見出し画像

【結論】美容看護師として働くには。

皆さんこんにちわ、namakemonoです。

休職中で時間がある朝、最近は家に余りまくってる米粉でお菓子作りをすることにハマっています。

先日両親から少し早めの誕生日プレゼントとしてちょっとお高いオーブンを買ってもらったので、活用すべく色々試そうかと。

もっぱらパウンドケーキとスコーンばかり焼いていますが、時間があると今までやりたくても後回しにしていた料理の楽しさに目覚めるものですね。

今までずっと美容クリニックへ転職した実際について紹介してきましたが、今回は今までお伝えしきれなかったことを含めて、美容看護師として上手く働くために理解すべきポイント(病棟とのギャップ)を3つにまとめてみました。


1.患者とお客様

まず対象者が患者というより”お客様”に近いということ。

「身体の見た目で気になる箇所を改善したい」

「もっと理想の容姿になりたい」

そんな思いから来院する所が美容クリニックだと思いますが、

それは一般の病院やクリニックへ行く目的である「疾患の治療・改善すべき症状があるから」とは違います。

しかし単純なアンチエイジング目的ばかりではなく、本当に悩んで辛くてどうしても改善したい!という理由の方もたくさんいたので(ニキビ肌とかワキガとかイボとか諸々)、そういう方達は”患者”に近かったと思いますが。

結局のところ患者とお客様、どっちなのか。

患者よりの自由診療の人は
”全額自己負担の自由診療で、高額な施術・治療を受けてくださる患者さん(又の名お客様)”

美容クリニックでも保険診療内の処置・施術を受ける人は「患者」

完全に自己満アンチエイジング目的の人は「お客様」


私はそんなイメージで働いていました。(笑)

ただクリニックに通う大半の方はアンチエイジング目的なので、美容クリニックではお客様への接客・接遇面が重視されます

態度や言葉遣いをより丁寧にすることはもちろん、おもてなしの精神を身につける必要もあるのです。

病棟でも患者さんへの接し方には気をつけるべきだと思いますが、慣れてくると意識せず働く人が多いのではないでしょうか。

特におじいちゃんおばあちゃんにはタメ口になりがちな看護師もいますよね。(自分も認知症の方には特にタメ口になりやすかった)

一方美容クリニックに来る方達の年齢層は30〜50代の女性達、前述の通り高いお金をかけて自由診療を受ける患者又はお客様です。

そして美容に大金をかけられるリッチな方々がたくさん来ます。

必然的に病棟と同じ接遇とはいかないのです。

飲食店や他の接客業と同じく、接客・接遇に落ち度があるとすぐにクレームが入り、名指しで担当NGを喰らうこともしばしば。

こうして綴っている最中も、クレームを受けた日々がチクチクと・・・

特に私が嫌だったのは美容点滴の針刺しを失敗してしまった時に激怒されること!

とくに外国の方々に怒られることが多い。

病棟で失敗した時の比じゃないくらい怒られました(笑)

入院している患者さん達、特に新人の時に初採血や初点滴でも嫌がらずに腕を捧げてくれた患者さん達はどれだけ優しかったのでしょう。

離れてわかる優しさ、そんな時に身に沁みました…

外国人さん達は基本ハッキリしているので、1度の失敗でも容赦なく、
痛い!下手くそ!上手い人に代われ!の三拍子です。

そしてもれなく次回からNGをくらう。

むしろNGをくらった方の精神的に楽。

失敗はつきものなのでこればかりは仕方ないし、看護師の中に必ず1人はめっちゃ上手い人がいるから大丈夫ですけどね!


ここで少し小話させていただきますと、お客様の中には痩せるための点滴(ダイエット点滴と呼んでた)を受けにきたわりに、片手にはスタバのフラペチーノを持って来院してくるユニークな方もいました。


絶対痩せる気ないやつね。

高額な処置に無駄金を叩くお客様を現場でたくさん見てきました。

その度笑顔で処置する裏で、心の中は冷酷なジャッジを下していたことが今となっては懐かしいです。


⒉感染対策や滅菌操作は病棟よりゆるい

もしかしたら私のいた院がうるさくなかっただけかもしれませんが(笑)

日常の業務に感染防止・滅菌操作はそこまで重視されていませんでした。

いやいや、美容整形もたくさんオペするんだから!滅菌操作はめちゃくちゃ徹底してなきゃダメでしょ!って思うところですが、

あくまでも病棟や病院のオペ室と比較すると、”ゆるかった”ということですね。

美容クリニックのオペは病院のオペ室でやるようなガチガチのオペではありませんでした。

全身麻酔で行うオペが滅多になく、局部麻酔や笑気麻酔で済むオペばかりなので、オペというよりは処置の延長線上のような感覚。

それでもオペ介助の時はいつもより滅菌操作に気をつけて行っていましたが、問題は普通の処置や施術の時です。

病棟は一処置一手洗いが基本でしたが、美容クリニックで働いている時は手洗い頻度がかなり減りました。

看護師ですら処置後にその都度手を洗わないんです!

全く洗わないわけではなかったですが、明らかに洗う頻度は少なかったですね。

入職して1番の衝撃でした。

それでも看護助手さん達からしたら洗っている方らしく、
「看護師さん達ってよく手を洗うよね〜!」と言っていました。

看護実習と病棟で手洗いを洗脳されてきた看護師達からすれば、他の人に触れたあと手洗いをしないのはありえないことですからね。

まぁ、手洗いが少ない点は私の院だけのことかもしれないです・・・

他にも感染ゴミの廃棄法とか消毒綿の作り置き方とか色々ありますが、多分どこのクリニックも病棟ほどきっちりしていません。

真面目な人程その点が気になり病棟に戻りたくなるかもしれません。

そもそも病棟以上に感染対策きっちりな職場はないので、一般のクリニックや高齢者施設でも同じことですけどね。


⒊看護師も営業精神を求められる

私の院では看護師に営業ノルマなどはありませんでしたが、お客様へ施術に関連した商品を勧めてその商品を購入してもらった時は、売上の一部が報奨されるインセンティブ制度がありました。

商品だけでなく施術やオペもインセンティブの対象なので、自分の勧めでコースを組んでもらったり、比較的高額なオペを予約してもらった時はかなりお給料がアップすることに。


そして院全体の売上があがると、全員に経験年数や実績に応じたインセンティブが貰えます。


基本的に営業はクラークとDrが行うものでしたが、院全体の売上がみんなの給料アップに関わってくるとなると、多少の営業精神が求められます。

病棟では絶対に経験しないことなので、戸惑いや違和感を感じる人は少なくないでしょう。

しかしこのおかけで毎月の給料に変化があるとなると、働くモチベーションになったりもします。


看護師の中には、ちまちまとした商品の売上で頑張って給料を底上げしている人もいました。

私はあまり得意分野ではなかったですが、極たまに施術の決まり文句で軽くお勧めしただけの商品が奇跡的に売れたりするとちょっと嬉しかったです。


以上、大体この3つのポイントないしギャップを理解することができれば、美容看護師として上手くやっていけるのではないかと実際に経験してみて思いました。

ただ大前提のことなのであえて最後に念押しでお伝えしますが、

美容分野に興味があるか、美容の勉強をしてみたいと思う熱意があるかは働く上で凄く大切です。

美容に興味のない人が高給かつ夜勤がないからといって美容クリニックへ転職をしても、前述した3つに直面すればおそらくすぐ辞めることになると思います。

そして何度もお伝えしていますが、病棟と美容の仕事は全く別物。

美容分野で覚えるべき知識も凄く多いし、施術もオペもとにかく新しく覚えることがありまくりの世界です。

少なからず興味がなければ勉強も辛いものになるでしょう。


つまるところ全ての仕事に言えることですが、


自分が本当にやりたいと思えるか、興味があるのかで選びましょうということですね。


簡単なことだけど色々なことを考えすぎて、複雑にしすぎて、

結局メリット・デメリットで比較して、メリットの大きい方を選んでしまいがち。

仕事選びになると、純粋に自分のやりたいことは無視してしまいます。

私が大好きな某有名漫画の海賊さんも言っていましたが、

できるかどうかじゃなく、なりたいからなればいいんですよね。


それではまた次回、気まぐれに。


いいなと思ったら応援しよう!