を持った人もいるかと思いますが、世界大会2連覇チームでもボコボコにされる可能性があるのがPELです。中国チームやeスポーツシーンに興味がある人、PUBGの競技シーンが好きな人ぜひ一度見てみて下さい!
※画像は全てPEL公式Weiboからの引用です
https://weibo.com/u/7307175708